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「クロス取引をやめたら、なぜか資産が増えた話」


「クロス取引って、本当にお得なんだろうか?」

これは、私自身がクロス取引を続ける中で、少しずつ感じるようになったことです。

投資を始めた頃は、株雑誌でも、

「優待をほぼノーリスクで取れる」

として、クロス取引がかなり人気でした。

いわゆる、“優待ただ取り”という言葉もよく見かけました。

投資初心者だった私も、

「そんな方法があるんだ。元本をほとんど減らさずに優待がもらえるなんて、クロス取引って最強じゃないか」

と思ったのを覚えています。

そのため、投資を始めた頃の私は優待を取るのがとにかく楽しかったです。

クオカード。 食事券。 カタログギフト。

優待が届くたびに、「投資って面白いな」と感じていました。

特に当時の私にとっては、

“株価の値動きをそこまで気にせず優待を狙える”

という点が、かなり魅力的でした。

ですが、続けていく中で、

  • 在庫確認にかなり時間を使う

  • 思った以上に神経を使う

  • 優待は増えているのに資産はそこまで増えていない

そんな違和感を少しずつ感じるようになりました。

そして今の私は、「優待をたくさん取る」より、

「配当をもらいながら長く資産を育てる」

という考え方を重視するようになっています。

もちろん、一朝一夕で魔法のように資産が増えたわけではありません。

時間はかかりましたが、この『のんびり投資』をコツコツと継続した結果、

かつて目標にしていた資産の大きな節目をクリアすることができました。

​今では、年間でもらえる配当金だけでも生活に大きな潤いが出るようになり、

経済的にも精神的にも、本当の意味で
ゆとりのある暮らしを送れています。

もちろん、クロス取引そのものを否定したいわけではありません。

実際、投資初心者だった頃の私にとっては、かなり意味のある経験をさせてもらったからです。

このnoteでは、

  • クロス取引を続ける中で感じたこと

  • 高配当株投資を重視するようになった理由

  • 暴落時のメンタルの変化

などを、実体験ベースでまとめています。

▼ 特にこんな方に参考になる部分があるかもしれません

​・優待も配当も、もっとのんびり、心地よく楽しみたい方

​・長期的&着実に、資産を増やしていきたい方

​・目先の小さな利益ではなく、トータルリターンを大切にしたい方

  • クロス取引を続けている人

  • 「優待は増えているのに資産はそこまで増えていない」と感じている人

(※逆に、短期売買で大きな利益を狙いたい人や、すぐに爆益銘柄を知りたい人には、少し合わない内容かもしれません)​

​​なお、私の詳しい投資の歩みやこれまでのプロフィールについては、こちらの自己紹介記事にまとめていますので、よろしければあわせてご覧ください。

​それでは、私がクロス取引を卒業して、心のゆとりを手に入れるために実践した『新しい投資のスタイル』について、具体的な実績とともに本編でお話ししていきます。

「どの投資法が正解か」ではなく、

“自分に合う投資を長く続けること”

