納期を早めるためのチェックリスト(せっかちすぎで、爆速納品していた私がやっていた30のこと)
▼音声で聞きたい方へ
WEBデザイナーであれば、「納期の重要性」は当然知っているものだと思う。
請求できない
期日を守らなければ、どんなに頑張ってサイトを制作しても、1円も支払ってもらえない。契約不履行になるからである。
取り返しがつかない
納期を守れないということは、取り返すことのできない時間を無駄にした分、クライアントへの被害は計り知れない。
デザイナーとして、納期を守らないことは決して許されないといっても過言ではない。
しかし、これから私がお話しするのは、義務としての納期ではなく、強みとしての納期についてである。
プロローグ
🙍🏻♀️ わたしの自己紹介
・デジハリ渋谷校卒
・卒業後、インハウスのWEBデザイナー
・副業がふくらみ、制作会社として独立
・元、デジハリの講師→現、デジLIGの講師
私は、WEBデザイナーになるため、社会人向けのウェブデザインスクールに通い、卒業後に就職した。
正社員のWEBデザイナーとして勤務しながら、副業でも制作案件を受注していた。
自分でも驚いたのだが、全く営業力がないにもかかわらず、案件が途絶えるどころか増え続けていったのだ。
最初のお客様がリピートしてくださり、別のお客様を紹介してくださる。
そして、そのお客様がまた新たなお客様を紹介してくださる、という形でどんどん仕事が増えていったのだ。
完全に独立してからの1年間で、会社員時代の年収の3倍も稼いだ。
最終的には、一部上場企業と直接契約できるほど、WEBデザイナーとして成功することができた。
なぜ私がそれほど案件に困らなかったのか。
理由はたった一つ。
納品が他のWEBデザイナーよりも早かったから。
「たったそれだけ?」と思われるかもしれないが、これが非常に重要だったのだ。
🗓️ 納期より早く納品することが「価値」になる
普通のWEBデザイナーは、「納期までに、納品すること」を目指すと思う。
しかし私は、納期の半分〜7割程度の期日で納品することを目指していた。
理由は単純で、その方がクライアントのためになると考えていたから。
自分以外の人に仕事を依頼した経験がある方は、その時のことを思い出してみてほしい。
誰かに仕事を頼むのは、自分の手が足りない時や、時間を節約したい時ではなかっただろうか。
そんな時に、予定より早く仕事を進めてくれる人がいたら、「予定よりも、時間を節約できた」と感じるはずだ。
▼ 早く納品する価値
納期を早めることは、クライアントにとって「お得感」につながる。
「予定より早く仕事が一つ片付いた」という達成感も提供できる。
「本当に完成するのか」という不安からも、早く解放してあげられる。
トラブルに対応する時間も、確保できる。
クライアントからの追加要望にも、応える余裕も生まれる。
⏱️ クライアントの時間を大切にできる
人が誰かにお金を払って何かを依頼するのは、単に「自分ではできない」という技術的な理由だけではないはずだ。
制作を依頼する一番の目的は、時間の節約なのだ。
なぜなら、時間というのは、どんなにお金を払っても取り戻せないから。
そのため、自分の時間を節約するために誰かへ仕事を依頼することは、クライアントにとって「時間への投資行為」にあたる。
時間をより多く節約できるということは、それだけクライアントのかけがえのない資産である「時間」を守れたということにもなる。
もし、WEBデザイナーとしてただ納期を守っているだけなら、それは最低限の仕事をしたにすぎない。
しかし、もし予定の半分〜7割程度の期間で制作を進められるのであれば、それは圧倒的な強みになる。
「ウェブサイトを作成するだけ」のデザイナーから、「ウェブ制作にかかる時間を節約する」という付加価値のあるデザイナーに変わるから。
「早く納品する」という一点だけで、WEBデザイナーとしての価値が上がるのであれば、やらない手はない。
👉 人気のデザイナーは、制作以外のスピードも早い
では、なぜこれほど価値のあることを、すべてのWEBデザイナーが実践しないのか。
