東京の蕎麦が美味しいそば屋ランキング Top10+α
2025年5月11日更新
こんにちは。2024年にそばを100店舗以上で食べたマン(@toyotamasan)です。
私は毎年テーマを決めて1年を通してそのテーマの料理を100以上食べているのですが、2024年は「そば」がテーマでした。そばの中にも色々種類がありますが、私が選んだそばは「せいろ」と「もりそば」という最もベーシックな冷たいそばです。
以前、カレーうどんを巡っていたときに、日本中の美味しいうどん屋さんにも行き、日本のカレーうどんランキングと東京のカレーうどんランキングを出しましたがそのときに気づきました。
うどんは西高東低で、関東はそばの土地だ。と。
ということで、2024年は東京中心のそば屋を巡り、トップクラスだと思うお店に絞って全国の有名店もいくつか行きました。この記事はその集大成となります。
ランキング付けのルール
「もりそば」、「せいろ」、海苔がない「ざる」に準じるもの(=そば、つゆ、薬味、そば湯のみで完成しているメニュー)
メニューで最も安いもりそばやせいろを注文(十割そばや田舎そばの値段が高かったら安いそばを注文します)
産地別や打ち方ですべて同じ価格だったら最も端にあるものを注文
コースのみのお店ではそばのみを採点
天せいろや鴨せいろなどは採点対象外(そもそも注文すらしません)
そば前や天ぷら、酒の味も採点対象外
接客や価格、立地も採点対象外
お店によってはそば前を注文することもありますが、今回のランキングは純粋に「そば」の美味しさに絞っています。
1回のみの訪問ですべてを決めていますが、美味しいお店ならどの時期に行っても常に高いレベルを出せるという個人の思いから、ランキングを正当化します。
訪問したお店一覧
2024年には合計110店舗に訪問しました。以下が訪問したお店です。

今後は全国版の記事も出したいと思っています。まずは、まだ残る全国の宿題店を巡るのが先ですね。今年の終盤くらいには出したいです。
東京でそばが美味しいお店トップ10+α
2025年にも随時更新します!!
1. green glass @落合

私が東京で最もそばが美味しいと思うお店は落合にある「green glass」。東京のそば界で突き抜けてます。
美味しいそばと言うのは、究極的にはつゆがいらないと思っていますが、こちらのそばはまさにそれ。こんなにも美味しいそばが東京にあったのかと感動しました。
住宅街の中にある「green glass」は2016年にオープンしたという比較的新めのお店。店主はこの後にも紹介する神田の「眠庵」や銀座の「流石 琳」で修行されていたとのことです。
お店のスタンスも素晴らしいです。そばの香りを楽しんでもらうためと、香水やタバコ、柔軟剤の臭いがする人は入店お断り。予約時に念を押されるくらいです。さらにそばの香りを楽しんでもらうために、そばが提供されたら写真を撮るのではなく、まずは香りを楽しんでくださいというお願いあり。究極のそば体験を目指しています。
夜はコースのみですが、お昼はアラカルトも可能。ただ予約は必須なのでアラカルトの場合でも前日までに電話していきましょう。
アラカルトの客に出しているのが「二種食べ比べ」。この日は北海道と栃木のそばです。香りを損なわない絶妙な温度で〆られている(個人的には超大事なポイント)ので、両方からそばの素敵な香りが広がります。


