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ラッシング、すごい奴が現れた

スミスが故障で、今ドジャースの正捕手はラッシングだ。打順は7番とか8番を打っていて、打率は.250、ホームランは10本。クリンナップも打つスミスに比べると、見劣りはするが、去年メジャー昇格の若手だから、まあまあの成績である。
ラッシングは三振すると、自分の頭をポカポカ殴り、バットを折る。既に10本は折っている。たぶん。周りのチームメイトは、また始まったと含み笑いしながら見ないふりである。
捕手でこんな感情の起伏が激しい奴を初めて見た。日本だと野村さんとか森さんとか達川とか山倉とか阿部とか古田とか中尾とか、どっちかというと捕手は頭脳系の印象がある。
が、ラッシングはまるでない。思春期の中学生みたいだ。よくまあ、あんな感情的な人間が捕手をやれてると感心する。
大谷のABSチャレンジを首を振って止めたり(ストライクだった)、なんでもないボールを後逸したり(朗希の時もやった)、それで大谷に鬼の形相てで詰められたり。相手のバッターに余計なこともよく言う。(喧嘩になりそうになった)。
一試合のなかで、フリーマンとかロバーツとかコーチとかにマンツーマンで説教食らってたこともある。
リードも不満である。だいたい一球目に必ず外角の変化球を要求して、それがことごとくボールと判定されて、カウント悪くする。あれはやめてほしい。見透かされてる。誰も振らない。
あー、こんな時、ロートベットがいてくれたらなあ。山本との相性も良かったし、出すんじゃないよフロント。打てないけど、研究熱心でリードはピカイチだったのになあ。
と、文句ばっかりダラダラ言ったが、実は私はラッシングは嫌いじゃない。奴は目が離せない天然のエンタメ性を持っている。いつパスボールするか予断を許さない。いつバットを折るか気が抜けない。一度折ろうとして失敗し、二度目見事折った時は思わず拍手した。折ったバットは、皆んなからとがめられないように素早く椅子の下に隠すのも好感が持てる。パスボールして、なんだよお前プロだろ!的なみんなの視線に耐えている時の顔がなんとも言えない。それを取り返そうとハッスルし、たまに打てたりすると、とても嬉しい。
ドジャースは平均年齢が高い。チームのプレーは安定している。だから勝ててもなんか当たり前感があってドキドキしない。
それが、ラッシング一人いるだけでガラリと変わる。息詰まる投手戦は、いつ台無しになるかわからない。他の選手は三振すればスゴスゴ帰るだけだが、ラッシングにはその後バット折りというセレモニーがある。しかし、あんなに折って大丈夫かと心配だ。球団はクラウドファンディングで金を集め、ラッシングにバットを贈ってほしい。
スミスが復帰すれば、ラッシングはレギュラーから降ろされるだろう。戦力的にはそれがいいに決まっているが、そうなったら、なんだか寂しくなるかもしれない。
私の中のドジャースは、今、ラッシングを中心に回っている。

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