について考えるきっかけになれば嬉しいです。



【第1章:クロス取引は、本当にラクな投資なのか?】


この章では、私自身がクロス取引を続ける中で感じた、

  • 想像以上に時間がかかること

  • 意外と神経を使うこと

  • “ラクに優待を取れる”わけではなかったこと

について、初心者の方にも分かりやすくお話しします。

■ 最初は「ノーリスクで優待が取れる」と思っていた

クロス取引は、株価変動の影響を抑えながら優待を狙える方法です。

簡単に図で説明するとこんな感じになります。

手数料等だけで優待をゲットできます

投資初心者の方からすると、

「株価が下がるのは怖い。でも優待は欲しい」 という気持ちがあると思います。

私もまさにそうでした。

だから最初は、「こんな便利な方法があるのか」と驚いたんです。

実際、初めてクロス取引で優待を取れた時はかなり嬉しかったです。

優待が届くたびに、「投資で得している」という確かな感覚がありました。

数百円の手数料で1,000円以上の商品が得られるんですからね。

■ ただし実際はかなり時間を使う

ですが、続けていくと、
想像以上に時間を使うことに気付きました。

特に大変だったのが、
「一般信用の在庫確認」です。

私は主に、
SBI証券、GMOクリック証券、SMBC日興証券などを使っていました。

権利日が近づくと、やることはいつも同じです。

       ログイン
         
     一般信用売り在庫確認
         
     別の証券会社も確認

これを毎日のように繰り返していました。

しかも、早めに取れば手数料(金利)が増える。

逆に、ギリギリまで待つと在庫がなくなる。

だから常に、
「まだ待つか」
「でも、明日にはなくなるかも」
と焦っては在庫確認の日々でした。

この“待つか取るか”の駆け引きと判断が、
地味に精神的に疲れるんですよね。

■ お昼休みまで在庫確認していた

特に権利最終日の日は、本当に大変でした。

当時は、特定の証券会社でお昼頃に在庫が復活しやすい傾向がありました。

そのため、

お昼休みは弁当を食べながら、片手のスマホでひたすら在庫確認

在庫が出たらすぐ注文、そのまま別の銘柄も確認……。

そんなことをずっと繰り返していました。

今思うと、“お昼休みなのに全然心が休めていなかった”んですよね。
何をしていたんだか…。

特に3月の優待シーズンは完全にキャパオーバーで、仕事の休憩時間も、家に帰ってからも在庫確認ばかりしていました。

その頃は、 「1000円分のクオカードがもらえるなら得だ」 と思っていました。

ですが今振り返ると、

  • 在庫確認に使った時間

  • 何度もチェックする労力

  • 支払った金利や手数料

などを考えると、“1000円の価値をそのまま丸ごと受け取れていたわけではない”と感じています。

手数料や自分の労働力を差し引けば、感覚的には「7〜8割くらいの価値」だったのかもしれません。

1,000円のクオカードなら700円程度位だと思います。


自分の使った時間は目に見えないのでわかりにくいんですよね。

今振り返ると、
「自分は何をそこまで必死に頑張っていたんだろう」と思うことがあります。

■ 注文ミスも意外と多い

クロス取引は、「買い」と「売り」の両方を同時に注文します。

そのため、慣れていない頃はミスも出やすいです。

私も実際に、色々とやらかしました。

  • 買い注文だけして、売りを忘れる

  • 売り注文だけして、買いを忘れる

  • 優待の獲得条件(長期保有条件や200株必要なのに100株しか買っていない等)を見落とす

  • 執行条件の選択ミス(片方が「引成」、もう片方が「寄付」になり朝夕の株価差で大マイナス)

間違った方法で注文してしまい、
優待の価値以上に損をしたこともあります。

しかも権利後は、優待を取った後には「現渡(げんわたし)」という作業もあります。

私はこれを忘れて、余計な金利を払ったこともありました。

こういう細かいミスが積み重なると、思った以上に利益は吹き飛びます。

■ 「簡単そう」に見えて、実際はかなり手間がかかる

クロス取引は、「低リスクで優待がもらえる」という部分だけ見ると、かなり魅力的です。

ですが、続けていくと、気にしなければならない裏側の作業が山ほどあります。

  • 在庫確認のタイミング

  • 注文のタイミング

  • 手数料の細かい計算

  • 権利落ち後の現渡作業

  • 注文ミスの徹底防衛

等々…

もちろん、このゲームのような作業を楽しめる人もいると思います。

ただ私の場合は、「優待を取るために、自分の貴重な時間と労力を切り売りしていたな」と後から感じるようになりました。

そして、この経験があったからこそ、

「もっとシンプルに、ほったらかしで続けられる投資はないかな」

と真剣に考えるようになっていったんです。

「結局、私は『優待品』が欲しかったのではなく、『投資で自由になりたい』と思っていたはず。

それなのに、いつの間にか優待を取るための『作業』に縛られていたんだな。」と今は思ってます。

【第2章:優待を取っているのに、なぜか資産は増えていなかった】

クロス取引を始めた頃の私は、
「できるだけ多く優待を取ろう」 という考えでした。

クオカード。 食事券。 カタログギフト等々。
本当に目移りするくらいの種類の優待があります。

優待が届くたびに「投資で得している」そんな感覚がありました。

実際、投資を始めたばかりの頃は、その楽しさが投資を続けるモチベーションにもなっていました。

ですが、数年続ける中で、
少しずつ「ある違和感」を持つようになります。

■ 優待は増えているのに、資産はそこまで増えていない

優待は毎月増えていく。 クオカードも届く。 外食代も浮く。

一見すると、かなり得しているように感じます。

ですが、

肝心の「資産全体」を見ると、そこまで大きく増えていませんでした。

一方で、地味でも「長く持っていた銘柄」は、気づけば資産を大きく増やしてくれていたのです。

ここで初めて、
「優待をたくさん取ること」と「資産を増やすこと」は、少し違うんだな

という現実を突きつけられました。

■ クロス取引では、“大きな利益”を狙いにくい

クロス取引は、基本的に権利日だけの短期で出入りします。

そのため、株価の「大きな値上がり益(キャピタルゲイン)」を丸ごと取りに行くことができません。

実際、後から振り返って、
「あの時、現物でずっと持っていれば……」と悔しい思いをした銘柄は、数え上げればキリがありません。

特に印象に残っているのが、今も私のポートフォリオの主軸として活躍してくれている、ある銘柄での経験です。

当時は「優待を取るための銘柄」としか見ていませんでした。

しかし現物で保有するようになってから、その考え方は180度変わりました。

結果として、この銘柄だけで100万円を超える含み益と、毎年増え続ける配当金を受け取ることになります。

もしかしてクロス取引ではなく持ち続けていたら…?

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