そばの見た目はどちらにも綺麗な灰色の中に少し粗挽き感があります。色は少し異なり、栃木のそばはわずかに緑色かかっている感じです。麺の太さは両方ともにほんの少し太めで、見た目からも食感の良さが伝わってきますね。
まずはそばを啜ると、すぐにそばの香りが口の中に広がり鼻から抜けてきます。特筆すべきは双方ともに香りの持続性が高いこと。味も適度な旨みと甘みがあり、まったく雑味なし。純度100%の美味しいそばです。そばの打ち方も至高です。硬すぎず、適度な弾力があり、口の中で間延びしない最高の歯応えがあります。塩をつけることでより味が際立って、そばと塩だけでも完成されています。美味しすぎる。
つゆは節感が強く、醤油感はあまり強くはありません。このつゆはそばの香りを損なわずに良きパートナーとなって味が融合します。また、つゆ入れの小ささはお店の意向でしょう。つゆのつけすぎをお店側で防いでいるのだと思います。
そして、そば湯も至高。「green glass」ではさらっとしたそば湯か、とろっとしたものかで選べます。選択制はそば屋では珍しいです。私はさらっとしたそば湯を選びましたが、これがまたとんでもない化け物級のそば湯です。そば湯にさっき食べたそばの香りがついているのは言うまでもありませんが、旨みや甘みまで感じるそば湯です。このそば湯も美味しすぎて、これだけで何杯も行けます。他のお店と比較しても抜けてます。
ということでそばがあまりにも美味しいお店でしたが、「green glass」の魅力はおいしすぎる一品料理(おひたしは絶品でしたし、静岡おでんも魅力抜群)や日本酒にも詰まっているので、そちらもぜひお試しください。
2. ら すとらあだ @中野坂上

今回のランク付けで最も迷ったお店です。現在は完全にコースのみの営業で、コースの中で太さの異なるそばの食べ比べが出てきます。各ポーションが小さく、このそばが美味しい!と示すのが難しいのです。一方で、そばに関しては圧倒的達人の領域に行っており、東京で最も美味しいそばのひとつと言っても過言ではないでしょう。そば好きでランクインさせるのに異議を唱える人はいないと思うので、今回は2位に入れました。
まず、多くの人が不思議に思うのが「ら すとらあだ」という店名。響きだけではそば屋とは決して思いません。知人に一発で伝わったことがないレア店名です。
お店に関しても不思議な外観です。中野坂上の住宅街にあるのですが、あまりにも民家すぎて、一発で辿り着くのが不可能なお店です。禁酒法時代のスピークイージー的な雰囲気を漂わせていて、すでに只者ではない予感がしますね。
コースは出汁の魔術師と呼ぶにふさわしい様々な素材を出汁でブーストした逸品ばかり。視覚的な美しさもあり繊細で手の込んだ料理が出てきます。どの料理も信じられないくらい美味しいです。写真は割愛。
美味しすぎるそばがきがあり、遂にそばの登場です。


実際は5品、産地とそばの打ち方、〆方を変えた様々なそばが登場します。そばの太さを変えるだけで、ここまで別のものになるのだと体験した人は全員新たな境地に達するでしょう。美味しいでは足りないです。これは凄いです。
予約は困難だと聞きますが、それも納得。本当に行けなくなる前に行きましょう。
3. 玉笑 @原宿

