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【第54回】AIは数を予測する?種類を分ける?回帰タスクと分類タスクとは

AIに予測させたいものは、「数値」のときもあれば「カテゴリ」のときもあります。
この違いを理解することが、機械学習の入口になります。
この記事では、回帰タスクと分類タスクの違いをやさしく解説します。


1. 読み方

  • 回帰タスク: かいきタスク (Regression Task)

  • 分類タスク: ぶんるいタスク (Classification Task)


2. 意味(定義)

機械学習の「教師あり学習」において、解こうとしている問題は大きく分けてこの2つのタイプに分かれます。

  • 回帰タスク (Regression): 「数値を当てる問題」

    • 連続した「数値」を予測するのが目的です。「どれくらい?」という問いに答えるものです。

    • 例:明日の気温は何度か?、この家の価格は何円か?、株価はいくらになるか?

  • 分類タスク (Classification): 「種類を当てる問題」

    • あらかじめ決まった「カテゴリ(グループ)」のどれに当てはまるかを予測するのが目的です。「どれ?」という問いに答えるものです。

    • 例:このメールはスパムか、そうでないか?、この画像には犬と猫のどちらが写っているか?、この手書き文字は「3」か「8」か?


3. 歴史・背景

統計学の歴史を遡ると、これらは非常に古くから存在しています。

  • 回帰: 19世紀の統計学者フランシス・ゴルトンが、「親の身長と子供の身長の関係(平均に回帰する現象)」を研究したことが始まりです。数値の変動を予測する手法は、経済学や気象学などで古くから使われてきました。

  • 分類: 判別分析などの手法は、生物学的な分類や、医学的な診断(病気か否か)などの目的で発展してきました。

現代のディープラーニング(深層学習)においても、この「回帰」と「分類」という基本構造は変わっておらず、AIが解いている問題のほとんどはこのどちらかに分類されます。


4. 比較・対比(似た用語との違い)

ここが試験で狙われる「整理」ポイントです!

  • 回帰 vs 分類 ★超重要

    • 出力される値: 回帰は「連続的な数値(15.5度、100万円など)」、分類は「離散的なラベル(犬、猫、スパムなど)」。

    • 予測の性質: 回帰は「量の変化」を捉え、分類は「境界線」を見つける。

  • 二値分類 (Binary Classification) vs 多クラス分類 (Multi-class Classification) ★重要

    • 二値分類: 答えが2つしかない(Yes/No、合格/不合格)。

    • 多クラス分類: 答えが3つ以上ある(犬/猫/うさぎ、数字の0〜9)。


5. 活用シーン(どんな問題に使うか)

  • 回帰タスクの活用例:

    • 需要予測: 来週のコンビニのおにぎりの売上個数を予測する。

    • 不動産価格査定: 面積や築年数から、物件の適正価格を算出する。

    • 自動運転: 車が障害物との距離を何メートルと判断するか。

  • 分類タスクの活用例:

    • 画像認識: 写真に写っているのが「信号の赤」か「青」かを判定する。

    • 感情分析: SNSの投稿文が「ポジティブ(喜び)」か「ネガティブ(怒り)」かを判定する。

    • 医療診断: 検査結果から、疾患があるかないかを判定する。


6. G検定での出題傾向

G検定では、以下のポイントが狙われます!

  1. タスクの判別: 与えられた具体的なシナリオ(例:売上予測)が、「回帰」なのか「分類」なのかを瞬時に見抜く。

  2. 出力値の性質: 「連続的な数値」か「カテゴリ(ラベル)」かという定義の理解。

  3. 手法との紐付け:

    • 「ロジスティック回帰」は名前に「回帰」と付いているが、実は「分類」タスクに使われる超頻出手法であること(ここ、ひっかけとして非常に有名です!)。

  4. 評価指標の混同に注意: 回視では「MSE(平均二乗誤差)」、分類では「正解率(Accuracy)」など、それぞれのタスクで使われる評価方法の違い。


7. G検定の例題

【問題1:タスクの識別】

あるAI開発プロジェクトにおいて、「過去の気温、湿度、気圧のデータを用いて、翌日の『降水確率』を 0% から 100% の範囲の数値として予測する」というモデルを構築することになりました。このタスクは、次のうちどれに該当しますか?

  • A. 二値分類

  • B. 分類

  • C. 回帰

  • D. クラスタリング

【問題2:手法とタスクの組み合わせ】

「ロジスティック回帰」という手法について、正しい説明はどれですか?

  • A. 数値の連続的な変化を予測するため、回帰タスクに用いられる。

  • B. データのグループ分けを行うため、教師なし学習のクラスタリングタスクに用いられる。

  • C. 確率(0 から 1 の範囲)を算出することで、最終的に「クラスに属するかどうか」を判定する分類タスクに用いられる。

  • D. 報酬に基づいて行動を選択するため、強化学習のタスクに用いられる。


8. 例題の回答と解説

【問題1 の回答】

正解:C

【解説】 「降水確率」という、0% から 100% という範囲を持つ連続的な数値を予測しようとしているため、これは回帰タスクに該当します。(もし、「雨が降るか、降らないか」の2択であれば分類になります。)

【問題2 の回答】

正解:C

【解説】 ここがG検定の「超定番ひっかけ」です! 名前には「回帰」と付いていますが、ロジスティック回帰は、ある事象が起こる確率を計算し、その結果に基づいて「クラス(例:スパムか否か)」を判定する分類タスクのための手法です。A は誤りです。


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