それは、納期を早めることの価値を知らないから。
いままでお話ししたことで、早く納品することの価値は伝わったと思う。
そして、この対応スピードの速さは、私だけが重視していることではない。
これまで、講師の仕事や案件を通じて、数多くのWEBデザイナーたちと会ってきた。
制作会社の経験者や、人気のデザイナーは、チャットの返信や、納品までの行動が非常に迅速だった。
多くの案件を抱えているため、迅速に行動しないと複数の納期を守れないからである。
一方で、案件に困っている方は、納期遵守や早期納品に対する意識が低い傾向にあった。
「経験不足なのだから仕方ない」と思われるかもしれませんが、そうでははい。
「案件をこなして人気になれば、自然とスピードも上がるだろう」と思っているなら、それは逆である。
👇 ポイント
早く納品する力があるからこそ、人気のWEBデザイナーになれる。
早く納品することに、デザイン経験の豊富さは全く関係ない。
単に、意識の問題なのだ。
納品スピードは、工夫次第でいつでも早められる。
デザインのセンスを磨くように、何度も練習する必要もない。
逆に、納品を早めるには、制作スピードだけでは足りない。
制作以外の業務が、納品にかかる時間に数多く関係するからだ。
デザインセンスを高めることには積極的でも、納品スピードを上げることへ意識が向いていない人がいたとする。
その人は「うまいデザイナー」にはなれても、「仕事を頼みたいデザイナー」にはなれないかもしれない。
WEBデザイナーとして、クライアントのために少しでも「良いデザインをしよう」という気持ちがあるのなら、ぜひその思いやりを、納期にも向けるべきだと思う。
依頼にかかるクライアントの時間を節約し、すばやく達成感をあたえ、不安を早く解消してあげる。
前倒しで作業をすすめることで、トラブルに対応する時間を確保し、追加の要望にも柔軟に対応できる余裕がある。
ただ納期を早めるだけで、クライアントを非常に大切にできるのだ。
💁♀️ 制作代行という「サービス」を、ご提供する
WEBデザイナーとして制作するのが仕事でだが、それだけでは案件獲得につながらない。
ウェブサイトを作るだけでなく、「制作代行サービス」もつくらなければならないからだ。
「すぐれたWEBデザイナー」を目指すなら、「すぐれたWEBデザインエージェンシー」になることを目指さないといけないのだ。
🤔 あなたのWEB制作サービスに、どんな強みがあるか
早く納品することは、私のサービスの強みだった。
ウェブ制作サービスを提供している人は、私やあなたの他にもたくさんいる。
日本国内にはウェブ制作会社が約2万社あり、それ以外にも広告代理店や、一事業としてウェブ制作を提供している会社も数多く存在する。
個人のWEBデザイナーは、さらに大勢いる。
そんな2万社以上のライバルの中で、クライアントがあなたを選ぶ理由は何だろうか。
単にウェブサイトを作るだけでなく、サービスとしてどんな付加価値を提供できるだろうか。
「早く納品する」というのは、誰にでもできる。
より良いサービスを提供したいと思っているなら、ぜひ次の方法を取り入れてみてほしい。
面白いことに、納期が早いデザイナーは、納期を早めるために、仕事のやり方が似ている。
もし皆さんの周りに人気のWEBデザイナーがいるなら、次に挙げる点とどのくらいの共通点があるか、ぜひ尋ねてみてほしい。
今からお伝えする「私がやっていた工夫」は数が多いが、意識するだけで、納期を大幅に短縮できる。
記事を見終わった後、思い出せるように、ぜひ下部のチェックリストも見返してほしい。
問い合わせ時の工夫
制作案件の流れに沿ってお話ししたいと思う。
✅ 実績をURLで送れるか?
私の場合、案件はいつもチャットでの問い合わせから始まる。
100%紹介で制作を請け負っていたため、最初にチャット経由で連絡が来るのだ。
初めて依頼を検討している方は、私の実績を知りたいと思っている。
「どんなデザイナーなのか知りたい」といわれたときに、あなたは10秒以内に送れる自己紹介のURLをもっているだろうか?
