🐕「うちの犬は大丈夫」は危険です――カナダで犬が人を噛んだ場合、飼い主が負う重大な法的責任
🇨🇦 カナダで犬を飼っている方、あるいは友人や家族の犬を一時的に預かる予定がある方は、犬による事故がもたらす法的リスクを理解しておく必要があります。
日本では、犬による咬傷事故は比較的「ペットのトラブル」として扱われることが多いかもしれません。
しかし、カナダでは考え方が大きく異なります。
⚠️ 犬の管理を怠った結果、重大事故が発生した場合、飼い主は刑事責任、巨額の損害賠償責任、さらには愛犬を失う結果に直面する可能性があります。
📰 11歳の少年が「自分は死ぬと思った」と証言した事件
最近では、オンタリオ州バリー市で、11歳の少年が通学途中に犬に襲われる事故が発生しました。
報道によると、少年はスクーターで学校へ向かう途中、突然大型犬に襲われ、近くにいた複数の大人が救助に駆けつける事態となりました。
事故後、少年本人はメディアの取材に対し、「死ぬところだった」と語っています。
😢 幸いにも少年は一命を取り留めましたが、このような事故は、被害者だけでなく飼い主の人生にも深刻な影響を与えます。
⚖️ 1. 刑事責任――最長10年の禁錮刑の可能性
カナダ刑法には、「刑事過失致傷罪(Criminal Negligence Causing Bodily Harm)」という規定があります。
飼い主が、
🔹 犬に攻撃性があることを認識していた
🔹 過去に咬傷歴や威嚇行為があった
🔹 ノーリードで放置していた
🔹 適切な管理を怠っていた
などの事情が認められ、「他人の生命や安全に対する著しい軽視」があったと判断された場合、刑事責任を問われる可能性があります。
🚔 実際に、犬の危険性を認識しながら適切な管理をしなかったとして、飼い主に実刑判決が言い渡されたケースも存在します。
💰 2. 民事責任――損害賠償額が数百万ドルに達することも
カナダでは、人身事故に関する損害賠償額が高額になる傾向があります。
特に、被害者が子どもや若年者である場合、将来長期間にわたる損害が認められる可能性があります。
例えば、以下のような損害が請求されることがあります。
📉 将来の逸失利益
怪我によって将来の就労能力が低下した場合、数十年分の収入喪失が計算対象となることがあります。
🏥 将来の介護・治療費
🔹 PTSD治療
🔹 心理カウンセリング
🔹 リハビリ
🔹 形成外科手術
🔹 医療費
など、生涯にわたる費用が認められるケースがあります。
💵 重篤な事故では、損害賠償額が数百万ドル規模に達することも珍しくありません。
🏛️ 3. 行政処分――愛犬が安楽死処分となる可能性
BC州を含む多くの自治体では、危険な犬に関する条例が設けられています。
犬が「公衆に対して許容できない危険を有する」と判断された場合、裁判所が安楽死命令を出すことがあります。
💔 この場合、飼い主が反対していても、行政によって強制的に処分が執行される可能性があります。
今回のオンタリオの事件でも、逃げた犬が数日後に警察に発見されましたが、射殺されました。
📚 「Scienter(知悉の原則)」とは
カナダには、「Scienter(知悉の原則)」と呼ばれる考え方があります。
これは、飼い主が犬の攻撃性や危険性を知っていた、あるいは知るべきであったにもかかわらず適切な措置を講じなかった場合、その後に発生した事故について重い責任を負うというものです。
つまり、
⚠️ 「以前にも噛んだことがあった」
⚠️ 「普段から攻撃的だった」
という事情を知りながら十分な管理をしなかった場合、責任を免れることは容易ではありません。
🇯🇵🇨🇦 日本との大きな違い
日本では、多くの場合、犬の事故は過失傷害や民事上の損害賠償として処理されます。
一方、カナダでは、犬の管理不足は公衆の安全に対する重大な危険として扱われる傾向があります。
「うちの犬は絶対に大丈夫」
そう考えていたとしても、予期しない事故は起こり得ます。
だからこそ、
✅ リードを適切に使用する
✅ 攻撃性が見られる場合は専門家に相談する
✅ 他人や子どもとの接触には十分注意する
✅ 保険内容を確認する
といった基本的な対策が極めて重要です。
🐾 愛犬を守るためにも、そして自分自身や周囲の人々を守るためにも、カナダで犬を飼う以上、飼い主としての法的責任を十分に理解しておく必要があります。
