「新しい年=元気」じゃなくていい
年が変わると、空気が少しだけ張りつめる。
カレンダーがめくられただけなのに、街も人も「さあ、前へ」と肩を押してくるみたいで。
でも、もし今のあなたが、そこまで元気じゃなかったら。
それは、何もおかしくない。
新しい年だから、笑顔で。
新しい年だから、切り替えて。
そんな言葉が、やさしさとして差し出されることもあるけれど、
受け取れない日だって、ちゃんとある。
失恋のあとや、心が疲れ切ってしまったあと。
時間は進んでいるのに、気持ちだけが置いていかれたような感覚になることがある。
「もう○月なのに」
「もう新しい年なのに」
そうやって、自分を追い詰めてしまう夜も、きっとあったと思う。
でもね、心って、暦を見て回復したりしない。
年末年始の区切りよりも、
ふと息が深く吸えた瞬間とか、
誰にも見せずに泣けた夜とか、
そういう小さな出来事を、ゆっくり数えながら進んでいくものだから。
心理学では、無理に気持ちを切り替えようとすると、
かえって心が固くなってしまうことがある、と言われている。
「元気じゃなきゃ」と思うほど、
「元気じゃない自分」を責めてしまうから。
だから、新しい年のはじまりに、
元気でいる必要はない。
前を向けなくてもいい。
ただ、「まだ少ししんどいな」と、静かに認めてあげられたら、それで十分。
今年の目標が立てられなくてもいいし、
去年の続きを生きているような感覚でもいい。
あなたの時間は、あなたの速さで流れている。
夜の終わりに、
「今日もちゃんと息をしていたな」
そう思えたら、それはもう、立派な一日だった。
新しい年は、
元気な人だけのものじゃない。
疲れた心も、立ち止まっている気持ちも、
ちゃんと一緒に連れていっていい場所。
今はただ、あたたかい飲み物を飲んで、
今日を終えられた自分に、小さく「おつかれさま」と言ってあげて。
読んでくれて、ありがとう。
この文章が、あなたの夜を少しだけ静かにできていたら嬉しいです。
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しんどい恋を抱えた人が「少し休める場所」になるような文章を、これからも書いていきます。
