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英語は使いまくったらできるようになるは本当か

※この記事の内容を解説する音声コンテンツも用意しています。音声派やながら聞き派の方はこちらをどうぞ:

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英語は話しまくることが大事!という言説がありますが、本当でしょうか。noteの英語学習界隈では、「量か質か」の話がよく出てきます。英語学習では量と質のどっちをケアすればいいかみたいな話で、量派の人たちと質派の人たちがいます。

そして僕は、「量も質も」という立場であり、量か質かの対立構造そのものに疑念を持っているタイプの人間です。今回は、量と質どっちを重視すべきみたいな話に対する僕の意見を説明します。

たいていの場合質が先

まず僕は、冒頭でふれた「量と質どっちが大事か」という問いの立て方ではなく、「量と質どっちが先に来るか」という問いに立て直したほうがのちの話を進めやすくなると考えます。そしてその問いに対する僕の意見が、「質が先に来て、そこから拡大して量になることのほうが多いし、そっちのほうが役に立つ」になります。

「~のほうが多い」という、なんだか煮え切らない語尾にしたのは、あくまでも全体的な傾向の話をしたいからです。偶然なにかしらの要素に豊富に恵まれた環境で育った人が、偶然その要素に対する知見を深めていく、という流れはたしかに存在するため、量から質になる、という事例は否定できません。

ただ、「量をこなせばかならず質の高い結果につながる」とはなりません。「英語のシャワー」とか、「英語のイマージョン」みたいな話を最近よく聞きますが、量をひたすらもとめたけど特に何にもならなかった、という経験は多くの人がしているはずです。

田んぼにかこまれたド田舎で生活している小学生は、毎日のように田んぼに囲まれて生活する「田んぼイマージョン」をしているわけですが、だからといって、田んぼの中の生きものの生態系について深い知見を得られるようになるわけではありません。量にふれることで、そこそこの品質の知見やノウハウを獲得できることがあるのは事実だと思いますが、「そこそこ」をさらに超える水準・品質を獲得するには、たんに量を求めたり増やしたりするだけでは足りないことは、直感的にわかると思います。

「田んぼイマージョン」の例でまた説明しますが、田んぼやドブの中の生態系について深く知るには、「その人自身が主体的によく考える」必要があります。これは僕がふだんからよく言っていることなのですが、なんとなくのそこそこの理解を超えて深く理解するためには、本人が自分の意思で能動的に動く必要があります。

ビジネスの世界に実例がある

ここまでで確認したことは、量を最初に追いかけて何かを得られることはあるが、その品質はどこかで頭打ちになる、ということです。

僕が、質を先にすることを重視しているというか、最初のうちは量をケアしない方がいいよね、と考える理由のひとつが、ここにあります。量を追いかけて得る品質はどこかで頭打ちになりますが、最初に品質を担保しておけば、それを拡大することの意義を感じながら量を追いかけられるようになるため、量を最初に出す場合以上に高品質を維持できるようになります。

なにかしらの意図をもって大きな成果を狙いに行くビジネスの世界でも、質が先に来ることが多いです。誰もが名を知っている大型チェーン店がゼロからどのように展開していったのか、その歴史をたどるとわかることなのですが、ほとんどの場合で、「一号店」で得た知見やノウハウを拡大していくというアプローチが主流です。

まず「一号店」が登場し、そこでデータをていねいに集めます。そこで勝ち筋というか、自分らのビジネスモデルがうまく機能していることを確認してからはじめて、より広い商圏をターゲットにして店舗を増やしていきます。もちろん、二号店以降の店舗で得られたノウハウもどんどん内側でシェアされていくため、多店舗展開が進むと同時にフィードバックが回ります。

身近な例でいえばスターバックスでしょう。スターバックスの店舗数は世界で40,000を超えており、これはマクドナルドの店舗数とほとんど同じです(2025年現在)。日本人がよく行く海外旅行先にはかならずと言っていいほどスタバがありますし、北半球にある空港施設のほぼすべてにスタバがはいっているといっても、いいんじゃないんでしょうか。

スタバの一号店はアメリカのニューヨークにありますが、上記で説明した拡大再生産が回りに回って、世界中に店舗網を有する今の状態になったといえます。

バンコクのスターバックス店舗

出せる規模には限界がある

量を出す前に小さく品質をテストして、筋書き通りになっている事実を確認するのがよい、というのがここまでの話のまとめなのですが、もうひとつ、「出せる規模がどれくらいか」という都合のために発生することについても触れておきたいと思います。

スターバックスは言わずもがなでグローバルブランドであり、地球上に40,000店舗を持っている現状から+1店舗するためのコストは、(ブランドの巨大さと比較すれば)まったく痛手にはなりません。新規出店で失敗してもスタバにとっての痛手はかすり傷にもならず、ほぼノーダメージです。

対して、まだ何も店舗を持っていない個人ひとりがなにかお店を構えるとしたらどうでしょうか。町中華のようなものをイメージしてみるとわかると思うのですが、その人にとっての+1店舗は大仕事であり、スタバがどこかに新規出店する場合の話とはまったく状況が異なります。

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