東京の食べログで圧倒的トップの点数を誇るお店です。過去にはミシュランの一つ星を獲ったということでも有名。東京で最も評価の高いそば屋のひとつですが、個人的にはそばの美味しさは少し怪しんでいました。
そもそもミシュランの評価基準にはそば以外の要素も入ってるはずです。東京で人気のそば屋さんの中にも一品料理が美味しくて、そばはトップクラスではないというお店もいくつかあります。そう考えて、怪しいと思っていたそば。しかし、とんでもなく美味しかった!
実は「玉笑」は、関東のそば界伝説のお店「竹やぶ」(千葉県)の阿部孝雄氏の下で修行された店主のお店。「竹やぶ」出身のお店は悉くレベルが高いのです。東京のそば界を変えた男の下で修行したとなれば、それは美味しくない訳ないのです。美味しいそば屋さんに行きたいのなら「竹やぶ」出身のお店に行きましょう。(玉笑、じゆうさん、千寿竹やぶ、吟八亭 やざ和、東白庵 かりべ、三合菴など)(竹やぶは現在は2代目が店を継いでいます)
注文したのは「粗挽きせいろ」。透明感があるしっかりとした太さで、粗挽き感が視覚からも入ってくるそばです。打ち方は短めですね。そばの香り自体は少なめですが、噛めば噛むほどそばの香りが鼻から抜けて行く。舌に感じるちょっとした荒々しさも良いアクセントです。そばの旨味も感じられて、つゆがいらないそばとはこのこと。
しかし、「玉笑」はつゆも一流。むしろつゆがパーフェクトなのではないかと思いますね。師匠のお店の「竹やぶ」のつゆもとんでもない逸品ですが、しっかり並ぶ美味しさ。そばを引き立てる絶妙な濃さに、鰹節からの旨味、甘味、醤油感がパーフェクトなバランスです。
薬味はねぎとわさび。ねぎでここまで緑色の濃い部分を多用しているお店は実はそんなにないです。ねぎからは辛さではなく、青々しさと苦さが口に広がります。このアクセントとなるねぎをそばに乗せて食べるのもまた良し。わさびは逆に辛さがあるタイプで、辛みをこちらで表現してるのでしょうか。最後のそば湯は、とろみがあるポタージュタイプ。流行りですね。美味しいです。かなりパーフェクトなそばでした。
なお、そばの量は本当に少なく、個人的に最も少ないと思った「並木やぶそば」よりも少ないので注意。普通のペースでそばをつかむと、本当にお箸3つかみくらいで終わります。

もちろん量が少ないので、不満は出るかと思いますが、こういうそば屋に来たらそば前と日本酒をいただきたいですね。私も日本酒と焼き味噌、そばがき、海老の味噌漬け焼きをいただきましたが、どれも文句なし。焼き味噌は、「竹やぶ」流の海老の殻が入っている逸品ですし、特に海老の味噌漬け焼きはただただ美味しい。ここまですべて美味しいお店もそうありません。

夜のコースも再訪すると誓いました。
ちなみに姉妹店の「半笑」というお店が渋谷スクランブルスクエアにありますが、本店と同じスタイルのめちゃめちゃ量の少ないそばを提供して、Googleで酷評の嵐で星1.7というとんでもない数値が出てるのは面白いです。店も客も可哀想。
4. そばきり すゞ木 @保谷

西武池袋線の保谷駅近くの住宅街の中に、異次元のそば屋さんがあります。それが「そばきり すゞ木」。
まずは訪問難易度が激高い。オープンは週4日のみ。さらに予約は当日の朝に電話で取るスタイル。なので、あらかじめ予定を組むことさえ許されていないのです。
そして、もうひとつ異次元な点は、メニューがなく、提供しているのは(私が訪問したときは)「十割そば膳」のみ。このそば膳が1,500円で、前菜とそばがきとそばがついています。異次元の価格ですね。あまりにも金儲けする気配がないので、そば打ちの技術と引き換えに、金を稼ぐ能力を神から止められてるのかと思うほどです。
まず出てくる前菜の小鉢とそばがきが美味しすぎます。そして、最後に提供されるもりそばスタイルのそばも絶品です。

見た目が非常に優雅です。細めに短く打たれているそばはふわっとしている口当たりで、一口噛むとジューシーさと、すぐにやってくるそばの香りが口の中に広がり、すぐに最上級のそばと確信できます。つゆはかなり濃く漆黒の見た目で、「この優雅なそばに強すぎるのでは?」と思いきや、予想を裏切る旨味が優っているタイプ。節の旨味が広がる素晴らしいつゆです。薬味はおろしのみでこちらはピリ辛。
〆のそば湯はクリーミーなポタージュタイプですが、湯にはしっかり芯の通った水の良さも出ており、緩急がついた逸品でした。つゆともぴたりとはまります。
わざわざ食べに行く価値があるそばとはこのことでしょう。
5. 竹ノ下そば @原宿

