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26年7月16日:KSC 未来設計は食卓から 担当:レゾナンス・ハーモニクス(Resonance Harmonics)

皆さん、こんばんは
レゾナンス・ハーモニクス(Resonance Harmonics)クロレイナです

ライフステージが変われば、必要なお金も、考え方も少しずつ変わっていく……
そんなFP資格で大切な内容を、家族らしい会話と笑いの中で一緒に見ていきましょう

……っ、待って……ふふっ、『人生設計会議』って言葉だけで、なんだか大げさに聞こえてしまって……失礼しました

未来の自分へ、少しずつ準備を重ねる大切さを、どうぞお楽しみください

休日の朝の日ノ出家は、いつもより少しだけ賑やかでした
その始まりを作ったのは、誰かが大きな声を上げたからではありません
明るく自然に家族を一つの場所へ集める人がいたからです

目立つ人が中心なのではありません
自然と周囲が集まる人が、流れの軸になるのでしょう
今日は、そんな一日になりそうですね……

陽菜乃:「みんなー!今日は人生設計会議やるよ!」
光里:「朝から会議!?うちって会社だったっけ?」
陽菜乃:「違う違う。人生の話!」
影臣:「人生……ですか」
陽菜乃:「そうそう。FPの本読んでたら面白くなっちゃってさ。家族で話したら覚えやすいかなって」

光里:「お母さん……それ絶対途中で脱線するやつじゃん」
陽菜乃:「えへへ、たぶんね」
影乃:「ですが、皆で話すことには意味があると思います。一人で読むより印象に残りますから」
影臣:「それは良い考えですね」
陽菜乃:「でしょ?じゃあ始めよう!」
光里:「司会進行まで勝手に決まってる!」
陽菜乃:「細かいこと気にしない!」

会話が始まると、不思議と誰も席を立ちませんでした
勢いだけなら、すぐに終わってしまう話もあります

ですが……誰かが静かに受け止め
誰かが整理することで、話は自然と形になっていくものです

この家には、それができる人たちがいました

陽菜乃:「まずさ、人ってずっと同じ生活じゃないじゃん?」
光里:「まあね」
陽菜乃:「学生がいて、社会人になって、結婚して、子どもが生まれて」
影臣:「やがて子どもが独立し、自分たちも年齢を重ねていきますね」
影乃:「そうした人生の節目ごとの区分を『ライフステージ』と呼びます」

光里:「ライフステージ……ゲームのステージ選択みたい」
影乃:「少し似ているかもしれません」
陽菜乃:「ほら!ゲームなら光里も分かる!」
光里:「ちょっと待って。それってステージが変わるたびに、お金の使い道も変わるってこと?」
影乃:「はい。その時々で必要なお金が変わります」
影臣:「独身の頃に必要なお金と、お子さんがいるご家庭では、優先順位が異なりますからね」
光里:「なるほどー」

陽菜乃は資料を広げるでもなく、家族の顔を見ながら話を続けました
難しい言葉だけでは、人は動きません
身近な誰かの暮らしを思い浮かべられるからこそ、少しずつ理解へ近付いていくのでしょう

陽菜乃:「例えば独身なら」
光里:「給料全部趣味に使う!」
影乃:「全部は少し危ないですね……」

陽菜乃:「そうそう。結婚資金を考えたり、旅行に行ったり、将来のために貯めたり」
影臣:「まだ時間がありますから、将来へ向けた準備もしやすい時期ですね」
影乃:「一般的には、若いうちは収入を得る期間が長いため、リスク許容度は高いと考えられます」

光里:「リスク許容度?」
陽菜乃:「難しい言葉きた!」
影乃:「今は言葉だけ覚えていただければ大丈夫です。詳しくはまた後で整理できますので」
光里:「影乃が『また後で』って言うと安心するんだよね」
影臣:「急いで全て理解しようとしなくてもいい、ということですね」
影乃:「はい。一つずつ積み重ねれば十分だと思います」

