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YOASOBIの快進撃が止まらない。ユニット史上最大キャパ、さいたまスーパーアリーナ公演を振り返る。

6/3(土) YOASOBI @ さいたまスーパーアリーナ

圧倒的なライブだった。

まだツアーの追加公演があるので詳細の記載は控えるけれど、まさに全編ハイライトのような完全無欠のポップアクトだった。


音楽の聴き方は、時代の変遷と共に変わっていく。現在は、かつてのように一枚のアルバムを通して聴くスタイルよりも、サブスクリプションサービスのプレイリストを介して様々なアーティストの楽曲を聴くスタイルが主流となっている。ストリーミング再生回数1億回を突破した楽曲を14曲も誇るYOASOBIは、まさに、そうしたサブスク/プレイリスト時代における卓越したトップランナーだ。それ故に、ライブシーンが完全復活を果たしたタイミングで敢行された今回のYOASOBIの全国アリーナツアー「電光石火」は、瞬く間に全会場ソールドアウトとなった。

会場に集まったのは、まさに老若男女の人々で、小学生や中学生の観客も本当に多かった。また、海外からの参加者も数多く集まっていた。改めて、今、YOASOBIの音楽が、いかに多くの人々から求められているかが伝わってきた。もちろん、チャートアクションをはじめとした各種の数値データから伝わってくる勢いの強さもあるが、やはり、ライブ会場でしか感じられないリアリティがある。昨年の夏、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2022」の初日のトリのステージを観た時も、YOASOBIが集める期待と支持の大きさを肌で感じたが、今回のワンマンライブの会場を満たす熱烈なムードは格別だった。


特筆すべきは、長きにわたり愛され続けている代表曲の一つ"群青"だ。僕は、観客の声出しが封じられていた「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2022」のステージの最後にこの曲が披露された時のことをよく覚えていて、ikuraは、空白となった合唱パートで、「みんなの心の声、聴こえてるよ、ありがとう!」と叫んでいた。その時、いつかこの曲に、たくさんの観客の大合唱が重なる光景をはっきりとイメージできた。そして、声出しが解禁となった今回のツアーで、ついにその光景が現実のものになった。

チームYOASOBIは、今回のツアーを通して、いくつもの会場でライブを敢行してきたが、このさいたまスーパーアリーナ公演は、その中でも、いや、2021年の日本武道館公演を含め、ユニット史上、最大キャパの有観客ワンマンライブとなった。約19,000人の観客が集まった会場から巻き起こる大合唱の大きさに、Ayaseもikuraも圧倒されるような表情を浮かべていた。それは観客も同じで、ライブならではの果てしない高揚感と一体感が、広大な会場全体を鮮やかに満たしていた。2020年の夏に"群青"がリリースされてから約3年が経つが、僕はあの時、この曲が誇る輝かしい真価に初めて触れたような気がした。間違いなく、ユニット史に刻まれるべき非常にメモリアルな時間になったと思う。


この記事の冒頭で「詳細の記載は控える」と書いたが、最後にもう一つだけ書き記しておきたい。現在、異次元の大ヒットを記録中の新曲"アイドル"のパフォーマンスが、あまりにも凄まじすぎた。この曲が始まった瞬間、それまでカラフルなポップフィーリングで満たされていた会場の空気が一瞬にして変わった。というよりも、決して小さくはないどよめきが起きまくっていた。誰もが、この日のライブでこの曲を披露することを期待していたはずで、そしてYOASOBIは、その熾烈な期待に真っ向から見事に応えてみせた。

この曲の楽曲としてのクオリティについては改めて言うまでもないが、特に驚かされたのは、音源の水準を軽々と超えていくikuraの壮絶な歌唱だった。僕自身、この曲がライブでどのように歌われるのか事前に予想していたけれど、実際のikuraの歌は、音源の再現にとどまるどころか、何度か限界突破していた。"アイドル"が、2023年のポップミュージックシーンを代表する一曲になることは既に決定的であるが、同時に、今後この曲は、とてつもないライブアンセムになっていくであろうことを、ここにしっかりと書き記しておきたい。


まだツアーの追加公演が残っているし、また昨日には、今年も「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」に出演することが発表された。今年も、一昨年や昨年のように、初めてYOASOBIのライブを体験する人が一気に増えていくと思う。そしてきっと、2人の堂々たるポップスターとしての佇まいや、それぞれの楽曲が誇る眩い輝きに圧倒されると思う。そうしたライブの場を通した新たな出会いを次々と重ねながら、これからもYOASOBIの快進撃は加速していく。



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