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一歩ぶん遠い恋ーChatGPT先生と作る短編小説ー

迷言です
今回は、【ChatGPT先生と作る短編小説】と #こんなヒロインどうですか を元にした超短編小説を書こうと思います

今回のヒロインは…佐久間 里紗(さくま りさ)

では本編をお楽しみ下さい

タイトル:一歩ぶん遠い恋

第1章:静かな距離

春の並木道は、まだ新しい葉の匂いがする
私はゆっくりと歩きながら、風に揺れる木々を眺めていた

大学の構内でも、この道は好きな場所だ
騒がしすぎず、静かすぎない
人の気配が遠くで揺れているくらいの距離感が、ちょうどいい

人との距離も、これくらいがいい

「先輩」

後ろから声がして、私は足を止めた

振り返るまでもなく、誰かわかる
藤村梨央だ

「やっぱり先輩だ」

軽く息を弾ませながら、彼女は私の横に並ぶ
少しだけ早足だったのだろう。頬がほんのり赤い

「授業終わり?」
「はい。先輩は?」
「私も」

そんな短い会話をしながら、二人で並木道を歩き始める
けれど、私はいつも同じことをする

一歩分だけ、距離を取る

隣にはいる
けれど、触れないように距離を取る

梨央のカーディガンが歩くたびに、柔らかく衣擦れの音を立てる
その音が、妙に近く感じる

だから私は、ほんの少しだけ歩幅をずらす

梨央はそれに気づいているのか、いないのか
気にする様子もなく、私の顔を覗き込んだ

「先輩って、ほんと落ち着いてますよね」
「そう?」
「はい。なんか、いつも余裕ある感じ」

私は少しだけ笑った

余裕なんて、そんな大したものじゃない
ただ、踏み込まないだけだ

人との距離は、保つほど長く続く

私はそう思っている

梨央がこちらを見る
丸い瞳がまっすぐ向けられる

私は一瞬だけ視線を合わせが、すぐ外す
長く見つめるのはよくない

誤解を生む

梨央は少し考えるように空を見て、それからまた私を見る

「先輩」
「うん?」
「ひとつ聞いていいですか?」
「どうぞ」

少し間があった

風が木の葉を揺らす
その音の中で、梨央は言った

「先輩って……私のこと好きなんですか?」

思わず、笑いそうになる

この子は本当にまっすぐだ

私は梨央をほんの一瞬だけ見る

それから、少し肩をすくめて答えた

「どうだろうね」

梨央は目を細めた
納得していない顔だ

当然だと思う

でも、それでいい

好きだと言ってしまえば、関係は形を持つ
形を持てば、壊れる

私はそれを何度も見てきた

だから、曖昧でいい

私は歩きながら、そっと梨央の手元を見る

指先は細くて、まだ少し幼さの残る手

ほんの少し手を伸ばせば触れられる距離にある

けれど私は、触れないようにしている

触れてしまえば、戻れなくなるから

梨央が小さく息を吐く
その吐息は、風に乗ってわずかに頬に触れた

近い

私はまた一歩だけ距離を取る

その距離を、私は守る

好きだからこそ……近づきすぎない

触れない方が、関係は長く続くから

第2章:触れそうな距離

気づけば、藤村梨央と一緒にいる時間が増えていた

特別な約束をしているわけではない
それでも、授業のあと図書館に行けば、気づいたように隣に座っている
帰る時間も重なれば自然と同じ道を歩く

図書館の静かな席で、私は本を開いている
ページをめくる音だけが静かに響く空間

その隣に、梨央が座っている

椅子の距離は、ほんのわずか
肩が触れそうなほど近い

私は視線を本に落としたまま、そっと椅子を数センチだけ動かす

一歩分遠い距離

それが、私にとって安心できる距離だった

しかし梨央は、そういうことをあまり気にしない
ノートに何かを書きながら、ふとこちらを見る

その視線が長く続く前に、私は本のページをめくる

目を合わせすぎない

それも、私の習慣だ

図書館を出る頃には、夕方の光が窓を染めている
私たちは自然と並んで歩く

梨央は歩幅が少し小さい
だから私は少しだけゆっくり歩く

それでも、隣に来る距離は近い

カーディガンの袖が、私の腕に触れそうになる
その瞬間、私は歩幅をほんの少しだけずらす

梨央は何も言わない
でも、気づいているはずだ

カフェに入ることもある

小さな店で、向かい合う席
テーブルの上には湯気の立つカップが二つ

梨央はコーヒーをひと口飲んで、少し顔をしかめる

「苦い」
「頼んだのは自分でしょ」

そう言うと、梨央は笑った

「先輩のもらいます」

私のカップを指先でつまみ、すっと自分の方へ引き寄せる
その指が、私の指に触れそうになり
私はほんのわずかに手を引く

梨央は何も言わず、ただこちらを見ていた

その視線には、少しだけ意地のようなものが混じっている

講義のあと、二人で並木道を歩いていた

昼とは違い、人通りは少ない
街灯が柔らかい光を落としている

その中で、梨央がぽつりと言った

「先輩って、ずるいですよね」

私は横を見る

「どうして?」

梨央は少し前を歩きながら、振り返る

「優しいのに、触れさせてくれない」

思わず、私は小さく笑った
言葉がまっすぐすぎる

「触れないほうが、綺麗な関係ってあるでしょ」

私がそう言うと、梨央は不満そうに息を吐く