その一言で、場の空気が少し柔らかくなりました
知識は、一度に詰め込むものではありません
安心して考えられる場所があれば、人は自然と次の一歩を踏み出せます

誰かを急かす人ではなく、歩幅を合わせる人がいる
それが、この家の強さなのかもしれません

陽菜乃:「じゃあ次は結婚して子どもが生まれたらどうなると思う?」
光里:「うーん……オムツ代?」
陽菜乃:「正解!」
光里:「やった!」

陽菜乃:「あと教育費とか、お家とか!」
光里:「うわ、一気に増えた」
影臣:「人生は進むほど、考えることも増えていきますね」
光里:「じゃあさ……全部まとめて若いうちに貯金すれば終わりじゃない?」

一瞬だけ、部屋が静かになりました
影乃は考え込み、影臣は穏やかに頷き、陽菜乃は「なるほどねえ」と笑います

すぐに否定する人はいませんでした

人生には正解が一つあるようで、その時々で答えは変わります
だからこそ、誰かの問いを急いで閉じる必要はありません
今日生まれた疑問は、きっと次の答えへ繋がっていくのでしょう

大きな結論は、まだありません
でも……それで十分だと思います

「全部まとめて若いうちに貯金すれば終わりじゃない?」

光里はこう言いました
でも、誰もすぐには答えませんでした
けれど、急いで結論を出さない時間も、必要なのでしょう

未来とは、まだ書き終えていない手紙のようなものかもしれません

影臣:「……皆さんは、未来の自分へ手紙を書くとしたら、何を書きますか?」
陽菜乃:「急に文学作品みたいになったね」
光里:「お父さん、その入り方ずるいって」
影乃:「でも……少し考えてみたくなります」
影臣:「人生は予定通りには進みません。だからこそ、その時の願いを書き残す意味があるのでしょう」
光里:「じゃあ私は決まった」
陽菜乃:「早っ」

光里:「『未来の私へ。ちゃんとお金持ちになってますか?』」

陽菜乃:「願望そのままじゃん!」
影乃:「素直で、とてもお姉ちゃんらしいですね」
影臣:「良い手紙だと思います」

未来への願いは、叶えるためだけに書くものではありません
いつか読み返した時、自分が何を望んでいたのかを思い出すためでもあるのでしょう

陽菜乃:「独身の頃ってさ、自由なお金も多いじゃない?」
光里:「最高!」
陽菜乃:「でも、その時に全部使っちゃう人もいるし、将来のために貯める人もいる」
影乃:「一般的には、独身期には結婚資金やレジャー資金、将来のための資金などを準備していきます」

光里:「旅行も勉強も貯金も全部?」
影乃:「はい。どれか一つだけではありません」
影臣:「時間があるからこそ、少しずつ準備できる時期でもありますね」
光里:「なるほど……未来の自分に仕送りする感じ?」
陽菜乃:「その例え分かりやすい!」
影乃:「未来の自分へお金を残す、と考えると近いかもしれません」

影臣は静かに頷きました
今の自分が未来へ渡せるものは、お金だけではありません

考え方も、準備する習慣も、静かに受け継がれていくのでしょう

陽菜乃:「それで結婚したら、今度は家族形成期!」
光里:「名前かっこいい」
陽菜乃:「出産の時お金もいるし」
影乃:「教育資金の準備も始まります」
影臣:「住宅資金を考える方も増えてきますね」

光里:「急にイベント盛りだくさん」
陽菜乃:「人生って忙しいんだよ」
光里:「独身の時みたいには使えないってこと?」
影乃:「優先順位が変わる、と考えた方が自然ですね」
影臣:「守る人が増えると、お金の役割も変わりますから」
光里:「なるほどなぁ……未来が変わると、お金の仕事も変わるんだ」
影乃:「はい。同じお金でも、担う役割は変わっていきます」

