『国宝』原作小説をAudibleで聴いた感想|尾上菊之助の朗読が凄すぎた
映画『国宝』を、「尾上菊之助の声」で味わったらどうなる?
そう思って、吉田修一の原作小説『国宝』Audible版を聴いてみた。
上下巻・約20時間という大長編を、歌舞伎俳優・尾上菊之助が朗読するという、正直ちょっと反則級のコンテンツです。
結論から言うと、これはAudible史上でもトップクラスの当たり作品でした。
この記事では、
実際にAudibleで『国宝』を聴いたリアルな感想
尾上菊之助の朗読がなぜ凄いのか
映画を観た人ほど刺さる理由
を、ネタバレを極力避けつつ語っていきます。
『国宝』原作小説をAudibleで聴くとどうなる?【結論】
先に結論をまとめます。
700ページ超の原作が驚くほどスムーズに入ってくる(読むときついはず)
歌舞伎の所作・間・色気が「音」だけで伝わる
映画で描き切れない感情の層が、はっきり見える
正直、映画を観た人ほどAudible版は刺さると思います。
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Audible版『国宝』の基本情報
原作:吉田修一『国宝』(朝日文庫・上下巻)
朗読:尾上菊之助
再生時間:
上巻(青春篇)約12時間
下巻(花道篇)約12時間
上下巻あわせて約25時間。紙で読むと腰が引けるボリュームですが、音声だと不思議なほど軽い。倍速再生がちょうどいい感じ。
尾上菊之助の朗読が「凄すぎる」理由
① 登場人物の“格”が声だけでわかる
喜久雄、俊介、半二郎、徳次……。
語り分けが誇張されているわけではないのに、
血筋の重み
芸の覚悟
劣等感と嫉妬
が、声の間と抑揚だけで伝わってくる。
現役の歌舞伎役者だけに、舞台に立つ直前の緊張感は、文字以上に生々しいです。
② 歌舞伎シーンが“想像以上”に立体的
正直、ここが一番の驚きでした。
歌舞伎の演目描写って、文字だけだと難しい。
でもAudible版では、
台詞回し
会話の緊張感
間(沈黙)
が入ることで、頭の中にパッと舞台が立ち上がる。
「歌舞伎、ちょっと難しそう…」と思ってた人ほど衝撃を受けるはず。
③ 感情が一気に持っていかれる瞬間がある
とくに後半。
喜久雄が芸に取り憑かれていく過程、
俊介との距離が取り返しのつかないところまで行く瞬間。
このあたりは、
紙で読んだら淡々と進むはずの場面が
声になることで、胸にぶっ刺さる
倍速(1.5〜1.7倍)で聴いていたのに、
思わず再生速度を遅くした場面が何度もありました。
個人的に強く感じたのは、
尾上菊之助の朗読そのものが
この作品の完成度を一段引き上げている点。
歌舞伎役者による朗読がここまでハマる作品は珍しく、
ナレーター重視でAudible作品を選ぶ人にも
かなりおすすめできます。
※朗読が上手いナレーターを基準に
Audible作品を探したい方は、
おすすめナレーターまとめも参考になります。
ながら聴きでも成立するのが強い
この作品、集中力が要らないわけじゃない。
でも、
通勤中
散歩中
家事をしながら
でもちゃんと物語が追える。
20時間超で途中で残り時間を見ると「長っ!」ってなりますが、終わってみるとあっという間の感覚。
映画を観た人にこそAudibleをすすめたい理由
映画版『国宝』は、3時間で700ページ超をまとめた怪物作品。
当然、削られている部分も多い。
Audible版を聴くと、
徳次の存在の重さ
女性たちの複雑な感情
喜久雄が積み重ねてきた「時間」
が、はっきり見えてきます。
映画で感じた違和感や余韻の正体が、
原作を聴くことで言語化される感覚が得られます。
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こんな人には全力でおすすめ
映画『国宝』に心を持っていかれた人
長編小説を読む時間が取れない人
歌舞伎に興味はあるけど敷居が高いと感じている人
Audibleで「本当に当たりの作品」を探している人
逆に、
軽いエンタメだけ聴きたい人
倍速耐性がない人
には少しきついかもしれません。
まとめ|『国宝』はAudibleで完成する
映画『国宝』が「映像の傑作」なら、
Audible版『国宝』は「声の芸術」でした。
尾上菊之助の朗読によって、
喜久雄の人生
芸に取り憑かれた男たちの狂気
歌舞伎という世界の美しさ
が、静かに、でも確実に胸に残ります。
Audibleの無料体験を使えば、実質ノーリスク。
映画の余韻が残っているうちに聴くのが、いちばんおすすめです。
──あの物語は、耳から入ったときに完成する。
そう思わせてくれる一作でした。
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