こんな場所にこんな美味しいそば屋が!?とびっくりするのがこちら「竹ノ下そば」です。店主は石神井の「野饗」という店でビブグルマンを獲得したということです。
そんな店主がなぜこのような場所でそば屋を開店したのかは知る由もありませんが、「挑戦」という点では最適な場所に思われます。実際、海外のお客さんも多そうで、私が行ったタイミングでも3組中2組が外国人のお客さんでした。
ということで、「インバウンド向けか・・・」と少し予想をしていましたが、まあとんでもなく美味しいです。

東京で、ここまで美味しいそばを打てるお店は激レア。この日は丸岡在来。細打ちでリズム良く切られているそばは食感だけでなく香りも素晴らしい。水切りと温度管理も完璧です。
つゆは、カツオ以外の要素を感じる魚介が強めなタイプで、こちらは結構珍しいアプローチという雰囲気です。薬味は塩とわさびとおろしで3つの異なる要素を組み合わせてそばと合わせられ、全く飽きません(ここまで美味しいそばだと薬味自体いらないですが、薬味でパワーアップできる)。
文句なし。おすすめです。お値段は相当高めです。
6. 蕎麦カネイ @西荻窪

そば通にしか知られておらず、まだまだ一般の知名度が低い「蕎麦カネイ」ですが、すでに東京トップクラスのそば屋さんの雰囲気が漂っています。
店主は西荻窪の名店「鞍馬」で修行したとのこと。「鞍馬」で培ったそば打ちと料理の技術を、最近のトレンドと合わせて自分のスタイルを確立しているようなのが素敵ですね。ちなみに「鞍馬」の箱盛そばも美味しいです。ハシゴして新旧そばを食べ比べるのもとても良いと思います。
「蕎麦カネイ」では、平日に十食限定で在来種を提供していますが、注文したのは最もベーシックな「ざる」。

写真からもクオリティの高さが伝わってきますね!太めに打たれたそばは在来種でなくても非常に香り高く、コシを感じる食感よし、食べ応えよしの素晴らしい品。水切りの仕方や、そばの温度管理も完璧で、細部までこだわる姿がこのそばから容易に想像できます。
つゆは、カエシがかなり効いた辛めのものでしたが、そばが太めで強いので、強いもの同士で拮抗していてとても良い。写真から見てもわかるように、ねぎの細さも美しいです。このねぎは単体では存在感は少ないけど、そばと合わせるとそばの食感と香りをより引き立てるような感じです。そば湯は、そばの香りが漂い、味をしっかりと感じられるさらりとしたタイプ。当然これだけで美味しい。
非常に美味しく、こだわりが詰まったそばを味わうことができるお店です。
7. 明神下 そば おしん @御茶ノ水

2023年8月にオープンしたかなり新しいお店で、雰囲気もとてもモダン。店主は「芦屋 土山人」出身だそうです。「土山人」といえば東京にも池尻大橋に店舗があります。
こちらのお店、まだオープンして日が浅いこともあり、グルメ界隈での注目度は少なそうですが、一度の訪問で東京を代表するそば屋になる実力を持ったお店と感じました。なお神田明神近くという場所柄、休み期間中のお昼はすでにかなりの混雑のようです。
注文した「せいろ」は広島産の比婆煇を使っているとのこと。かなりの細打ちで短めに切られていて、非常に美しい見た目です。素晴らしい技術です。そば粉の味わいの深さは細打ちでもしっかり感じられ、そのまま食べても、塩で食べても、つゆで食べても、三者三様の顔を見せてくれて全く飽きません。
つゆは、神田周辺の老舗ほどではないですが、カエシの醤油感が強くて辛め。その中に出汁が効いていて、濃厚さやジューシーさを感じるようなストロングスタイルのつゆです。このつゆが細打ちのそばに合うのかと思いますが・・・これが合うのがとても不思議。
もうひとつ「おしん」でセンスが良いのがねぎ。白い部分でかなり長めに揃えられたねぎのフレッシュさと食感が最高のアクセントになります。しかも味まで美味しいと来ています。
ポタージュ感あるそば湯も当然美味しく、最初から最後まで美味しさの持続力があるそばでした。修行先を超えています。定期訪問確定。ちなみにそば前で食べた茄子もシンプルなのにすごく美味しいですし、そばがきも良かったです。
なお、土山人出身ということもあり、こちらでも「すだちそば」と「からすみそば」を提供しています。どちらも人気でしょうし、今後東京で最も有名なそば屋のひとつになりそうです。
8. ほしのま @鶯谷

