「困ったこどもは困っているこども」という原点に立ちかえる
小学生と中学生の二人の不登校児・ホームスクーラーを育てています。
このシリーズでは、不登校児・ホームスクーラーの親歴三年を過ぎた私が、「(なんとなく)二周目に入ったな」と感じたことをきっかけに、これまで直面したさまざまな疑問や悩みを、ふたたび思い起こしほぐしてみます。
本記事は、以下の視点からお伝えしていきます。

ぼろぼろの毛布が語る「僕は困っている」
我が家の不登校兄弟の次男は、小さい頃からとても明るくやんちゃで、誰とでも仲良くできるタイプ。保育園・幼稚園の先生から時々大変だという話を聞いたり、怪我も絶えませんでしたが、理解のある先生方に囲まれて(本当に感謝)のびのびと幼少期を過ごしました。
そんな次男の不登校の始まりは、小学校一年生の秋でした。
家で過ごす時間が増えるようになった次男は、癇癪が日に日に増え、イライラを私にぶつけることが多くなりました。もともとお気に入りだった毛布は、噛みちぎりすぎてボロボロに・・・。
ーー もう受け止めきれない
ーー なんでこんなに大変なんだろう
次男の癇癪は、私にとって「怖い」ものとなっていました。疲弊に疲弊を重ね、行き詰まりを感じている頃、不登校関連のセミナーで聞いた言葉が一つの道筋を教えてくれました。
「困ったこどもは困っているこどもなんです」
確か、「みんなの学校」でも有名な木村泰子さんが、そのような言葉でおっしゃったのだと思います。この視点は木村泰子さんに限らず、福祉の視点でこどもに関わる方々がよく使っている視点だと気づいたのは、それからすぐのことです。
次男のぼろぼろの毛布は「僕は困っているんだ」と教えてくれている。そう感じられるようになりました。
医療と福祉の窓口につながることの難しさ
さて、「困っている」ということがわかったとして、それをどう人に伝え、助けを求めたら良いのでしょうか。
「困っている」という時点で支援は必要です。月並みですが、まずは医療や福祉の窓口につながることが入り口だと私は考えます。
しかし、これが口で言うほど簡単ではないのです。
学校の先生やカウンセラーの方に相談する、地域の発達支援センターや教育支援センターに相談する、など、教育・福祉関連からの相談パスは複数あります。ただし、相談のパスは自治体によってかなり異なり、スピード感も手厚さもバラバラなのが正直なところ。相談しても結局具体的な支援には繋がらず、無駄足だったかもと途方に暮れたことは私自身も少なくありません。
心理検査を行っている児童精神科を直接受診する、という方法もあります。しかし、場合によっては紹介状が必要だったり、予約できても数ヶ月待ちなんてことも・・・。
さらに、やっと相談や受診の予約ができたとしても、子どものコンディションが整わず、当日ドタキャンなんてこともよく聞くあるあるです。私も何度も経験しました。
思ったような支援先に繋がらない間の保護者の疲弊と絶望感は大きく、繋がるまでが著しく困難であることは残念ながら確かだと感じています。
支援と理解は回復のためのファストパス
先に記載したような支援へつながる困難さを経験した一人の保護者として、他の同じような状況の保護者の方々へ、頑張ってください、とはとても言えません。支援が必要な親子がなかなか繋がらない問題は、個人の努力によらず福祉の側面から底上げすべき課題です。
そういった課題は声をあげつつ、もし今、支援に繋がらずに困りながら奔走している親子がいらっしゃるとしたら、お伝えしたいこと。
ーー 支援につながろうとすることは決して無駄ではありません、必ず理解してくれる場所や機関があるはずです
我が家の次男の場合、「困っている」と感じ始めてから1年以上経って、発達障害の診断がありました。診断に至るまでも時間がかかりましたが、診断を機に受給者証(放課後等デイサービスなど障害福祉サービスを受けるために市区町村の認定を受けて発行される証明書)をいただいてもなお、子供にあう放デイはなかなか見つかりませんでした。学校へも相談はしましたが、通級や支援級には繋がっていません。
しかし、そのように奔走した中でやっと繋がったごく少なくも理解がある支援先が「困っている」という視点で支えてくれて今があります。
支援と理解があることはこどもが回復しその子らしくいられるためのファストパスである。それはきっといくつあっても良いのです。
🔗 参考資料
本記事執筆に関連する情報を掲載します。
📕「みんなの学校」木村泰子さん
木村さんは教職の道を歩まれた方ですが、お話を聞いていると圧倒的に福祉の目線で学校を作っていらっしゃると感じます。
私が読んでいないものも含みますが、いくつか書籍をリンクします。
木村さんの言葉にはとても励まされる力があります。以前拝見した動画の感想を書いた私の記事をリンクします。
🌱 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
シリーズに興味を持っていただいた方へ、こちらのマガジンで発信していますので、ぜひご参照ください。
