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シェア型本棚cuebooksで痛感した「棚主」のシビアな現状

こんにちは、本屋を始めたい夫婦の妻です。

今日は、夫婦でシェア型本棚を見てきたよ〜という話です。
所謂シェア型書店(棚貸し書店)のことで、名前は聞いたことがあったのですが、noteで利用されている方がちらほらいらっしゃったり、コメントでもご紹介いただいたことで、実際に見てみたいと思いました。

思い立ったら即行動!がわたしたち夫婦のスタイルなので、2人とも都合がつく最短日程で行ってきました。
そこで、わたし妻が見たもの・手に入れたもの・感じたことを書いていきたいと思います。

ちなみにシェア型書店とは、書店内にある本棚の一角を、費用を支払えばオーナー(棚主)として本を販売することができる新しいスタイルの書店で、全国各地で続々と増えつつあります。

本屋を開業するとなると、物件を借りたり内装を手がけたり…とにかく莫大な費用がかかりますが、シェア型書店であれば必要最小限の費用で小さな棚の店主となることができ、小規模ではありますが本屋の運営を経験することができます。


梅田へ

梅田駅からディアモール大阪に向かい、JR北新地駅付近で地上に出て、少し歩くと見えてくるのが堂島アバンザという名のビル。
このビルの2〜3階にあるジュンク堂書店 大阪本店さんの中に、今回の目的地があります。

3階まで上がると見えてくるのがcuebooksというシェア本棚サービスの区画です。

3階の一部(黄部分)がcuebooksスペースになっており、第一章から十七章まで物語調に区分けされた箇所(緑部分)に本棚があります。

cuebooks

cuebooksは、2026年1月30日より丸善ジュンク堂書店さんが始めたシェア本棚サービスで、大手書店がシェア本棚を導入するのは初の試みです。

cuebooksの棚主は個人だけでなく、企業や出版社、cuebooksの理念に賛同されているピースの又吉直樹さんや小原晩さんなどの作家も参加しています。

下にある4つの木箱が本棚です。この区画はディスプレイのため本は置かれていませんが、場所ごとに指定されている費用を支払うと木箱1つのスペースを借りることができます。

本棚に並べられている本の大半は新品ですが、棚主によっては古本を置いていたり、ZINEやアートブックなどの制作物、ステッカー・キーホルダーといった雑貨が並んでいることもありました。

また、わたしが行った際は個人の方が本棚で陳列作業を行っていました。cuebooksの棚主になると、陳列作業時にジュンク堂書店のエプロンを貸してもらえたり、一日店長として店番をしたり、イベントの開催も行えるようです。

本や創作物を販売できるシェア本棚というサービスのため、本を読むことが好きな人だけでなく、ものづくりが好きな方も楽しめる空間です。

購入したもの

様々な出合いに溢れているcuebooksスペース、気付けばわたしは3周していました。

何も買わずにはいられないと思いつつも最近は本を買う機会が頻繁にあったため、今回は普段買えないZINEジンなどの制作物に絞って手に取りました。

ちなみにZINEとは、雑誌を意味するマガジン(magazine)が由来で、作り手が自由に表現できる小冊子や印刷物のことです。ルールや定義がないため雑誌や本のように作る必要がなく、思いを自由に形にできるため、手に取ってページをめくるアナログな体験が逆に新鮮さを感じると注目を集めています。

左から、ついたちレコードさんの「すべてのはじまりのために」、親不知しらすさんの「まわり道して花を摘み、木陰に座ってお茶を飲む」、マジックタッチ・ヨウジさんの「名字のちがう妻との生活」の3冊です。

ついたちレコードさんの「すべてはじまりのために」は、

9つのピースをまとめたzineです。何かはじめたいことがある方や、最近モヤモヤしたりワクワクしたりすることがあるけどどう形にしていいかわからない方、変えたい現状がある方などのためのものです。

と書かれているのを見て、(まさにわたしは今、何かはじめたいことがある方だ…!)と思い、購入しました。
なにかわからないものにお金を出せるようになったのは立派な大人の証拠です。

親不知しらすさんの「まわり道して花を摘み、木陰に座ってお茶を飲む」は、本棚内に

仕事が二転三転して不安定だった状態から一転、憧れの職に就いた2022年と、その仕事の退職を決めるまでの2023年の日記をまとめたzineです。

という説明があり、こちらも(新しいことを始めるきっかけになるかもしれない)と、サンプルをパラパラめくってみると読みやすそうだったので選びました。
表紙の絵も選んだポイントです。

マジックタッチ・ヨウジさんの「名字のちがう妻との生活」は、以前どこかで読んだことがあって、ここで再び気になっていたものに出合えたのはなにかの縁だと今回購入に至りました。
表紙の奥様がソファーでうたた寝する自分に見えたのと、大阪在住という点に親近感が湧きました。

これこそが単なる大型書店の棚にはない、シェア本棚の魅力です。

感じたこと

今回、cuebooksさんのシェア本棚を見て思ったのは、いろんな方が参加されていて見るのは面白いけど、その棚から本を買うかと言われたらうーん…というのが正直な感想です。
というのも、ジュンク堂書店 大阪本店さん側の本が割と面白そうなものばかりで、そちらに目が取られてしまいがちです。
今回わたしの購入品がZINEばかりなのはここも影響している気がします。

また、本棚のサイズが約32cmの正方形なんですが、飾り付けをしたりPOPなど置くと使えるスペースが小さくなるようで、ものを出し入れしづらい棚がいくつかありました。特に上の方になると、平積みだと何が置かれているか全くといっていいほど見えません。
といって斜めに立てかけると、その分スペースが取られてあまり置けなくなってしまうため、奥まで有効活用するのが難しそうな印象を受けました。
出し入れしづらい・見づらい=購入の機会を逃している気がして、なんだかもったいなく感じました。
(スペースの件、夫が書いた記事に棚主さんからコメントいただいていました。生の声は大変ありがたいです。)

これらの点を踏まえて、もしわたしたち夫婦がシェア本棚をやるならば、

  • 棚主になる場所は下見をしてじっくり入念に吟味する
    料金が高い=必ずしも良い場所とは限らない

  • 本のみでは挑まない(少なくとも1冊はZINEを入れる)
    提供されているこの場所だからか、制作物が置いてあると見てもらいやすい傾向にあり

  • 飾り付けに力を注ぐ
    何者なのか・本に対する思いなどPOPで目を惹かせる工夫、名刺やフリーペーパーなどの用意

これらの準備ができつつあるタイミングで、本の選定など進め、並行してどこで出すか決めていく形が良さそうな気がしています。

良さそうと言ってはいますが、個人的には本屋開業の前に、シェア本棚はマストで試したいです。
自分たちが選定した本が刺さるのか、はたまた見向きもされないのか、ここの結果を見て本屋開業を検討しても良いと考えています。
また、こういった活動をすることで、横のつながりなどもできるのではと思ったりしています。

マイナスな感想ばかりに見えるかもしれませんが、最近人気が出てきているのも納得で、割と前向きにありだなと思ったサービスです。

気になった方は、お近くのシェア本棚サービスを展開されている本屋まで、ぜひ一度足を運んでみてください。


※今回行ったシェア本棚サービス
cuebooks

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