ゲームは人と人をつなぐツールだった
「ゲームは一人で遊ぶためだけじゃない。人とつながるためのツールです」
そう語ってくれたのは、プログラミング知識ゼロから生成AIでゲームを作り始め、書籍出版に至ったレジェンドさんです。
SNSを使ってゲームの創作記録を発信しているレジェンドさん。その明るい発信の様子からは想像しにくいですが、実は子どものころは、人と話すのが苦手で内気な少年だったといいます。
そんなレジェンド少年の背中を押してくれたのが、ゲームでした。
大人になった今、ゲームを作る側に回り、人に遊んでもらうことを何よりの喜びとしています。
決して、派手な成功談ではないかもしれません。
それでも、小さな成功体験を積み重ねていくことで、レジェンドさんの自己肯定感は少しずつ上向いてきたといいます。
ゲームが動いた瞬間の感動を、人に伝えたい。レジェンドさんの新たなゲームの幕開けです。
伝説は始まった。ゲームが内気だった少年と人をつないだ
「ゲームは、ただ遊ぶだけじゃなくて、人とコミュニケーションができるツールだと思っています」
レジェンドさんがそう感じるようになった原点は、小学生の頃までさかのぼります。当時は、自分から友達に話しかけるのが苦手で、内気な少年だったといいます。
そんなレジェンドさんが夢中になったのが、『ファイナルファンタジー7』でした。ゲームをプレイするだけでなく、攻略本を端から端まで読み込み、ゲームの知識を少しずつ身につけていきました。
その知識が、友達との会話のきっかけになります。
「ここに、こんなアイテムがあるよ」
「この敵はこうやって倒せるよ」
レジェンドさんは、攻略本で学んだことを話すようになりました。すると、友達のほうから「こういうとき、どうしたらいいの?」と頻繁に聞かれるようになりました。そこから周りの友達と打ち解けられたといいます。
レジェンドさんにとって、ゲームは人とつながるきっかけであり、友達との距離を縮めてくれた存在でもありました。
「遊ぶ側」から「作る側」へ。生成AIで得た最初の成功体験
大人になるにつれて、レジェンドさんはゲームをする時間が取れなくなっていました。そんななかで出会ったのが、生成AIです。
レジェンドさんは、エンジニアでもなければプログラミングを学んだ経験もありません。しかし、生成AIが登場したことによって、知識ゼロの状態からでもゲーム制作の可能性が見えてきました。
最初に作ったのは、動物の落ちものゲームでした。日本語で指示したものが、実際にゲームとして動いたとき、レジェンドさんに衝撃が走りました。
「うわ、動いた!」
レジェンドさんが大切にしているのは、いつでもスモールステップです。
「難しいことを考えすぎて、あれこれ盛り込もうとすると失敗します。いきなり、ファイナルファンタジー7を作れるわけではありません。まずは、キャラクターを動かすだけでいいと思います」
小さな成功体験を積み重ねていき、気づいたら大きなものに仕上がる。その流れが、ゲームを制作するうえで大切だといいます。
落ちものゲームの経験から、より多くの人に遊んでもらえるゲームを作りたいと、レジェンドさんは考えるようになりました。そこで目につけたのが、『ティッシュ字検定』です。
ティッシュ字検定を作った当初は、ティッシュをモチーフに字を書くだけのシンプルな内容でした。レジェンドさんは、それ以上にどのようなルールを加えれば面白くなるのか、アイディアが浮かびませんでした。
そこでnoteで公開後、どうすれば面白いゲームになるかを、読者から広く意見を募ることにしました。そうすると、レジェンドさんの予想以上に具体的な改善案や意見が寄せられたそうです。
レジェンドさんは集められた意見をもとに、ティッシュ字検定をバージョンアップさせます。作ったものを誰かに遊んでもらうことが、一番の成功体験になると、このとき感じたそうです。
そして、ゲームを作る側に回ったことにより、より多くの人たちとつながることができました。レジェンドさんは、ますますゲーム制作にのめり込んでいきました。
ゲームを作り始めてからは、時間の使い方も意識するようになったそうです。
「以前は、暇つぶしにゲームをする感覚でしたが、今では暇なときこそゲームを作ろうと思っています」
移動中などの空いた時間には、スマートフォンだけで完結する『DreamCore(ドリームコア)』というツールを使ってゲーム制作をします。
実際にスキマ時間で作ったゲームがこちらです。
ゲームを作る楽しさを、もっと多くの人へ届けたい
レジェンドさんのなかで思い浮かぶのは、自信を持てなかったり、人と話すことを苦手に感じたりしている子どもたちです。
「ゲームという選択肢で、内向的な子どもが少しでも人生を上向きにしていけるようなサポートをしたいです」
その一歩を踏み出せるようにと、レジェンドさんは初心者向けの書籍『生成AIでゲーム制作超入門 プログラミング知識ゼロの僕がAI×ゲーム作りで人生変わった話』を出版しました。
プログラミングの知識がなくても、日本語で指示を出すところからゲーム制作を始められるように、手順を一つずつまとめています。
レジェンドさんが掲げているのは、「120%誰でもゲームを作れるように」です。
本の内容でわからないことがあれば、期間や回数を設けずに公式LINEで質問し放題。画像などの準備が難しい場合には、回数に制限はありますが、素材づくりをサポートします。完成したゲームは、実際にレジェンドさんが遊び、感想をSNSやnoteで紹介するとのこと。
どうしてレジェンドさんは、そこまで読者に寄り添って伴走をされるのでしょうか。
ゲームの夢は終わらない
ゲーム制作は、小さな一歩から始められます。
生成AIを活用することで、自分の思い描いたものが形になる楽しさを味わえます。
そして勇気を出して、自分が作ったゲームを誰かに遊んでもらう。「面白かったよ」の一言が、小さな成功体験となり、次の一歩につながっていく。
レジェンドさん自身が経験してきたのは、そんな積み重ねでした。
レジェンドさんが届けたいのは、ゲーム制作の方法ではありません。ゲームを作る楽しさと、誰かに遊んでもらうことで生まれる、人とのつながりです。
あなたなら、最初にどんなゲームを作ってみますか。