その吐息が、夜の空気の中でわずかに揺れ、ほんの少しだけ頬に触れた

その瞬間、私の指先がわずかに震える

私はそっと手を握り、ほんの数センチだけ体を引いた

梨央はそれを見て、小さく笑う

「やっぱり逃げる」
「逃げてないよ」
「逃げてます」

街灯の光の中で、梨央の目がまっすぐこちらを見る

私はその視線をほんの一瞬だけ受け止める

それから、また少しだけ目を逸らす

一歩分の距離
私はその距離を守る

好きだからこそ、近づきすぎない

それが、私の恋の形だ

第3章:距離の崩壊

その日は朝から雨だった

春の雨は静かで、音が柔らかい
大学の建物の屋根を叩く水の音が、いつもより世界を遠く感じさせる

講義が終わった頃には、雨脚はさらに強くなっていた
帰ろうとした私たちは、結局、校舎の軒下で足を止めることになった

濡れた空気が、ゆっくりと流れている

並んで立っているのに、会話はない
ただ、雨の音だけが静かに続いていた

こういう時間は嫌いじゃない

言葉がなくても、関係は続く
むしろ、そのほうが長く続くと私は思っている

ふと、隣から声がした

「先輩」

梨央の声だ

「うん」

私は正面を見たまま答える

少し間があった

その間に、私はなんとなく察していた
梨央の声は、いつもより少しだけ真剣だったから

「私、先輩のこと好きです」

雨の音の中で、その言葉は妙にくっきり聞こえた

私は一瞬だけ息を止める

それから、ゆっくり視線を逸らし、雨の向こうの景色を見るふりをする

「ありがとう」

自分でも驚くほど、落ち着いた声だった
その言葉に、梨央が笑う気配がする

「……違う」
「?」

私は顔を向ける
梨央は少しだけ首を傾けていた

「そういう意味じゃないです」

そして、一歩近づく
靴底が濡れた地面を軽く鳴らす

ほんの数センチ距離が縮まる

「先輩も私の事好きでしょ」

その言葉に、私は何も答えない
答えた瞬間に、すべてが変わる気がしたからだ

代わりに、私はゆっくり手を下ろす

そして、梨央の手の隣に置いた

一歩分の距離

その距離に、自分でも驚くほど意識が集中する

触れてしまえば簡単だ

でも私は、触れない

梨央が私を見る
その視線がまっすぐ落ちてくる

「先輩って」
「うん」
「やっぱり逃げてますよね」

その言葉に、胸がわずかに揺れた

図星だった

そして、口から言葉がこぼれた

「……好きだから」

自分でも驚くほど、静かな声だった
梨央の目が少しだけ大きくなる

私は続けた

「壊したくないの」

雨の音が、少し強くなる
私はずっとそう思ってきた

近づけば壊れる

だから、一歩分の距離を守る

好きだからこそ

でも……梨央の手は、すぐ隣にある

触れないまま、ほんの数ミリの距離で

その距離が、今までよりずっと近く感じていた

第4章:一歩だけ近い恋

雨は、いつの間にか弱くなっていた

軒先から落ちる水滴が、一定の間隔で地面に弾ける
さっきまで強かった雨音は、今はただ静かな背景になっている

私たちはまだ同じ場所に立っていた

言葉はない
けれど、空気はさっきとはまるで違う

私の手は、梨央の指のすぐ隣にある

沈黙の中で、梨央が小さく笑った

「じゃあ」

私は視線を向ける

「?」

梨央はほんの少しだけ肩をすくめる

「私が壊します」

次の瞬間

梨央の指が、そっと私の指先に触れた

ほんの少し……指先だけ

その温度が、思ったよりもはっきり伝わってくる

私は驚いて梨央を見る
けれど、手は引かなかった

いや、引けなかった。という方が近い

梨央も私を見ている

距離が近い
その距離は吐息がわずかに混ざるほどだった

雨の匂いと、濡れた空気の中で、私は小さく呟いた

「……ずるい」

梨央は少し笑う
その笑顔は、どこか楽しそうだった

「先輩が先に好きになったくせに」

その言葉に、私は思わず息を吐く
観念したような、長い息だった

ずっと守ってきた距離
触れないことで保ってきた関係

でも、もう隠す意味はないのかもしれない

私はゆっくりと手を動かす
逃げるためじゃない

近づくために

ほんの少しだけ、自分から距離を詰めた

肩が触れる
カーディガンの柔らかい布が、私の腕に触れ
衣擦れの音が、小さく響いた

指先が絡む
強く握るわけでもなく、離れるわけでもなく
ただ、そこにある

ただ、隣にいる
それだけで、十分だった

私は小さく呟く

「これくらいなら……壊れないかな」

自分でも、少し弱気な声だった
梨央はその言葉を聞いて、くすっと笑う

「もう壊れてますよ」

私は眉を少し上げる

「え?」

梨央は私の手を見て、それから私の目を見る

「先輩、私のこと好きすぎです」

その言葉に、私は苦笑する

否定しようと思えば、できる
いつものように、曖昧に逃げることもできる

でも、今日はやめた

何も言わず、ただ、少しだけ肩を寄せる

並木道の向こうで、風が木の葉を揺らした

雨はほとんど止んでいる

濡れた地面に、街灯の光が柔らかく反射して、私たちはその中に立っていた

もう、一歩分の距離はない

触れないことで守ってきた恋は
ほんの少し触れたことで、形を持ち始めていた

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