2024年に移転があったり、たまたま休業だったりで振られていた「ほしのま」。並木藪蕎麦で長年修行した店主がオープンしたお店で、東京で藪蕎麦のスタイルを守りつつ、独自のアプローチで再構築したそばが絶品です。個人的に藪蕎麦系統でナンバーワンのお店になりました。

一見、古き良きスタイルで創業4-50年のお店が提供するようなそばのような感じですが、一口食べればその違いは明確。そばの美味しさをダイレクトに感じられます。細打ちの十割でしょうかね。つゆは、藪蕎麦スタイルで漆黒のとても濃い見た目ですが、辛口でもしっかり自分のスタイルで表現しています。大胆な味と言いたくなります。それでもそばとの相性が抜群。まあ美味しすぎますね。
つまみもいくつかいただきましたが、どれもとても良いです。天ざるなども最高でしょう。当然、今後もっと評価が上がるのが間違いないお店でした。
9. 眠庵 @神田

神田のビルの隙間の細い路地の奥にある古民家。ここに名店「眠庵」があります。近くで働いていてもそば好きでなければ気づかないでしょう。
店内もまるで古民家。靴を脱いでお邪魔するスタイルは「gleen grass」にも受け継がれています。昔はお昼の営業もやっていたそうですが、現在は専ら夜のみ。お店の雰囲気は粋な大人が集まるよう。喧騒から離れて酒とそばを楽しむのにぴったりです。
ここはそば前も絶品で、酒の肴になるような大人なつまみが多く楽しめます。甘エビ味噌というはじめて食べる絶品つまみだけで優勝です。しかし、なんといってもそばが最高なのが「眠庵」。

日によって産地が変わるという「もり」。訪れた日は栃木のそば粉とのこと。少しだけ丸みを帯びた美しいグレーのそばで、食べる前からそばの香りが強烈に香ってきます。温度管理も完璧。水で締めすぎていないので香りが高く、最初から最後まで香りを楽しめます。
つゆは、角が立っていないという表現が正しいのかは分かりませんが、非常に優しいものでした。出汁の旨みが存分に引き出されているつゆで、醤油が強すぎないのが特徴。ただ、このレベルのお店では、そばによってつゆの配合も変えていると思うので、多くは語らないでおきます。ただただ美味しいつゆ。
そこに合わせるそば湯はさらりとしたタイプで、水自体が美味しいです。とても良い水なのでしょう。もちろんそばとの相性も抜群。東京の美味しいそばでここのお店が出てこなかったら嘘ランキングでしょう。「眠庵」だけど眠気が吹っ飛ぶ絶品そば。最高のお店です。
10. 手打蕎麦 じゆうさん @東長崎

東京で最も注目を集めていると言っても過言ではないお店こと「手打蕎麦 じゆうさん」。食べログではどんどん評価を上げていって2025年1月現在そば屋で全国5位にランクイン。とにかくそば好きの評価を集めていますね。
練馬寄りの中野区にあるお店で、店構えはかなりモダンですが、ドアに嵌められているレリーフが修行先の「竹やぶ」を連想させますね。わかる人にはわかる意匠です。
「手打蕎麦 じゆうさん」のメインは当然そばですが、そば前ももちろん美味しいです。棒にしんはかなり「竹やぶ」っぽいですね。
注文したのは「せいろそば」。ふわりとそばの香りが広がってきます。