人気のデザイナーは、必ずもっている。
ポートフォリオでもいいし、私のように会社紹介資料でも構わない。
クライアントから「あなたについて知りたい」といわれたら、10秒以内に資料を送れるよう、まずは自分の実績に関する情報をまとめておきたい。
また、クライアントの中には、先に料金や期間を知りたいという人もいる。
転職活動で必要なのはポートフォリオだが、フリーランスになるならまた別です。
直接受注するなら、どのようなウェブサイトを、いくらで、どのくらいの期間で依頼できるのかという目安が書かれた、「メニュー表」の方が望ましいのだ。
メニュー表がないなら、今すぐつくるべきだと思う。
メニューのないカフェや、ヘアサロンで、何を注文できるのかわからないのと同じです。
あなたというWEBデザイナーに、何を注文できるのかが、わかるようにしたい。
ヒアリング前の準備
次に、オンラインで一度話を聞きたいと言われたら、面談でヒアリングを行なう。
当日までにヒアリングの準備をするどうかで、ヒアリングの効率は圧倒的に変わる。
✅ ヒアリング項目を、メモ帳で用意する
まず、ヒアリング項目をあらかじめ箇条書きにしておくこと。
あなたがその案件を受けるか判断するために、必要な情報は何だろうか。
受注するかを判断するために、必要な質問項目をあらかじめメモしておきたい。
✅ クライアント情報を記載する
さらに、クライアントについて出来る限りの情報を集めておく。
大抵の場合、クライアントはチャットで、あらかじめどのようなことを依頼したいのか話してくれる。
依頼の背景を想像するために、調べた情報をすべて、ヒアリングメモに書いておく。
▼ 調べたい、クライアント情報
・クライアントがどのようなサービスを行っているのか
・どんな会社なのか
・今回の依頼内容は何か
あなたが得られた情報を、すべてメモしておきたい。
ヒアリング時の工夫
✅ 自己紹介は名前のみ
ヒアリング当日、最初の挨拶で自己紹介を求められることがある。
ここで、ダラダラと自己PRをしていないだろうか?
それは、時間の無駄である。
私はいつも、「WEBデザイナーの築地です。よろしくお願いします。」としかいわない。
挨拶しながら、チャット欄にポートフォリオをお送る。
詳細は資料をどうぞ、という意味である。
「もっと長く話さないのか」と驚かれるが、それで嫌がられたことは一度もない。
みんな、早く本題に入りたいから。
最初の挨拶は、限りなく短くするようにしたい。
✅ メモを見せながら話す
ミーティングでは、挨拶が終わった瞬間に「画面共有をしてもよろしいですか」と尋ね、あらかじめ用意しておいたメモを共有する。
クライアントの情報と、私が今日質問したい内容が書かれているメモだ。
そうするとクライアントは、私が今何を把握していて、何を知りたいのかを一目で理解してくれます。
また、あらかじめ調査していたということを、見せることもできる。
メモが見える状態で話すと、「誰が、何について、どのような順番で話すのか」を、その場で誰かが考える手間が省け、スムーズで無駄のない話し合いができる。
私から必要な情報を質問し、クライアントに答えてもらう。
✅ メモを見せながら編集する
話してくれた内容は、すべて相手に見える状態でメモを取る。
すると、単なるヒアリングから、いつの間にか「私へ案件を依頼するための打ち合わせ」へとシフトしていく。
クライアントの要望を整理することで、何を依頼したいのかが言語化される。
そして、クライアントが依頼するための準備がその場で整い、意思決定に必要な情報をうまく引き出せてしまうのだ。
結果、「依頼をするか検討」していた状態から、「私にご依頼いただくための準備」の状態に変わっていく。
✅ 代替案をつたえる
ここで条件が合わなければ案件を受けないこともあるか、私は単に断ることはしない。
まずクライアントの希望を聞き、期日が合わなければ、その期日で自分がどのような制作ができるかを説明する。
もし金額が合わなければ、その金額で何ができるのかを説明する。
✅ 割引と割増条件の準備
割引の条件は、面談前にあらかじめ決めておくことで、こうした柔軟な対応が可能になる。
ヒアリングの前に、割引条件は必ず決めておきたい。
これは、割り増し条件も一緒。
✅ 断る時は、他のデザイナーを紹介する
さらに、もし私がその条件で受けられない場合でも、代わりのデザイナーを紹介する。
お断りする際には、「必ず見つかるわけではありませんが」といって、困っている依頼主のために他のWEBデザイナーを紹介するようにしているのだ。
