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国境を4回越える?|渦を見下ろす空中ケーブル・エアロカーの魅力

ナイアガラ観光というと、まず思い浮かぶのはやっぱり滝です。

あの水量、音、霧。初めて見ると、写真で見ていた景色とはまったく違う迫力があります。

でも、ナイアガラには滝を見たあとにもう少しだけ足をのばすと、また別の自然の力を感じられる場所があります。それが、ワールプール・エアロカーです。

名前だけ聞くと少しわかりにくいですが、簡単に言うと、ナイアガラ川の大きな渦を上空から眺めるケーブルカー。しかも面白いのが、カナダ側から出発してカナダ側に戻ってくるのに、ルートの関係でカナダとアメリカの国境を合計4回越えると紹介されていることです。もちろん、パスポートは不要です笑。

この記事では、ワールプール・エアロカーがどんな乗り物なのか、なぜここに渦ができるのか、そしてナイアガラ観光の中でどう楽しむとよいのかを、日本人旅行者にもわかりやすくまとめます。


ワールプール・エアロカーとは?

右側はアメリカの崖

ナイアガラ川の渦を見下ろす歴史あるケーブルカー

ワールプール・エアロカーは、ナイアガラ川の上を渡る空中ケーブルカーです。

場所は、ナイアガラの滝そのものから少し下流側。滝の近くのにぎやかなエリアから、ナイアガラ・パークウェイ沿いを進んだところにあります。

公式情報によると、このエアロカーはスペイン人技師レオナルド・トーレス・ケベードによって設計され、1916年から!!ナイアガラ峡谷を渡っている歴史ある乗り物です。

100年以上前から続いていると聞くと、少しクラシックな観光地という印象を持つかもしれません。実際、見た目にもどこかレトロな雰囲気があります。

でも、実際に乗ってみると、ただ古いだけではありません。足元のはるか下には、青緑色のナイアガラ川。その水がぐるぐると巻き込まれるように動いていて、滝とはまた違う怖さと美しさがあります

滝の迫力とは違う、静かな迫力

立って乗るスタイルです

ナイアガラの滝は、正面から水が落ちる迫力を感じる場所です。

一方で、ワールプール・エアロカーから見る景色は、上から水の流れを読むような面白さがあります。

水がまっすぐ流れているのではなく、急に向きを変え、岩壁に囲まれた場所で大きく回り込んでいく。その動きが上から見えるので、ナイアガラ川がただの川ではなく、五大湖の水を運ぶ大きな水の通り道なのだと実感できます。

旅行者だけでなく、トロントやナイアガラ周辺に住んでいる方にも、一度見てほしい景色です。

国境を4回越えるという不思議な体験

昔からあまり大きく変わらない感じ

カナダから乗って、カナダに戻るのに国境を越える

このエアロカーで特に面白いのが、国境の話です。

ワールプール・エアロカーは、カナダ側の岸から出発して、反対側もカナダ側の岸に向かいます。普通に考えると、ずっとカナダ国内にいるように感じますよね。

ところが、ナイアガラ川はカナダとアメリカの国境でもあります。そして、この場所では川が大きく曲がっているため、ケーブルカーのルートが国境線をまたぐ形になります。

そのため、乗っている間にカナダとアメリカの国境を合計4回越えると紹介されています。

これは、個人的にもかなり好きな小ネタです。

飛行機でもなく、車でもなく、入国審査もなく、空中で国境を何度もまたぐ。ナイアガラらしい地形と、カナダ・アメリカの国境が近い土地柄が重なった、ちょっと不思議な体験です。