当然このレベルのそばは何もつけなくても美味しいのです。十割で打たれたそばですが、つるっとしていて喉越しも良いですが、食感は少しもっちりめ。そこからそばの美味さと、そばのジューシーさが弾けます。そばに興味のない方でもここのそばを食べれば「違う」となるでしょう。多くの人に体験してほしいそばです。
つゆは、かなり濃くて、深すぎる味。つゆにしょっぱい、甘い、うまいは良くあるのですが、苦さを感じることはないので驚きました。あまりにも万人受けは難しそうなつゆだったのですが、他の人のレビューを見ていると、つゆも常に変わっているようです。そばと同じで生き物ですね。そばも強いですが、つゆはもっと強いので、そばにつけすぎないようにしましょう。
薬味は少なめですが、おろしたてのわさびの香りがまた最高。そば湯はとろみはないタイプも乳白色で美しいです。
ちなみに同行者が「田舎そば」を食べていましたが、こちらはさらに美味しいそばでした。今回は採点対象外ですが、田舎そばも食べてください。塩でそばを食べるとはどういうことかがよく分かる逸品です!
11. そばきり 日曜庵 @柴又

「男はつらいよ」で有名な柴又。その柴又に美味しいそば屋がありそうということで初めて伺ったところ、東京トップクラスの最高のそばがそこにはありました。
帝釈天のすぐ近くにある「日曜庵」はその名の通りなのか、金土日祝の週末しか開いていません。そば屋はどちらかといえば日曜日休や平日メインのお店が多いので珍しい営業スタイルです。場所が場所なので、そばマニアか、帝釈天の観光客の二択しか来ることがなさそうです。
しかし、このお店、そばへのこだわりと情熱が半端ない。三年の月日で熟成されたそば粉でそばを打っているとのこと。もりそばも、挽き方や打ち方などを変えて4種類も用意しています。注文するのは最もスタンダードな「丸挽きそば」です。

とてもかっこいいそばですね。写真からもそばの香りと食感が伝わってきそうですが、今回紹介したそばの中では最も弾力のある、ぱつっとした食感で噛んでいて楽しい。そして、細打ちながらも、そばの香りと味は深く、旨味と甘味を感じられます。色も綺麗なグレーです。
つゆは、甘さが際立ち、その後に醤油の美味しさがどっと押し寄せます。とにかく甘旨い強烈なつゆです。これがまたぱつめのそばにピッタリハマる。ねぎを乗せても美味しい、ねぎとわさびを合わせて乗せても美味しい。色々な顔を見せてくれるそばです。
そば湯は、東京のそば屋ではほとんど見たことない柄杓のようなもので掬って入れるタイプ。中身はとろとろでした。
記事を書いていたら、また訪問したくなったので、今度行って他のそばを試してきます!
12. 千寿竹やぶ @千住大橋

先ほども紹介した柏の「竹やぶ」の直系とも言えるお店です。店主同士が親戚だとか。ここは「竹やぶ」、当然のように東京トップクラスのそばが食べられるお店です。
色々美味しそうなそばがある中で最もオーソドックスな「十割」を注文しました。まず器にびっくり。そして、ねぎにもびっくり。この量。なんでも九条ねぎとのこと。

栃木の在来種のそばは味の深さと食感が素晴らしく、温度管理も完璧。もちもちとした食感なのに、つるっとしています。少し強めのしょっぱさと旨さを感じるつゆと、青さがあるねぎと合わさると、すべて強めなのが功を奏して、良い調和を生み出します。飽きないです。
そば湯は、そば感MAXのポタージュタイプ。飲むそばがきとはまさにこの事かもしれません。
ここもなかなか行きづらい場所ですが、そばを食べるためだけに来ても損はないでしょう。保証します。
ということで以上がTop 10でしたが、実は9位から13位は非常に競っているので、追加で3店舗紹介させてください!
13. 江戸蕎麦 ほそ川 @両国
東京そば界の名店です。40年近く前に埼玉で創業し、両国に移ってきて約20年。ミシュランガイドの常連でもあります。
そば前も絶品で、名物の穴子天は別格。ここまで雑味がない穴子天があるのかと感動します。絶対に注文してほしい。