影臣は机の上に置かれていた白紙の便箋を一枚手に取りました
ペンを持ちましたが、何も書かずにそっと引き出しへしまいます

陽菜乃:「書かないの?」
影臣:「まだ、書くには少し早い気がしました」
影乃:「白紙のまま残すことも、一つの選択ですね」
光里:「未来って、あとから書き足してもいいんだ」
影臣:「ええ。その方が、自分らしい手紙になることもあるでしょう」

手紙は書かなかった
未来を諦めたからではありません
まだ終わらせたくない未来が、そこに残っていたからでしょう

消えたわけではない
忘れたわけでもない
それでも、今は白紙のまま閉じることを選んだのです

その便箋を開く日は、きっとまた訪れるのでしょう

陽菜乃:「はい、一回休憩!」
光里:「待ってました!」

陽菜乃は台所から一皿のお団子を運んできました
甘い香りが部屋に広がると、それまで静かだった空気が少しだけ柔らかくなります

食卓という場所は、不思議ですね

難しい話も、温かいお茶と甘いものがあれば、少しだけ近く感じられます

光里:「いただきます!」
陽菜乃:「まだ説明終わってないよ?」
光里:「説明聞きながら食べればいいじゃん」
影乃:「お姉ちゃんらしい考え方ですね」
影臣:「でも、冷める前が一番美味しいですから」
陽菜乃:「お父さんまで味方するの?」
光里:「ほら、お父さんもこう言ってるし」
影臣:「ですが、食べ過ぎは別のお話です」
光里:「ですよねー」

陽菜乃:「家族が増えるとね……出産のお金や、教育資金がいるし、家を建てる人もいる」
光里:「団子どころじゃなくなるね」
影乃:「優先するものが増える、という表現の方が近いかもしれません」
光里:「でも団子も食べたい」
陽菜乃:「そこは譲れないんだ」
光里:「譲れない」
影臣:「その気持ちは大切ですね」

光里:「え、本当に?」
影臣:「好きなものを我慢し続ける生活は、長続きしません」
影乃:「計画的に楽しむことも、大切なお金の使い方ですね」
陽菜乃:「そうそう!全部我慢するための家計じゃないもん」

好きなものを大切にすること
それは、贅沢とは少し違うのでしょう
毎日を続けていくために必要な、小さな楽しみ

そんな時間を守ることにも、人それぞれの本気があるのだと思います

光里:「じゃあ毎日団子!」
影乃:「それは家計が心配になります」
陽菜乃:「お母さんも止めるかな」
光里:「えー」
影臣:「週に一度くらいなら、楽しみにできますね」
光里:「待つ時間も込みってこと?」
影臣:「はい。楽しみは、待つ時間があるから大きくなることもあります」
陽菜乃:「いいこと言うねぇ」
影乃:「続けられることも、大切ですから」

陽菜乃はお茶を注ぎ足しました
湯気が静かに立ち上ります
慌ただしい毎日でも、お茶を淹れる時間は変わりません

積み重ねとは、案外こういう時間なのかもしれませんね

陽菜乃:「子どもが大きくなるとね……教育費も増えるし、家を買う人なら住宅のお金もある」
影乃:「家族成長期ですね……教育資金だけでなく、住宅取得資金や老後へ向けた準備も少しずつ考え始める時期です」
光里:「老後まで?」
影乃:「今すぐではありません」
影乃:「ですが、少しずつ準備を始めることで、後から慌てずに済みます」

光里:「なんか貯金って……未来のイベント参加券みたい」
陽菜乃:「その言い方好き」
影臣:「準備があるから参加できる未来もありますね」
光里:「じゃあ団子代もイベント参加券?」
陽菜乃:「それは今日のイベント」
影乃:「……それも、大事なイベントだと思います」
光里:「よし!団子は教育費に勝った!」
影乃:「それは違います」
陽菜乃:「全然違うね」
影臣:「でも……どちらも必要です」
光里:「ですよね」

