【風景写真】背徳的な遊び
憂鬱な日曜夜を過ごすあなたへ。
急に思い立ち、仕事を休んで少し遠くの街まで行ったときのことを話します。
いつかの晩秋の金曜。
突然仕事が猛烈に嫌になり、いてもたってもいられず夕方休みを取った。

休むことは逃げることだった人間にはこの上なく甘美な背徳。
ノープランだろうが関係ない。
道中飲んだ缶ビールは、まさか毒でも入ってるんじゃないかと思うほどの苦みがたまらなく美味だった。


あっという間に降り立った目的地。
雨降りだろうがそんなことはどうでもいい。

会社にはまだ大勢の人間がひいひい言いながら残業している。
そんな頃、ひとりカウンターで無駄に高い寿司とおでんをむしゃむしゃ食らい、地酒をぐいぐいあおる。
平日夜の駅界隈、静けさと賑やかさが同居した雰囲気がたまらなかった。

一夜明けて土曜日。
静かな街を歩く。

雨上がりの紅葉は一際鮮やかだった。




駅で土産をこれでもかと買い漁る。
コスパは最悪だが、むしろ清々しい。

この時を上回る毒々しい愉悦は、今後もそうそう味わえないだろう。
しかしこの記憶をここでひっそり暴露することは、あの快感を鮮明に蘇らせる。
いずれまた決行しよう。

(ロケ地:石川県金沢市)