そばはつるっとした喉越しタイプで、ストレートにそばのおいしさを感じられます。つゆは醤油が立ってながらも節などの複雑な旨みが後からくる。ねぎはねぎの香りが立っている種類。言ってしまうと、街のお客さんがあまりいない昭和からありそうなそば屋のオーソドックスなそばの系統と言える気がしますが、その系統の中ではトップに君臨していますね。違いを知るという意味でも超おすすめのお店です。
14. 吟八亭 やざ和 @亀有
「竹やぶ」で修行した店主のお店です。店主は病気を患ってリハビリも兼ねてお店の待合室でお客さんとお話を楽しんだり、そば粉を挽いていたりします。なかなか一流のそば職人と会話する機会はないので、とても良い機会でしたね。

「せいろそば」はリズムよく短く細く切ってあって、そばの味と深みをしっかりと感じられるものになっています。「吟八亭 やざ和」はつゆのレベルも非常に高く、唯一無二の特徴的なつゆを提供しています。口当たりは辛めでしょっぱいのですが、後味にかけて甘さと旨みが抜けていく。口当たり時とその後で印象が全然変わるつゆです。
評価の高さを存分に感じられるお店で、また行きたいと思わせられました。
ということで、以上が東京の美味しいそば屋さんのランキングでした。そば屋に関してはまだまだ宿題店がたくさんあります。2025年は以下のお店を宿題店としておきましょう。
15. 手打そば 菊谷 巣鴨本店 @巣鴨
巣鴨の地蔵通りを巣鴨から見て奥へ奥へと進んでいくと現れるのが「手打そば 菊谷」です。2016年に閉店した名店「手打そば こいけ」で修行された店主がオープンしたお店です。元々は石神井公園にあったそうですね。
訪問したタイミングでは並びが少なく、すぐに入ることができました。店内は昔からあるそば屋さんの雰囲気です。
注文したのは最も普通と思われる「並もり」。もりそばには「吟」や「堯」という上級の選択肢もあります。

「並もり」ですが、出てきたのは五島列島の在来種を使ったそばとのこと。
そばはそば単体で美味しい。十割でほんの少し太めに打たれていますが、味香りともに別格。甘さが多少あるようなそばで、香りの広がり方がたまらないです。締め方も良い。
つゆは、醤油がやや勝っている塩気が感じられるもので、舌で転がせば転がすほど醤油の美味しさが感じられます。尖っている感じがありますが、旨味もしっかりしていて複雑な味わいの素敵なつゆ。薬味はおろしとわさびで、おろしも美味しいですね。
そば湯はさらりとした透明寄りのもので、水の美味しさが伝わってきて、良い意味で存在感がなく、つゆの良い相棒になれます。
こちらは天ぷらも有名なので、興味のある方はぜひ。
ちなみに12月には国分寺に「手打そば 菊谷 国分寺」が開店したそうです。こちらもいつかは行かなくてはならないですね。
2025年の宿題店
東京
土家(訪問済)
蕎亭 大黒屋
ほしのま(訪問済)
蕎麦 流石
竹ノ下そば(訪問済)
松翁
蕎麦割烹 橙
蕎麦やっ古
三合菴(訪問済)
東京外
玄(訪問済)
仲佐(訪問済)
慈久庵
三城
杵築 翁達磨(訪問済)
木挽庵
そば蔵 谷川
そば処 せきざわ
十五
村屋東亭
2025年はビーフシチュー
2025年もそば巡り(他にも生姜焼きやカレーうどん巡り)は続けますが、2025年のテーマはビーフシチューにしました。洋食屋さんは生姜焼きを巡ったときにいくつか行きましたが、よくよく見てみると、ビーフシチューを置いている洋食屋さんと、生姜焼きを置いている洋食屋さんは微妙に重なってない様子。都内でビーフシチューが有名なお店にほとんど行ったことなかったので、今年はビーフシチューにします。あと大好きです。ハイカラ人間になります。