パスポートはいらないけれど、話のネタになる

もちろん、このエアロカーに乗るためにパスポートを見せる必要はありません。

あくまで乗り場も降り場もカナダ側です。ただ、上空で国境線をまたぐという事実を知ってから乗ると、景色の見え方が少し変わります。

目の前に見えている川の向こう側はアメリカ。こちら側はカナダ。その間を、昔ながらの黄色いケーブルカーでふわっと移動する。

観光地としての派手さというより、あとから誰かに話したくなるタイプの面白さがあります。

ナイアガラの渦はなぜできるのか

オンタリオ湖方面に向かうための水流の方向転換をするイメージ

滝から落ちた水が、峡谷の中で向きを変える

ワールプール・エアロカーの主役は、乗り物そのものというより、その下にあるナイアガラ・ワールプールです。

ナイアガラの滝を流れ落ちた大量の水は、そのままナイアガラ川を下っていきます。そして狭い峡谷に入り、急流となり、ある地点で川の流れが大きく向きを変えます。

公式サイトでは、ホースシュー滝から流れ込む大量の水が狭いナイアガラ峡谷へ進み、峡谷が急に反時計回りに曲がる場所でワールプールが形成されると説明されています。

つまり、ただ水がぐるぐる回っているだけではありません。

地形、水量、川幅、流れの向きが重なってできる、かなりダイナミックな自然現象です。

渦に入る急流はかなり速い

気になるのが、水の速さです。

資料によって表現は少し異なりますが、ワールプールに入っていく急流は推定で時速35〜37kmほどと紹介されることがあります。

時速35kmと聞くと、車ではそこまで速く感じないかもしれません。イメージサイが突進してくるぐらいのスピードなので、水の流れとして考えるとかなり力があります。

しかも、流れているのはプールの水ではなく、五大湖からつながる大きな水の流れです。上から見ていると静かに見える瞬間もありますが、実際にはものすごい量の水が動いています。

ナイアガラの滝で感じる迫力が縦の迫力だとしたら、ワールプールは横と回転の迫力です。

オンタリオ湖へつながる大切な水の通り道

ナイアガラの水は、大西洋につながるオンタリオ湖に流れ着く

ナイアガラ川はレイク・エリーとレイク・オンタリオをつなぐ

ナイアガラ川は、レイク・エリーからレイク・オンタリオへ流れる川です。

Our Niagara River によると、ナイアガラ川は約58kmの長さで、レイク・エリーからレイク・オンタリオへ北向きに流れ、その先はセントローレンス川を通って大西洋へつながっていきます。

こう聞くと、ナイアガラの見え方が少し変わります。

滝だけを見ると、どうしても観光地としてのナイアガラに意識が向きます。でも実際には、ここは五大湖の水が次の湖へ向かっていく大事な途中地点です。

滝、急流、渦、そしてオンタリオ湖へ続く川。

ワールプール・エアロカーから見える景色には、その流れの一部がぎゅっと詰まっています。

地図で見てから行くと面白い

行く前に、ナイアガラ川の地図を一度見ておくのもおすすめです。

レイク・エリーからナイアガラ川が始まり、ナイアガラの滝を越え、ワールプール付近で大きく曲がり、さらに北へ流れてレイク・オンタリオへ向かう。

この流れを頭に入れてから現地へ行くと、ただきれいな景色を見るだけでなく、ああ、この水はオンタリオ湖へ向かっているんだな、と少し広い視点で楽しめます。

トロントに住んでいる方なら、オンタリオ湖は日常の景色でもあります。その湖につながる水の流れを、ナイアガラで上から見ていると思うと、少し身近に感じられるかもしれません。

乗る前に知っておきたいこと

すごい迫力だよ!

営業時期と料金は事前確認がおすすめ

ワールプール・エアロカーは季節営業で、公式サイトでは目安として4月から11月の営業と案内されています。料金や営業時間は時期によって変わることがあるため、行く前にはNiagara Parksの公式情報を確認するのが安心です。

ナイアガラ観光は、夏と秋が特に人気です。

夏は水の色がきれいに見えやすく、秋はナイアガラ峡谷の紅葉と一緒に楽しめます。滝周辺だけで時間を使ってしまう方も多いですが、少し時間に余裕があるなら、ワールプール・エアロカーを組み込むと旅の印象が変わります。

高さが苦手な人は無理しすぎない

エアロカーは水面から約200フィート、メートルにすると約60mほどの高さを進むと紹介されています。

高いところが得意な人には気持ちのよい空中散歩ですが、苦手な人にとっては少し緊張するかもしれません。

ただ、足元が完全に透けているタイプではなく、遊園地の絶叫系とも違います。ゆっくり景色を見るタイプの乗り物です。

怖さよりも、下に見える川の動きや峡谷の広がりに目がいく人も多いと思います。

滝とセットにすると満足度が上がる

初めてナイアガラに行く方は、まず滝を見て、そのあとにワールプール・エアロカーへ行く流れがわかりやすいです。

滝で水が落ちるところを見て、その水が下流で急流になり、さらに渦を作るところを見る。

この順番にすると、ナイアガラを点ではなく流れで楽しめます。

無理に全部のアトラクションを詰め込むより、滝、川、渦という自然のつながりを意識して回るほうが、記憶に残りやすい旅になると思います。

まとめ

秋の紅葉は特におすすめ!

ワールプール・エアロカーは、ナイアガラの滝のように一目でわかる派手さは少ないかもしれません。

でも、実際に知ってみると、100年以上続く歴史、スペイン人技師による設計、ナイアガラ川の大きな渦、そして国境を4回越えるという不思議なルートまで、かなり話題の多い場所です。

ナイアガラを初めて訪れる方には、滝だけで終わらせずに、もう一歩だけ下流側の景色も見てほしいです。

そこには、観光写真でよく見るナイアガラとは違う、水の力と地形の面白さがあります。

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