そうすることで、また何かあった時に、もう一度私に相談してくれることがあるから。
その人にとって、ウェブで困ったときの問い合わせ窓口の一つになれるのだ。
ここで紹介するために、案件内容を知り合いのデザイナーへ一人ひとり説明していては非効率である。
そのため、「信頼できるデザイナーの、ポートフォリオ一覧」を事前につくり、クライアントにすぐ共有できるようにしている。
「この方たちであれば、確実に高品質な仕事をしてくれますので、ぜひ気に入った方がいれば問い合わせてみてください。」と説明し、その一覧を渡している。
余談だが、一般公開されているポートフォリオや実績がのったURLをもっていない方は、ご紹介することができない。
もったいないので、ぜひ自己紹介用のURLを公開するようにしたい。
✅ 見積もりと納期を、その場で交渉する
ある程度内容をきけたら、希望の金額と納期も確認する。
面談が終わってから見積もりをしていては、効率が悪すぎる。
面談中に必ず提案をし、回答をもらう。
私の場合、クライアントはほとんどが社長やプロジェクトのリーダーだったので、決裁権があった。
一部、ディレクターなど、明確な決定権がない方の場合、「いくらであれば予算の承認をもらえそうか」を、はっきり答えてもらっていた。
この時、目安が必要である。
単純に質問しても、答えにくいから。
例)「LPなら15万円で2週間くらいですが、いかがですか?」と、聞いていた。
すると、大抵の場合はそれでOKだった。
もしくは、金額か期間に対して、詳細な希望をいってくれる。
遠慮せずに、ヒアリング時に金額と納期の交渉をしたい。
その方が、お互いに時間の節約になる。
✅ スケジュールを決める
初回のヒアリング中に、制作に入るための準備を整えたほうがいい。
案件を受注することになったら、その場でスケジュールとコミュニケーション方法を決める。
スケジュールとは、納期までに行う各作業の期日のこと。
これは制作を始める前に、クライアントと面談中に決定する。
期日を守るには、クライアントにも協力してもらう必要があるからだ。
実際にその場でスケジュールを組むと、クライアントにお願いする確認作業や素材提供といったタスクが明確になり、「何をいつまでにやらないとこちらの制作が進まないのか」をご理解いただける。
逆算してみると、クライアント側のやるべきことの多さや、時間の短さに驚かれることが多いです。
私は土日祝日も稼働していたが、クライアントが休みの場合は、その分の時間を使うことができない。
私は朝起きてから寝るまで稼働していたが、クライアントが定時で退社される場合、対応いただける時間も限られる。
スケジュールを逆算して見せることで、クライアント側の時間が想像以上に限られていることを把握してもらえる。
✅ 共有フォルダをつくる
ミーティング中にその場で共有フォルダを作成し、編集権限を渡す。そうすることで、どこに素材を保存してほしいのかを明確に説明できる。
✅ 連絡方法を決める
どのような連絡手段をとるかも、面談が終わる前に確認する。
Slackなど、可能なら、その場で招待してもらう。
とことん、クライアントが行動しやすくなるようにしたい。
✅ 契約書のテンプレを用意
初めて仕事をする際には、契約書を作成する。
契約書をテンプレで用意しておくことで、「私から契約書を送りますか?」とすぐに質問ができる。
ミーティング直後の工夫
✅ ミーティング後、すぐに資料を共有する
ヒアリングメモを、すぐに共有する。
議事録変わりになる。
すでに金額の相談を終えていれば、すぐに見積書を送ることができる。
依頼が決まっていれば、見積書を送付後、すぐに制作に入れる。
✅ 正式に受注後、24時間以内に動く
見積書に正式に返答いただいたら、24時間以内にワイヤフレームと、参考イメージを送る。
クライアントの確認時間を少しでも長く確保するため、自分は素早く行動するのだ。
また、自分が高速で動きはじめることで、クライアントも、急がないとと思ってくれる。
クライアントのタスクを進めるための工夫
✅ リマインドを送る
作業の期日の午前中に、リマインドする。
そして、すぐに返事がない時は、共同編集を提案する。
✅ 相手と話しながらその場で修正する、ライブ制作を提案
「ミーティングをしながら、素材やテキストを準備しませんか?」
「ミーティングをしながら、デザインを修正いたします」
