ウェルビーイングを身近にする”やさしい考え方”
はじめに
「ウェルビーイング」という言葉を聞くと、少し堅苦しく感じたり、特別なことをしないと得られないものだと思う人もいるかもしれません。
でも実際には、私たちの日常の中ですでに「ウェルビーイング」につながるヒントはたくさん隠れています。
ここでは、心の持ち方や栄養・食事の話を交えながら、ウェルビーイングをもっと身近に感じられるような優しい考え方をご紹介していきます。
1.ウェルビーングは「完璧」じゃなくていい
ウェルビーイングと聞くと
「規則正しい生活」「バランスの良い食事」「運動習慣」
などなど、全てをきちんと整えなくてはならないと考えがちです。
でも現実はそんなに完璧にできない日が多いですよね。私もそうです。
仕事が忙しくて、インスタント食品や冷凍食品で済ませる日があったり、運動するつもりが疲れて動けなくて横になってしまったり…
そういう日があってもいいのです。
大切なことは、「できる範囲で」「自分に優しく」
完璧を目指すより、ちょっとした選択を積み重ねることが、心地よい毎日に繋がっていきます。
私の「ちょっとした選択」
私も管理栄養士でありながら、日々に忙殺され、自分の食事がおざなりになることがとても良くあります。買いためておいた冷凍食品を消化していく日々。
でもそんな中でも、「今日はレタスも食べよう」とか、「これにはほうれん草が合いそうだから一緒に食べよう」という選択をします。
疲れて気分が落ち込んだ日には「今日はご褒美!」とチョコレートをデザートに食べたりもします。
そんな小さな選択で、心地よい毎日を過ごしています。
2.「足りない」より「できたこと」に目を向ける
私たちはどうしても「今日も野菜が少なかった」「運動ができなかった」と、自分ができなかったことに意識を向けがちです。
だけど、そこで少し視点を変えてみましょう。
・野菜が少なかったけれど、野菜ジュースは飲んだ
・運動は出来なかったけれど、外出して少し歩けた
・忙しかったけれど、水分補給は忘れずにできた
小さな「できたこと」を見つけて認めるだけで、心は少し軽くなります。
ウェルビーイングは「できなかった自分を責めること」ではなく、「できた自分を褒めること」から始まります。
自分を褒める習慣を作った私
休職したころは、いつも自分を責める言葉で頭がいっぱいでした。
「また休んでしまった」「まだ働けない」「家事もできない」
できないことばかりが頭をぐるぐるしていました。
今は、できたことに目を向けられるようになりました。
「今日は仕事がとっても捗ったなあ」
「今日はたくさん歩いて偉かったなあ」
「今日は趣味の時間まで取れて偉いなあ」
自分で言葉にすることで、自然と自己肯定感が上がるのです。
だけど、これは少し練習が必要です。
負の感情ばかりに目を向けることに慣れていると、自分ができたことを見つけられないからです。
簡単なことで大丈夫。
「今日はご飯が食べられた!」
「今日はお水をたくさん飲んだなあ」
「今日は心地よいお昼寝ができたなあ」
なんでも大丈夫。プラスの言葉に置き換える練習をしてみて。
3.食べることは「整える時間」
栄養学的に見れば、食事は体に必要なエネルギーや栄養素をとる行為です。
でも、それだけではありません。
食べることは、自分の心や体を「整える時間」でもあります。
たとえば…
忙しいときこそ、一杯のお味噌汁や温かいスープを口にすると、ホッとした気持ちになれます。食材の色や香りを感じ取ることも、五感を満たす大切な体験です。
「栄養バランスを考えなくちゃ」と肩に力を入れるよりも、「今日はこれを食べて心地よかった」と感じることが、心と体のウェルビーイングに繋がっていきます。
意識しないとできない、「食べて整える」
せっかちな私は、食事の時間すら無駄にしたくないと思って、食事の時間に見る動画を探しておいて、作業机で食事を済ませることがとっても多いです。食べ終わった食器は隣の棚に置いて、またすぐに作業に戻る。
だけど、少し余裕があるときは、丁寧に盛付を済ませ、ちゃんと食事用のテーブルまで食事を運んで、ソファでゆっくり食べる時間を作ります。
それだけで、いつも食べているものでもいつもより美味しく感じることができます。
完璧じゃなくて大丈夫。
少し余裕があるとき、試してみようと思えたときに実践してみてください。
4.「小さな習慣」が未来を作る
ウェルビーイングは一気に手に入るものではありません。
日々の小さな積み重ねで形作られていきます。
たとえば…
・朝起きたら窓を開けて深呼吸をする
・食事の前に「いただきます」と言ってから味わう
・夜眠る前に、今日一日の「ありがとう」を一つ思い出す
こうした小さな習慣は、すぐに大きな変化をもたらさないかもしれません。
でも、数週間、数か月と続けるうちに、気持ちが落ち着いたり、体調が整いやすくなったりすることがあります。
それがウェルビーイングの積み重ねです。
習慣については、こちらでより深くまとめています。
気になった方、もっと習慣を整えたい方はぜひご一読ください。
私の「小さな習慣」
実践している習慣をご紹介します。
朝はまず、観葉植物用ライトを付けます。植物にも朝を迎えてもらいます。一緒に起きているという感覚が私を満たしてくれます。
そして少しの水を飲んで身体を起こし、トイレを済ませる。
洋服に着替え、荷物をまとめる。
こんな簡単なことですが、習慣化しています。
そしてもう一つ良いことがあります。
習慣にすることによって、朝の準備がとてもスムーズになるのです。
よい副産物だと思っています。
5.自分に「やさしい声」をかける
私たちは、他人に対しては優しい言葉をかけられるのに、自分に対しては厳しい言葉をかけがちです。
「またできなかった」「私には無理だ」と責めてしまうことだってあるでしょう。
そんなときに意識してみて欲しいのは、「自分にも他人と同じように優しい言葉をかける」ということ。
・今日はよくやったね
・疲れているからゆっくり休もうね
・少しずつで大丈夫だよ
こうした言葉は自分を支える力になります。
そして、その心の余裕がまた、よりよい選択や行動に繋がってゆくのです。
6.人とのつながりもウェルビーイング
ウェルビーイングは一人だけで完結するものではありません。
家族や友人、同僚など、人とのつながりも大きな要素です。
食事を誰かと一緒に食べることや、ちょっとした会話を楽しむこと。
そんな日常のコミュニケーションは、私たちの心を温め、孤独を和らげてくれます。
栄養の面でも「楽しく食べる」ことは消化吸収を助けるとも言われています。
だからこそ、自分のためだけでなく、誰かとの時間も大切にしてみてください。それが心身のバランスを保つことに繋がります。
人間関係構築については、こちらでもまとめています。
さいごに
ウェルビーイングは、遠くにある大きなゴールではありません。
日常の小さな選択や習慣の中にちりばめられているのです。
些細なことの積み重ねが、私たちを支えてくれます。
完璧を目指さなくても大丈夫。
今日できる小さなことに目を向けて、自分に優しい選択をしてみませんか?
それは決して”甘え”なんかではありません。
その積み重ねが、きっとあなたのウェルビーイングを育んでいきます。
