Teach Your Children 歌詞と対訳

楽曲について

Teach Your Children / written by Graham Nash
クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング1970年リリースのアルバム「デジャ・ヴ(Déjà Vu)」に収録の楽曲。同年シングルカットされ Billboard Hot 100で16位。ですが1971年のイギリス映画「小さな恋のメロディ」のエンディングで用いられていることもあり、同映画の人気が高い日本では特に、この曲が同グループの代表曲という印象を持っている人が恐らく多いのでは。ガロやTHE ALFEEといった日本人アーティスト達がライブなどでカヴァーを披露しています。
作者はメンバー唯一の英国人グレアム・ナッシュ。彼は後年インタビューで、ダイアン・アーバスの有名な写真「Child with Toy Hand Grenade in Central Park」から曲の着想を得たと語っています。

曲を聴く前にイメージしたいこと

公民権運動の頓挫にベトナム戦争の長期化。苦渋の60年代を経て諦念の70年代へと移りつつあるアメリカで、親となったかつての若者達は「おとな」という新たな立場から、こども世代に夢を託します。でも必ずしもこどもの意思は親の希望通りにはならないもの。そんな時は問い詰めずに、暖かく見守る。自分たちも、かつては上の世代に反発した「こども」だったのだから…。
ここまでが前半の内容。「teach your children well」とは旧約聖書「申命記」第11章からの引用で、前半だけだと説教じみたただの訓戒で終わるんですが、この曲の面白いところは後半で「teach your parents well」と、前半の内容を反転させるかたちでこどもの立場に立って言葉を綴り直していること。世代間で判り合えないのは自明の理。その上で「愛」という触媒で連帯しよう、と締める展開は、曲調そのままにピースフルです。
シンプルな言葉運び故に抽象的な表現が多く、翻訳には少々苦労しましたが、筆者は2018年に発表された作者グラハム・ナッシュと映像作家ジェフ・シェアとのコラボレーションによるミュージック・ビデオのイメージを軸に言葉を選びました。前半で展開される公民権運動に関わるおとな世代の姿が、50年の時を経て銃規制運動・BLM運動等に関わる次世代に受け継がれることを示す後半。愛と寛容で世代間連帯するアメリカン・リベラル賛歌といったところでしょうか。再びトランプの時代になったこの国で、この曲が今後どういったかたちで歌い継がれていくのかは注目していきたいところです……それではどうぞ!

歌詞と対訳

You who are on the ROAD
おとなたちへ あなたは人生の先達で
Must have a CODE that you can live BY
生きるための規範を 持って然るべき立場
And so become yourself
だから あなたはあなた自身でいてほしい
Because the past is just a GOODBYE
過去とはすなわち 決別すべきものだから

Teach your children WELL
こどもたちに ちゃんと伝えよう
Their father's HELL did slowly GO BY
長かった 父の苦しい時代のことを
And feed them on your dreams
そして自分の「夢」は こどもたちに託そう
The one they pick's the one you'll KNOW  BY
こどもたちがどんな夢を描いているか 知った時

Don't you ever ask them WHY
その夢を選んだ理由を 問い詰めないでほしい
If they told you, you would CRY
聞いたら あなたは悲しむだけだから
So just look at them and SIGH
大きくため息をついて こどもたちを見つめてごらん
And know they love you
あなたは愛されているってわかるよ

And you of tender YEARS
こどもたちへ あなたはまだ若く幼いから
Can't know the FEARS that your elders grew BY
歳を重ねて成熟することへの畏れなど 知る筈もない
And so please help them with your YOUTH
だからこそ その青さを おとなたちに分けてあげて
They seek the TRUTH before they can DIE
おとなたちは生きている限り 真理を求めてしまうから

Can you hear and do you care
聞こえているかい 気にしているかい
And can you see, we must be free
そして見えるかい 私達は自由であるべきだ
To teach your children what you believe in
あなたが信じるものを こどもたちに伝えるためにね
Make a world that we can live in
私達が生きるための 世界を創造しよう

[ counter-melody part ]

Teach your parents WELL
おとなたちに ちゃんと伝えよう
Their children's HELL will slowly GO  BY
これから長く続くであろう こどもたちの苦悩を
And feed them on your dreams
そして自分の「夢」を おとなたちと分かち合おう
The one they pick's, the one you'll KNOW BY
その夢を おとなたちが摘み取ろうとしたならば

Don't you ever ask them WHY
そんなことをする理由を 問い詰めないでほしい
If they told you, you would CRY
聞いたら あなたは悲しむだけだから
So just look at them and SIGH
大きくため息をついて おとなたちを見つめてごらん
And know they love you
あなたは愛されているってわかるよ

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