遅くなりそうなら、話しながらその場で修正する、「ライブ制作」を提案する。
まるでAIのように、クライアントが話した情報をワイヤーフレームやデザインラフにそのまま反映していくのだ。
AIがここまで普及する前の2018年頃から、この作業をやっていた。
これはクライアントに非常に評価されていた。
なぜなら、大きな時短になるからだ。
私が初稿を送り、クライアントがチェックし、私が修正し、クライアントがまた確認するという、修正のラリーを行う必要がなくなるからだ。
中には素早くデータにコメントを残してくれるクライアントもいたが、迅速な行動をとってくれるクライアントは非常に稀だった。
なぜなら、彼らは時間がないからウェブ制作を外注しているのだ。
ウェブ制作にかける時間がなく、他の作業を優先しているため、確認や素材提供といったタスクが後回しになりがちである。
10分程度のミーティングで、クライアントのタスクを一緒に完了させることは、WEBデザイナーとして非常に協力的な行為だといえる。
パートナーとしての信頼を築けるチャンスでもあるため、ぜひやってほしい。
✅ ツールの操作スピードを上げておく
ただし、ライブでデータを修正するには、考えたことを素早くタイピングするのと同じように、ツールを手足のごとく高速で操作できるスキルが必要なのだ。
ツールの操作練習は、日々欠かさないようにしたい。
こうして、逆算して立てたスケジュールよりも常に前倒しで行動する姿は、クライアントに安心感を与える。
✅ 制作中のデータの、編集権限をわたす
私は、制作中のデータをいつでもクライアントが進捗確認できるよう共有していた。
「進捗いかがですか?」と聞かれることが、無駄だと思うからだ。
✅ 次の作業完了目安をつたえる
自分がクライアントを待たせている場合は、「いつまでに、何をするのか」を、必ずチャットで事前に伝えている。
こうすることで、クライアントは私の状況を把握し、より協力しやすくなる。
コミュニケーションの工夫
✅ 早くレスをする
制作中のコミュニケーション手段は多々あるが、メールは絶対に使わない。
なぜなら、チャットツールでないと高速なコミュニケーションが取れないから。
そして、返事の早さは、WEBデザイナーとしての仕事の早さを表していると、私は考えている。
返事が遅いデザイナーは、それだけ限られた制作期間の中で、プロジェクトが進まない時間を生み出しているからだ。
これは、クライアントも同じである。
お互いにどれだけ早くレスを返せるかで、制作スピードは圧倒的に変わる。
自分が早く返信をすることで、相手も気をつかって早く返信をくれることもある。
もしクライアントの返事が遅くても、自分が早く返信することでプロジェクトを前進させられる。
✅ リアクションでいい
私は早くレスポンスするために、リアクションを多用したり、音声入力を活用している。
また、その場で返事ができない場合は、リアクションをした上で必ずリマインドを設定している。
✅ 文章を短くする
コミュニケーションの負担を減らす一番の工夫は、文章を短くすること。
文章を読む時間は、それだけでストレスになるからだ。
忙しい人は、特に長文を読みたくないのだ。
多少丁寧さに欠けたとしても、スタンプやリアクションだけで完結できるならそれがベストである。
また、送りたいメッセージを「できるだけ丁寧に、かつ短くしてほしい」とAIに頼めば、適切な文章を作成してくれる。
クライアントにやってほしいことがある場合は、簡潔に指示を出す。
作業報告をしたい時も、簡潔に報告する。
返信は不要である旨を伝える。
コミュニケーションの負担を少しでも減らせるよう、
できるだけ、リアクション 👉 もしくは、スタンプ 👉 ダメなら、できるだけ短い文章を送るようにしたい。
付き合ってはいけない、クライアントの見極め
残念ながら、クライアントの中には、返信が遅かったり、途中の作業期日を守ってくれない人もいる。
その場合は、できる限りリマインドやMTGを提案するが、期日を過ぎた場合はどうしたらいいだろうか。
✅ レスを待たずに進める
相手のアクションを待っていては、遅れてしまう。
そのため私は、以下の連絡をする。
「このままデザインに入ります。」
「このまま開発に入ります。」
そして、もし後から修正依頼があった場合に、納期以内に対応できるなら対応をする。
✅ 2択をせまる
納期に明らかに間に合わない場合は、それはクライアント側に原因がありますので2つの選択をせまる。
