Highway to Hell 歌詞と対訳

楽曲について

Highway to Hell / written by Bon Scott, Angus Young & Malcolm Young
オーストラリアが生んだ世界的ロックバンド・AC/DCが1979年に発表した同名アルバムのタイトルトラック。米 Billboard Hot 100で47位を記録し、英国では4位にランクイン。アルバム自体も大ヒットし、同バンドの国際的なブレイクのきっかけとなりました。
作者としてギタリストのアンガス/マルコム・ヤング兄弟とボーカルのボン・スコットがクレジットされていますが、歌詞の面ではボン・スコットが主導したようです。タイトル自体に宗教的な意味はなく、過酷なツアー移動中にメンバーが「まるで地獄行きのハイウェイだ」と冗談交じりに語ったのが由来とされています。
この曲の成功から間もない1980年、ボン・スコットは急性アルコール中毒により急逝。結果的に彼の遺作となりました。バンドが新ボーカリストを迎え活動を継続する中で、この曲はライブのオープニング定番曲として、そして同バンドの代表曲として演奏され続け、今日に至るまで多くの観客を魅了しています。

曲を聴く前にイメージしたいこと

Highway to Hell という強烈なタイトルは「型にハマらず自由を貫くロックな生き様」の象徴。作者ボン・スコットはおそらく、ハイウェイをクルマで飛ばす云々というより単に(シンガロングしやすい)言葉の響きを優先したと筆者は推測します。それを踏まえ筆者は Highway を敢えて文字通りの「高速道路」とせず、思い切った意訳に振り切りました。
今回の翻訳にあたってメルボルン在住の友人にオーストラリアのハイウェイ事情について聞いたところ、都市部に関しては速度規制や渋滞具合など日本の高速道路と同じ印象、でも田舎になると、赤土の乾燥しただだっ広い大地に道路が1本!みたいな、まさにザ・オーストラリア的光景が見られるとのこと。試しに有名なエアーズロック ✕ highway みたいなキーワードで画像検索するとヤバいのが出るわ出るわ。こんな道路を爆走しつつ拳を上げて熱唱するロック人生の決意表明。そんな感じでお楽しみください。
歌詞をさらに深堀りすると、タイトルや冒頭の「Livin' easy, Lovin' free」のように語頭を合わせるアリタレイション、「don't need rhyme」と言いながらも徹底的に決めてくるライミング……力強いビートとギターリフが印象的でおよそ文学とは無縁だと思っていたAC/DCですが、訳してみるとトコトン「言葉」を大事にしているのには驚きです。Johnny B. Goode の例をあげるまでもなく、優れたロックン・ロールとは、まず「言葉がロック」であることが絶対条件なのですね……それではどうぞ!

歌詞と対訳

Livin' easy, Lovin' FREE
型にハマらず 自由を貫く
Season ticket on a one-way RIDE
人生の乗車券はいつでも片道切符
Askin' nothin', leave me BE
見返りは求めない 構ってくれるな
Takin' everything in my STRIDE
自分が信じた道を突き進むだけ
Don't need Reason, don't need RHYME
屁理屈は無用 言葉遊びもいらない
Ain't nothin' I'd rather DO
やりたくないことをやってるヒマは無い
Goin' down, party TIME
さあ行こうぜ パーティ・タイムだ
My friends are gonna be there TOO
俺のダチどもを全員道連れにして

I'm on the Highway to Hell
地獄へまっしぐら
On the Highway to Hell
地獄へまっしぐら
Highway to Hell
地獄へまっしぐら
I'm on the Highway to Hell
地獄へまっしぐら

No Stop Signs, Speed LIMIT
赤信号も 速度制限もクソ喰らえ
Nobody's gonna slow me DOWN
誰も俺の加速を止められない
Like a wheel, gonna spin IT
馬車馬のように 回り続けるだけ
Nobody's gonna mess me AROUND
誰も俺の邪魔などさせやしない
Hey, Satan, payin' my dues
なあ、悪魔よ ツケなら払うぜ
Playin' in a rockin' BAND
ロックバンドでプレイしながらな
Hey, mama, look at me
さあみんな この俺を見ろ
I'm on the way to the promised LAND
約束の地に向かうこの生き様を!

I'm on the Highway to Hell
地獄へまっしぐら
Highway to Hell
地獄へまっしぐら
I'm on the Highway to Hell
地獄へまっしぐら
Highway to Hell
地獄へまっしぐら
Don't stop me
止めるなよ!

Highway to Hell…
地獄へまっしぐら……

  • takin' everything in my stride……stride は「大股に歩く」ですが、take ~ in stride で「~を粛々とこなす」という意味に転じます。地獄への片道切符を手に、ひたすら進むだけ!RIDE / STRIDE の完璧なライミングで、最初の4ラインでノック・アウトされてしまいますね。

  • タイトルについてボン・スコットは、パースのクィナナ・フリーウェイと港町フリーマントルを結ぶ幹線道路カニング・ハイウェイ(Canning Highway)にインスピレーションを受けたとされています。彼お気に入りのパブやホテルの多くがここにあったそうで、2020年にはこの場所でその名も「Highway to Hell」というAC/DCのトリビュート・イベントが開催されています。

  • この曲以外にも「Back in Black」「Dirty Deeds Done Dirt Cheap」等々、AC/DCの楽曲はアリタレイションの宝庫。どれもサビでタイトルを連呼してるからインパクトは絶大!他にも「HELL’S BELL’S」なんてお見事なライミングの曲もあったりして、実は文学的にとても優れたバンドなのですね。


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