シャボン玉 本文494字
シャボン玉を吹いた子供は、吹き疲れて中腰になった。それは風に巻かれて、公園のあちこちへ散らばり、やがて空へと舞い上がってゆく。
お母さんが、シャボン玉か娘かを微笑ましく見つめる。公園の他所の方で、遊具で遊ぶ子供たちの声が「キャッキャ」と響くのが聞こえた。
他の小さな子が、シャボン玉を追いかけて走って行く。どれを掴みに行くでもない、わぁっと両手を広げて、たくさんある方へと走って行った。
吹き終えた子供は、すぐさま次のシャボン玉を吹くために、柔らかなプラスティックの小瓶に細長い筒を上下させて入れて、シャボン玉液を付けている。待って待ってといわんばかりに。
ぼくは、やや遠目からその光景を見つめている。シャボン玉遊びは、風があるほど面白い。いつまでもシャボン玉遊びに飽きない子供心を失っていたぼくは、その場からゆっくり歩いて立ち去った。
吹きつけて来る風だけを感じながら、いつかぼくも遊びに興じた、シャボン玉を探しに、当てもなく、町なかや、ときに空を見上げたりなどして、少々重い足取りで、それでも前を向いて歩いてゆく。
シャボン玉を吹けば、きっと。それは空へと上がってくれることだろう。
(おしまいです、494字)
こんにちは、つる です。シロクマ文芸部のお題に応募いたします。『シャボン玉』から始まる詩歌やエッセイ、小説などを書くことのようです。
ありがとうございます。シャボン玉、年を取った私ですが、今遊んでも楽しめそうです。よろしくお願い申し上げます。お世話になります。
ヘッダー画像は、昨夜、携帯電話で撮りました夜桜です。🌸
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