【独自】情報収集に「愛国心を利用」 陸自情報部隊の元隊員が証言 法的根拠なく葛藤も 「違法、もしくはグレーとの認識」
陸上自衛隊中央情報隊(朝霞駐屯地)の対外情報部門「現地情報隊」が、市民を対象に、思想信条に関する情報を組織的に調査・収集しているとみられる問題が浮上した。元隊員が熊本日日新聞の取材に応じ、活動の実態を具体的に証言した。(植木泰士、小山智史、迫田真帆)
軍(自衛隊)が、国内の市民の「内心」に踏み込んでいること
調査対象はテロ組織ではなく、普通の日本人の有識者・市民。
しかも、
愛国心
対自衛隊感情
思想傾向
性的嗜好 など、憲法13条・21条が守ろうとしている「個人の内心・プライバシー」に直撃する情報を集めている。
→ これは「軍による国民監視」に直結するテーマで、戦前の特高警察や治安維持法の記憶とも重なる。 だから、単なる「情報収集」ではなく、民主主義の根幹に関わる問題として受け止められている。
陸上自衛隊中央情報隊(東京・埼玉、朝霞駐屯地)の対外情報部門「現地情報隊」が、日本人の大学教授らを対象に「愛国心」や「性的嗜好[しこう]」など個人情報を組織的に調査・収集しているとみられる問題で、部隊関係者が2025年2月、当時の防衛相に対し、「活動は違法」として公文書管理法違反などの疑いで公益通報していたことが17日、分かった。現在までに通報者への調査結果の報告はないという。
関係者によると、現地情報隊で情報収集を担っていた隊員が、25年2月に当時の中谷元・防衛相に文書で通報した。同隊が調査対象とした市民の愛国心や対自衛隊感情、性的嗜好といった個人情報を記録した「個人BSD(ベーシックソースデータ)報告書」などの一連の内部文書について、「朝霞駐屯地で保管しながら行政文書としての登録、管理がなされていない」と指摘し、公文書管理法違反と訴えた。
【独自第6弾】陸自思想調査は「事業化された任務の範囲」 陸幕が公益通報者に文書で回答|熊本日日新聞#熊本のニュース #熊本日日新聞 #熊日 #熊本
— 熊本日日新聞社 (@KUMANICHIs) August 19, 2026
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陸上自衛隊中央情報隊(東京・埼玉、朝霞駐屯地)の対外情報部門「現地情報隊」が、日本人の大学教授らを対象に「愛国心」や「性的嗜好」といった個人情報を調査・収集しているとみられる問題で、「活動は違法」と公益通報した部隊関係者に対し、陸上幕僚監部が、隊による情報収集活動について「事業化された任務の範囲内」と文書で回答していたことが18日、防衛省関係者への取材で分かった。
関係者によると、現地情報隊で情報収集を担っていた隊員が2025年2月、当時の中谷元・防衛相に公益通報。個人情報がまとめられた報告書が行政文書として扱われていないことが公文書管理法違反に当たるとしたほか、身分を隠して同意なく個人情報を収集する活動が、個人情報保護法に違反すると訴えた。
これに対し、陸上幕僚監部監理部は25年5月、個人情報保護法違反の通報については不受理とし、その通知書で「情報収集活動の詳細に関し通報者から確認した実施要領は、同隊の事業化された任務の範囲内であり、段階的に身分を開示することや個人情報を該当人物から直接聞き出すことは直ちに法令に違反する行為とは言えない」と理由を説明した。
小泉進次郎防衛相は先月28日の閣議後記者会見で「隊員が自らの身分を偽って情報収集を行ったとの事実は確認されていない」「身分を秘匿した接触が行われていたとの前提で答えるのは困難だ」と述べている。
一方、熊本日日新聞が入手した資料では、現地情報隊は対象者に接触する際に身分の開示程度を4段階に分けた運用をしている。レベル4では身分に関するほとんどの情報を「隠す」「ぼかす」などして対象者に近づくよう隊員に指示していた。元隊員も熊日の取材に、「部隊から身分を隠し、対象者の同意は得ず、秘密裏に情報収集を行うよう命じられた」と証言している。陸上幕僚監部はこうした行為を「事業化された任務の範囲内」と位置づけていたことになる。
東京都立大の木村草太教授(憲法学)は「身分を隠して、あるいは虚偽の目的を告げて、センシティブな情報を収集していたとすれば違憲の疑いがある。『行政機関の長等は、偽りその他不正の手段により個人情報を取得してはならない』と定めた個人情報保護法に違反する可能性もある」と指摘している。(植木泰士、小山智史、迫田真帆)
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