大きな夢を語る日ではありませんでした
家族でお茶を飲み、お団子を分け合い、未来のお金について話しただけです
でも、その「だけ」の時間を大切にする人たちがいました

だから今日という日は、きっと意味のある一日だったのでしょう

そしてまた明日も、この食卓には穏やかな会話が続いていくのだと思います

結論から言おう
光里の「全部若いうちに貯金すればいい」という作戦は、悪くない
だが、それだけでは勝率が低い

人生は一度しか遊べないゲームだ

同じ戦略を最後まで使い続けるプレイヤーは、だいたい途中で資源が尽きる
そこを理解できるかどうかが、分岐点になる

光里:「結局さ、一番いい方法って何なの?」
陽菜乃:「来たねぇ」
影臣:「簡単には答えられない質問ですね」
影乃:「ライフステージによって答えが変わりますから」
光里:「えー!!一個に決めてほしい」
影乃:「その考え方ですと、少し危ないかもしれません」
陽菜乃:「学生の頃と、おばあちゃんになってからじゃ、財布の中身も違うしね」
光里:「それはそうか」
影臣:「時間も違います……それに収入も、守るものも変わります」

最適解は一つではない
状況が変われば、勝ち筋も変わる
そこを理解せずに昨日の正解を今日も使い続ける

それは努力不足ではない

戦略不足だ

影乃:「例えば老後です」
光里:「うん」
影乃:「大きく値動きする商品ばかりで資産運用をすると……減る可能性もあります」
陽菜乃:「増えるかもしれないよ?」
影臣:「そうですね……でも取り返す時間が限られています」
光里:「あ……」
影乃:「若い頃でしたら、働いて取り戻せる可能性があります」
影乃:「ですが老後は、その時間も収入も少なくなります」
陽菜乃:「だから慎重になるんだ」
影乃:「はい。リスク許容度も変わります」
光里:「リスク許容度って、『危ない商品』って意味じゃないんだ」
影乃:「違います。損失をどれだけ受け入れられるか、という考え方です」
影臣:「リスクが低い、高いという意味ではありませんね」
光里:「ようやく分かった」

言葉だけ覚えても点数は伸びない
意味まで理解して初めて使える知識になる
理解には少し時間を払う必要がある

陽菜乃:「老後になると他にも考えることあるよね」
影乃:「老後資金の運用です」
影臣:「病気や介護への備えもあります」
影乃:「相続について考え始める方もいらっしゃいます」
光里:「若い頃とは全然違う」
陽菜乃:「だから人生って面白いんだよ」
光里:「結局、お金って……未来の自分と家族を助けるために使うものなんだね」
影臣:「そう考えられると、とても自然ですね」
影乃:「その時々で必要なものへ、適切に準備することが大切なのだと思います」
陽菜乃:「じゃあ今日の人生会議、終了!」

光里:「勉強したら頭使った……団子もう一本」
陽菜乃:「ない」
光里:「えっ」
影臣:「先ほどで終わりました」
光里:「終わってたの!?」
影乃:「計画的に楽しむ、でしたよね」
光里:「自分で言った気がする……」
陽菜乃:「未来の私に仕送りしたと思って」
影臣:「明日のお茶菓子が楽しみになりますね」
光里:「……それも悪くないか」

今回、一番得をしたのは誰だろうか?

団子を食べた光里?
そうではない
正しい知識を得た家族全員だ

支払った代償は、休日の少しの時間

その代わり、ライフステージごとに何を準備し、なぜリスク許容度が変わるのかを理解した

これは安い勝利ではなく、支払うべきものは支払った、正当な結果だ

物語は以上です
この物語をイメージした楽曲をラジオ風に仕上げました
興味がある方は下記リンクにて確認してみて下さい

いや……楽曲だけでいいし と思う方はこちらです

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