「修正対応期間を過ぎているため、ご相談させてください。納期を遅らせて、修正をされますか? もしくは、一度公開をして、後日修正版を公開も可能です。」
とにかく公開日を遅らせたくないなら、どちらかの選択肢しかない。
✅ 契約を中断する
もし、「修正もしたいが、期日もずらしたくない」というクライアントがいたら、そのクライアントとの付き合いは途中であっても、その時点でお断りする。
クライアントが約束を守ってくれないのに、納期を守れないからだ。
自分は最大限の協力して進めているのに、クライアントがそれらを無視するなら、それはプロジェクトして成立しない。
そんなクライアントは、デザイナーに、失敗か、健康被害しかもたらさない。
最初の面談で、スケジュールを明確にし「協力してくれないと納期を守れないことを説明した上で、契約する重要性」が、ここで出てくる。
クライアントがデザイナーを選ぶように、デザイナーにもクライアントを選ぶ権利があるのだ。
ワイヤーフレームの工夫
制作の話に戻る。
✅ ワイヤーフレームを作る際には、1端末分のみ制作
掲載情報を確定することが目的なので、他の端末をつくるのは非効率である。
✅ コメントの付け方の解説動画も送る
ワイヤーフレームの納品と同時に、コメントの付け方の解説動画も送る。
フィードバックをもらう際に、パワーポイントやスプレッドシートを作成してくるクライアントがいたら、効率が悪いからだ。
デザイン方針決めの工夫
参考サイトの選定をして、クライアントに共有する。
✅ 参考サイトは、候補とおすすめを送る
この時、100サイト近くをピンタレストで保存したURLと、おすすめの作品の写真を1〜3つ選んで共有している。
どれだけ調べたかを見せながら、提案ができるから。
✅ まず、ファーストビューだけつくる
参考が決まったら、デザインに入りますが、この時ページ全体をデザインしたりしない。
FVエリアのパソコンデザインを1案見せて、イメージのすり合わせをする。
イメージが固まったあとに、トップページの続きや、他のページをデザインする。
✅ 確定した部分から開発に入る
開発しながら、レスポンシブデザインと、アニメーションを設定したデータを作成する。
Figma Sitesで公開するのでない限り、WEBサイトやLPでは、プロトタイプは作る必要はないと思う。
メタ情報の工夫
✅ メタ情報は仮でいれておく
ファビコンやサイトタイトルといった、クライアントが見落としがちな部分は、自分で考えて設定する。
ラッコーズのようなOGPチェッカーを使い、スクリーンショットを撮影。
スクリーンショットをクライアントへ送り、「SNSのシェア結果について、修正点があればご指摘ください」とだけいう。
メタ情報がわからない相手に「OGP画像や、サイトの説明文はどうしますか?」と聞いていたら、先に進まない。
サイトのタイトル、説明文、OGP画像やファビコンなどはすべて、デザイナー側で設定してから、確認をもらうだけにした方がいい。
「こうしておきました」という提案型であれば、最悪チェックしてもらえなくても、設定されていない状態を避けることができる。
意思決定を早める工夫
今お伝えした「提案型」というのは、メタ情報だけではない。
これは質問するときにも使える。
見積もりの際にも例に出したが、「ご予算や納期の希望はありますか?」とだけ聞くと、クライアントは答えにくいのだ。
「2週間で15万円が目安ですが、納期や予算に希望はありますか? 調整可能です。」と伝えると、もっと安い方がいいとか、この日までに必要だといった返事をしやすくなる。
「サイトに、何を掲載したいですか?」と尋ねるときには、仮の文章で、ワイヤーフレームを作成してから質問する。
デザイン方針を決めるときは、参考を見せながら希望をきく。
たたきの案や選択肢がないと、答えにくいのはなんでも同じなのだ。
母親に「今日何を食べたい?」と聞かれるよりも、「ステーキか寿司なら、どっちがいい?」と聞かれる方が、答えやすいはずだ。
コミュニケーションはすべて、提案型で行うようにしたい。
クライアントに、ゼロから考えさせる負担をかけてはいけない。
そこで迷う時間は、誰にとっても無駄でしかない。
あなたの提案を、サンプルの案として見せながら質問したい。
納品時の工夫
✅ チェックリストでデータを確認
デザインが完成し納品する際は、チェックリストを使い、データをできる限り丁寧に確認したい。
クライアントから指示を受けて修正し、また確認を依頼するというやり取りは、時間の無駄になるからだ。
