Listen to the Music 歌詞と対訳
楽曲について
Listen to the Music / written by Tom Johnston
1970年代に活躍し、イーグルスとともにいわゆるウェストコースト・ロックの一翼を担ったとされるアメリカのロックバンド、ドゥービー・ブラザーズの代表曲。1972年リリースの2ndアルバム「Toulouse Street」に収録され、シングル・カットされると Billboard Hot 100 の11位まで上昇。バンドにとって初のメジャー・ヒットとなりました。
作者はバンドの中心人物でリード・ボーカル&ギターのトム・ジョンストン。16ビート・カッティングの軽快なイントロが印象的ですが、彼はこのギター・リフを思いつくや興奮のあまり夜中の3時にプロデューサーのテッド・テンプルマンに電話をかけ、電話越しに曲を聴かせたそうです。さぞかし迷惑だったことでしょうが(笑)結果的にロック史に残る名リフとして認知されることとなります。
曲を聴く前にイメージしたいこと
俺たちはワールド・ツアーを展開する超人気バンド。さあ、俺たちの音楽を聴いてくれ。きっとハッピーになって踊らずにいられなくなるぜ!……と、オーディエンスに向けて高らかに歌い上げる、自意識過剰な全世界的音楽讃歌。
タイトル含め全体的にシンプルな語句を用いている分、様々な解釈ができそうで、実際 listen to the music を漠然と「音楽を聴こう」とする翻訳例は多いのですが、筆者は前述のプロットを設定し「the music=俺たちの音楽」と解釈しました。
ドゥービーズといえば日本国内においてはAOR路線の大人なバンドというイメージが強めですが、この頃のバンドは駆け出しでブレイク前夜。マリファナ兄弟というアホ丸出しのバンド名そのままに、その歌詞からは大人の渋みというよりもむしろ、イキってラリって能天気な青さと若々しさ、そして何よりバンドが高みに向かう「勢い」を感じさせます。
作者のトム・ジョンストンは当時25歳。インタビューによると、歌詞を書くにあたって、対立する世界の指導者たちが一同に介し同じ音楽を聴けば世界の紛争も収まるだろうという「ユートピア的な世界観」に基づいたそうです。70年代初頭の混乱する世界情勢の中、重苦しい雰囲気をぶち破るかのように、同じように軽くて虚無なイーグルスのデビューと同じ1972年にこの曲が生まれヒットしたというのは、果たして歴史の偶然なのでしょうか……それではどうぞ!
歌詞と対訳
Don't you feel it growing, day by DAY?
日に日に 気持ちが高まっていくだろう?
People getting ready for the news
みんな 新しい何かを待っている
Some are happy, Some are sad
ハッピーな気持ちも 悲しい気持ちも
Wo-oh-ah, we gotta let the music PLAY
俺たちは 音楽に乗せてみせるさ
What the people need is a way to make 'em SMILE
みんな必要としてるんだ 笑顔になるための方法を
It ain't so hard to do if you know how
やり方さえ知っていれば 難しいことじゃない
Gotta get a message, Get it on through
俺たちのメッセージを 受け入れてごらん
Oh, now mama's go'n' to after 'WHILE
しばらくしたら 心が弾みだすよ
Woh-ho-ho, listen to the music
俺たちの音楽を聴いてくれ
Woh-uh-oh, listen to the music
俺たちの音楽を聴いてくれ
Woh-uh-oh, listen to the music
俺たちの音楽を聴いてくれ
All the time
どんなときでも
Well, I know you know better everything I say
俺の言いたいこと よくわかってるだろ
Meet me in the country for a DAY
1日だけでも この場所でお前に出会えて
We'll be happy and We'll dance
俺たちはハッピーさ 一緒に踊ろうぜ
Oh, we're gonna dance our blues AWAY
さあ、踊って憂鬱なんて吹き飛ばそう
If I'm feeling good to you and you're feeling good to me
俺とお前 お前と俺 お互いの相性が合えば
There ain't nothing we can't do or SAY
話すことなんて もう何も無い
Feeling good, Feeling fine
気分は上々 そして気分は最高
Oh, baby, let the music PLAY
ベイビー、さあ 演ってやるぜ
Woh-ho-ho, listen to the music
俺たちの音楽を聴いてくれ
Woh-uh-oh, listen to the music
俺たちの音楽を聴いてくれ
Woh-uh-oh, listen to the music
俺たちの音楽を聴いてくれ
All the time
どんなときでも
Like a lazy flowing RIVER
まるで 川の流れがゆっくりと
Surrounding castles in the SKY
天空の城を 取り囲んでいくように
And the crowd is growing BIGGER
どんどん集まってくる お前たち聴衆を
Listening for the happy sounds and I got to let them FLY
俺たちのハッピーサウンドで 舞い上がらせてみせる
Woh-ho-ho, listen to the music
俺たちの音楽を聴いてくれ
Woh-uh-oh, listen to the music
俺たちの音楽を聴いてくれ
Woh-uh-oh, listen to the music
俺たちの音楽を聴いてくれ
All the time
どんなときでも
mama's go'n' to after while……この箇所、資料によっては「mamma don't you ask me why」になっていますが、オリジナル版を聴き取った感じと SMILE - WHILE のライミングを考慮して、本稿ではこのフレーズを採用しました。mamaは特に「お母さん」的な意味は無いと思われ、前後の文脈を踏まえて少々思い切った意訳にしています。don't you ask me why=理由を聞くなんて野暮だぜ!のほうが個人的にはしっくりきます。
meet me in the country for a day……country は国/田舎ですが、本稿では「ライブの聴衆との一期一会」という設定に基づいて意訳しています。meet in the country=この国での出会い、とはワールド・ツアーを意識したのか?当時の彼らとしては少々スケールが大きくハッタリを含んだ表現ですが、この曲の成功をきっかけにバンドは本当に世界中の country をツアーするようになるのですから、大風呂敷って大切ですね。
