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修士課程で「効率良く」学位と内定を両立するためのステップ

修論は精神的にも苦しい時期を過ごすことが非常に多いです。

私は東北大学の博士課程に在籍し(2026/02/09現在)、ロボティクス系の研究をしています。これまで、SI2025での優秀発表賞受賞や、国際学会への投稿など、研究面での成果を一つずつ積み上げています。

私が考えるのは、「研究を気合で進めるのをやめ、仕組みで自動化する」というやり方です。

自身の経験や、後輩が修士論文を書いて苦しんでいる姿を見て感じたことをまとめたいと思います。

こんな人に読んでもらえたら幸いです。

・研究と就職活動を両立させたい人
・積極的に研究を進めたい人
・最後に苦しむ思いをしたくない人

※「就活/課外活動に専念したい」「自分はラストスパート型だ」という人は、この記事を読まなくて良いと思います。


なぜ修論は「苦しい」のか

研究が苦しくなるのは、修了直前の3〜4ヶ月前まで成果を積み上げられないからです。

結果、「やっつけ仕事」でこなすことになってしまいます。

継続的に成果を出せれば、苦しまずに済むはずです。

自分の研究の「難易度」を把握する

研究を始める前に、まず自分のテーマの難易度(裁量の大きさ)を正しく認識する必要があります。これは「指導教員がどの程度の粒度でテーマを渡してくれるか」によって決まります。

研究は、「コンセプト立案」「問題発見」「問題解決」の3つのステップに大きく分けられます。

「自分がやるのはどのステップからでいいのか」を捉えてください。

難易度:低(方針・実験設定が具体的)

指導教員から「コンセプト立案」「問題発見」「問題解決」まで提示されるケースです。

教員「今の社会の課題は〇〇。従来手法の課題の〇〇が浮き彫りになっている。それが厄介なので、解決する研究をしませんか?」

難易度:中(課題まで提示)

指導教員から「コンセプト立案」「問題発見」のみ提示され、「問題解決」は委ねられるケース。

教員「ぜひ〇〇という社会課題に取り組みましょう。」

難易度:高(背景のみ、または技術指定のみ)

指導教員からの提示は「コンセプト立案」のみで、「問題発見」「問題解決」は任せられるケース。

教員「本研究室では〜という理想をかかげていて、その理想に向かう研究ならなんでもいいですよ。」

私の所属研究室はこの「中難度」に該当するため、主体的な取り組みが不可欠となります。

以下の本を参考にしているので、興味があったら読んでみてください。

裁量の大きいテーマにどう向き合うか

難易度が高く裁量が大きいテーマに対しては、「習慣的解決」と「方法的解決」の2つのアプローチで攻略します。

① 習慣による解決(生活の自動化)

研究を特別な作業にせず、生活の一部に組み込んで「やらないとむずがゆい」状態まで落とし込みます。

ハビット・チェーンの活用: 「毎日何時にやる」と決めるのではなく、既に生活にある「必ず起こるイベント」に研究活動を紐付けます。

例(運動): 通学時の「駅から研究室までの往復」は必ずダッシュすると決め、運動を自動化する。

例(サーベイ): 「研究室に行く前」に必ず図書館に寄り、8:00〜9:00の1時間は調査に充てると固定化する。

就活との両立で多忙な時期でも、毎日の中でのルーティンを見つけて、その前後に研究をくっつけることが重要です。

② 方法的(教科書的)解決(進め方の型)

先人たちが提唱する「型」に自分を当てはめ、強制的に進捗を生みます。

例)研究には際限がないため、卒業までに学会に3回出ると決め、その都度研究を一部「切り出して」形にします。

論文を書こうという段階になって、研究をやり直し始める人がよくいます。 まだここが気になるから論文を書けないという人もいます。 (中略)研究者たるもの、自分の研究に満足する瞬間はほとんど訪れません。

松尾豊 | 論文の書き方

年間の学会スケジュールはこんな感じです。
原稿〆切順に示します。

ROBOMECH(国内)
1月申込 3月原稿 5月開催

IROS(国際学会)
3月原稿 5月開催

ROMAN(国際学会)
3月原稿 8月開催

RSJ学術講演会(国内)
6月申込 7月原稿 9月開催

SII(国際学会)
8月原稿 1月開催

計測制御学会SI(国内)
9月申込 10月原稿 12月開催

ロボティクスシンポジア(国内)
1月申込 9月原稿 3月開催

ICRA(国際学会)
9月原稿 6月開催

「一段落したら発表」ではなく、先に学会の締め切りを設けることで、一段落「させる」環境を作ります。

期待値のすり合わせ: 最後にダメ出しを食らわないよう、こまめに指導教員と同期し、期待値のズレを最小限にします。(田中渓さん)

調査に時間をかけすぎず、手を動かし、実験を繰り返すことに重きを置くのも大切です。

おわりに

私自身も修士時代、そして今(博士課程)も苦しい思いをすることがあります。

しかし、ここで培う「課題を切り出し、習慣化して解決する力」は、社会に出た後に必ず一生モノの武器になります。

皆さんの研究が有意義なものになることを願っています。

今すぐやるべき3つのネクストアクション

1. If-Thenプランニングを用いて、研究を組み込むイベントを決める。

2. 卒業までに発表する3つの学会の候補をカレンダーに書き込む。

3. MTGの設定をする。今すぐ指導教員や先輩にSlackを送るか、話しに行く。

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