山の記録|戦場ヶ原20260810
5月以来、約3か月ぶりに戦場ヶ原を歩きました。この時期に訪れるのは初めてです。
駐車場に着き、車の外気温表示を見ると11度。半袖のまま車から降りると、久しぶりに冷たい空気を全身で感じました。
早速、野鳥のさえずりが聞こえてきます。ただ、今日はいつものシジュウカラではありません。春先に聞いたさえずりと比べると、どこか落ち着いた感じに聞こえます。繁殖期の縄張りを主張するさえずりとは、目的が違うのでしょうか。
用意してきた長袖Tシャツとウィンドブレーカーを羽織り、歩き始めます。
時刻は5時。すでに日の出の時間は過ぎていますが、太陽はまだ男体山の向こう側です。そのため、辺りはまだ薄暗いままです。
歩き始めてすぐ、鳥の姿を見つけました。カメラを構えた瞬間、飛び立ってしまいました。
昨夜の雨の影響でしょうか、道は少しぬかるんでいます。水たまりがあるわけではなく、歩きにくいというほどではありません。木道も濡れています。
雨で葉や枝にたまった水が、ポタポタと落ちてきます。雨とは違って、一つ一つが不規則です。それでも、あちらこちらから絶え間なく音が聞こえてきます。
鳥のさえずりも、あちこちから聞こえてきます。ただ、やはり春先と比べると、自己主張は控えめなように感じます。
開けた場所に出ると、朝靄の向こうに男体山が白っぽく浮かんでいます。男体山と、その左側の山との間あたりから太陽が昇るようです。山の向こう側が少しずつ明るくなっていくことで、それが分かります。
この時期にたくさん咲くホザキシモツケは、小川沿いや湿原のあちこちで群落をつくり、ピンク色の花を咲かせています。ホザキシモツケほどではありませんが、アザミもところどころで見ることができます。
鳥の声は聞こえてくるので、途中で何度もその方向にカメラを向けます。しかし、春先とは違い、葉が生い茂っています。声は聞こえても姿を見つけられなかったり、ようやく見つけても、すぐに見失ってしまったりします。
結局、撮影できたのは、開けた湿原の枝先に止まっていたノビタキの幼鳥だけでした。
野鳥をあまり撮影できなかった寂しさは、多少あります。
それでも今回は、冷たい空気、雨上がりの水滴が落ちる音、鳥のさえずり、朝靄の向こうに浮かぶ男体山、そして一面に咲くホザキシモツケ。
五感を使って、夏の戦場ヶ原の自然を初めて感じることができました。
鳥の声が聞こえると、その方向を探してみる。また別の場所から鳥の声が聞こえてくれば、そちらを追いかけてみる。
そんなことを繰り返しているうちに、時間を確認することもなく歩いていました。はっきりと行程を決めてはませんでした。車に戻ると、3時間が過ぎていました。3時間があっという間に感じられました。
何となく、風景や野鳥を撮影したいという気持ちはありました。ただ、それは達成しなければならない目的ではありません。
鳥の声が聞こえれば追いかけてみる。花が咲いていれば立ち止まって撮影する。気になる景色があれば、カメラを向けてみる。
ただ、そのときに目に入ったもの、耳に聞こえてきたものに惹かれるまま、一瞬一瞬を過ごしていました。
今回の戦場ヶ原では、そんな「遊び」の時間を過ごすことができました。
そんな時間を過ごすために、また近いうちに戦場ヶ原を訪れようと思います。