何を確認したらいいのか分からない場合は、参考として「Studio公開チェッカー」で、チェック項目を確認してほしい。
✅ 請求書には、アフターケアを記載
データを無事に公開できたら、請求書を送付する。
この時、請求書に「もしデータに不備があった場合は、1ヶ月以内にご連絡いただければ、文章や画像などを無料で修正します。」といったアフターケアについて記載しておく。
そうすることで、納品後のトラブルを未然に防ぐことができる。
どこまでが無料のケア対応で、どこからが有料の追加依頼になるのかを明確にできるからだ。
クライアントはそれを読んで、適切にコミュニケーションをとってくれるようになる。
相手の時間を無駄にしない思いやり
ここまで、納品を早めるための工夫を何種類もお話ししてきた。
すでに、実践されているものがあっただろうか。
私はこれらの工夫を、当たり前のことだと思っていた。
私が営業なしで、案件を獲得し続けられていたのは、スピード納品という強みがあったからだということは、後から気がついた。
▼ 他のデザイナーから、「案件をまわしてほしい」いわれた際のこと。
「LPの金額や期間は、どれくらいですか?」とか、「どん案件がお得意ですか?」と質問したら、考え込んでしまったのだ。
同じことを、クライアントからの質問にもしてるだろうと想像がついた。
考え込むデザイナーさんの回答を待ちながら、私の時間を無駄にしていることを気がついて欲しいと思った。
そのデザイナーさんが「あまりクライアントの時間を、思いやっていないのでは?」と感じたことがきっかけで、納品スピードを早める工夫が、当たり前ではないのだとわかった。
時間はお金を出して、買い戻せない貴重な資産である。
お互いに無駄にしないようにしたいと思うのは、当然だと思う。
制作スピードを少しでも早めることが、クライアントへ思いやりを示し、サービスの付加価値にもなる。
一石二鳥だ。
工夫をするだけなので、できることがあれば、ぜひ取り組んでみてほしい。
納期を早めるためのチェックリスト
▼ フェーズ1:準備・問い合わせ
10秒以内に送れる自己紹介資料(ポートフォリオ、サービスメニュー等)のURLを用意する。
ヒアリング項目を、事前にリストアップしておく。
クライアント情報を事前にリサーチし、メモにまとめておく。
割引・割増の条件を、あらかじめ決めておく。
お断りの際に、紹介可能なデザイナーのリストを準備しておく。
▼ フェーズ2:ヒアリング(面談)
挨拶は手短に済ませ、すぐに本題に入る。
画面共有で事前に準備したメモを見せ、議論を効率化する。
議事録はクライアントに見える形でリアルタイムに取る。
条件が合わない場合は、代替案を即座に提示する。
面談中に、見積もり金額を決める。
受注が決まれば、その場で詳細なスケジュールをクライアントとFIXさせる。
その場で共有フォルダを作成し、権限を付与する。
契約書のテンプレートを用意しておく。
▼ フェーズ3:制作
見積書は面談後すぐに送付し、制作を間髪入れずに開始する。
24時間以内にワイヤーフレームと参考イメージを送る。
確認依頼の期日当日にリマインドを送る。
「ライブ制作」(画面共有でのリアルタイム修正)を提案し、修正ラリーを撲滅する。
使用ツールは手足のように、高速で操作できるよう練習を怠らない。
常にスケジュールを前倒しで進捗させる。
制作データはいつでもクライアントが進捗確認できるようにしておく。
やむを得ず待たせる場合は、いつまでに何をするか必ず連絡する。
ワイヤーフレームはPC版のみ作成し、情報確定を最優先する。
デザインはFV(ファーストビュー)エリアから作成し、方向性の合意を素早く得る。
PC版デザインが確定した部分から、すぐに開発に着手する。
▼ フェーズ4:コミュニケーション
連絡手段は、チャットツールに限定する。
返信はリアクションや音声入力も駆使し、とにかく速く行う。
即答できない場合は、まずリアクションで反応し、リマインダーを設定する。
文章はAIも活用し、可能な限り短く、簡潔にする。
依頼や報告は簡潔に伝え、「返信不要」の旨も添える。
質問は「ステーキか、寿司ならどっちがいい?」のように、常に選択肢や叩き台を用意した「提案型」で行う。
▼ フェーズ5:納品・アフターケア
納品前にチェックリストを用いて徹底的にセルフチェックを行う。
請求書にアフターケア(無料修正の範囲と期間)を明記し、納品後のトラブルを防ぐ。
