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【Geständnis委員会】第1章 「状況は、もう始まっていた」

第1章テーマは、状況的自己知覚再構成(Situational Self-Perception Reframing)
状況的自己知覚再構成は【人は「自分はこういう人間だ」という自己認識を、内面よりも状況や行動の文脈から後づけで理解する傾向ある】というものです

しかし、心理学に沿いながらも「冷静に考えるとおかしい行動」になる場合もあります

それでは、第1章 「状況は、もう始まっていた」をイメージ楽曲と共にお楽しみ下さい

↓第1章のイメージ楽曲↓

序章

告知された時刻、霧ヶ丘駅の改札前にすずは現れた

派手な演出はなく、服装も落ち着いていて、声のトーンも低い

「……今日は、よろしくお願いします」

それだけ言って、小さく頭を下げる
いつもの彼女より、少し静かすぎる気がした

私たちはで歩き始める
並んではいるが、距離は自然と少し空く
肩が触れるほど近くもなく、離れすぎてもいない

すずは自分から話題を振らず、相槌も短い

「はい」
「そうですね」

それ以上、続かない

沈黙が伸びる
駅前の雑踏だけが、やけに賑やかだった

私は、間がもたずに口を開く
別に言う必要はないことを、説明するように話す

「この辺、夕方は混みますよね」
「前に来たとき、改札が詰まってて」

話しながら、さらに言葉を足す
自分でも、少し多いと思う

ただ、気まずいのが嫌なだけだった

すずは歩きながら、黙って聞いている
否定もしないし、広げもしない
ただ、横にいる

人通りが一気に増えた瞬間があった
帰宅ラッシュと、学生の波が重なる

私は、無意識に半歩、外へ歩幅を変えた
すずが、人の流れの内側に入る形になる

手は取らない
声もかけない
ただ、立ち位置をずらしただけだった

すずは何も言わず、一瞬だけ視線が揺れた
しかし、すぐに前を向き、何事もなかったように歩き続ける

そのまま…時間だけが進んだ

告知されていた終了時刻
すずは、きっちりその場所で立ち止まった

「今日は、ここまでです」

それだけ言って、改札の向こうへ消えていった

人の流れに混じる背中を見送りながら
私は少しだけ立ち尽くす

「……失敗したのか?」

誰に向けたわけでもない言葉が、喉の奥で止まった
駅前は、相変わらず騒がしい

何も起きなかったはずなのに
何かだけが、もう始まっていた気がした


布団に入り、天井を見ているとスマホが震えた

通知
差出人はすずからだ

昼の静けさが、そのまま消えた
画面いっぱいに、派手な装飾が流れ込んでくる

🎤✨【第1回イベント 総括タイム!】✨🎤

ご参加ありがとうございました!
本日の恋愛イベント、すべての工程が無事終了しました👏

それではさっそく
🔍行動確認コーナーに入ります!

テンションが高く、やたらと明るい
句読点より絵文字が多い
まるで、どこかの配信を見ている気分だった

📌本日の注目ポイント📌

あなたは今日
「人目のある場所」で私と距離を詰める行動を取りましたね?

そう貴方は【状況的自己知覚再構成】を実行したのです!

知らない言葉だった
私は、そのまま続きを読む

人ってね、「好きだからドキドキした」より先に
「こういう状況だったから」って
あとから気持ちを整理するんです

今日の私は、人が多くて
ちょっと緊張していました

でも…
『誰かと並んで歩いている』
『人の流れから外れていない』

その配置が、勝手に意味を持ち始めた

画面を見つめたまま、私は少し考える
(そんなつもりは、なかった)

📝結果発表!

・イベント達成率:72点
・感情変化:想定以上
・無自覚行動力:高め

総評:
「狙ってないのが、いちばん厄介」

短く、息を吐く
評価された覚えはない
ただ歩いただけだ

しばらく通知が途切れ
既読をつけるか迷っているうちに
次のメッセージが届く

……というわけで

次は、もう少し予測しづらい場所にしましょう

少しだけ、普段のすずの声が混じった気がした

📢【次回イベント予告】📢

開催場所:霧見ミュージアム・クロノラリウム

今度は、もう少し“予定外”が起きます

スマホを伏せる
部屋は静かだった

そして、次の予定が、いつの間にか決まっている

だが・・・断る理由も特にない

私は電気を消し、そのまま目を閉じた

・・・状況は、もう動いているらしい

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