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【つながる旅行記#406】トンネルを抜けるとそこには……『マンモス』がいました。【西予市】

前回は眺めの良い場所で塩パン休憩を挟み、このまま自転車で南下することを決めた。

京子
タナベ

苔を削り取って文字を書くという今まで見たことがなかった事例に遭遇しつつ、自転車は山道をゆく。

(一体誰がなんの目的で書いたのかは永遠の謎である)

双岩(ふたいわ)駅
釜倉トンネル

さて、なんだか街中に入ったと思ったら、トンネルが見えてきた。

……正直なところ、自転車旅にとってトンネルというのはちょっと怖い場所だ。

いや幽霊的なアレとかではなくて、単純に通るのが危険な場合があったりするのである。


自分の過去の事例で言うと、八幡浜から佐田岬の先端を目指そうとした際に遭遇したトンネルでは、なんだか危険な予感がしたので引き返したりしている。

どうにも世の中のトンネルというのは歩道の幅が統一されているわけではないようで、人間ひとり分しか歩けないレベルの幅しかないこともよくあるのだ。


いやまあ「自転車なんだから車道を走れよ」という話ではあるのだが、おそらくトンネルでそれをやると、わりと死ぬんじゃないかと自分は思う。

なので自分は歩道の幅がダメそうなら、もうそこで諦めて別方向に行くことにしているのだ。


ちなみに今から行こうとしている釜倉トンネル笠置トンネルの総距離は2kmくらい。

これでもし歩道が狭かった場合、自転車を壁にぶつけたり服がズタズタになるリスクに長時間晒されることになるだろう。

果たしてどうなる……!?

いざ釜倉!!


釜倉トンネル
とても広い歩道

うわ〜ありがた〜〜い!!


釜倉トンネル、『自転車通行可』を表示していただけあって、しっかりと幅広な歩道である。

余裕があるということのありがたみを強く感じますね……!!

さて、そんなこんなでトンネルを2つ抜けて、西予(せいよ)市に入った。

なにやらこの辺りは一面田んぼが広がっているようだ。

こりゃまたしてもド田舎な地元を思い出す景色が始まりそうでならない。

田んぼ

……ん?


なんだかでっかい物体が見えるような……?


ま、マンモス!?


おいおい、これはもう是非とも近づかねばなるまい……!

さっそくマンモスに接近を試みるぞ!!

いや〜しかし、山道やトンネルから一気に開けた空間に出たので、実に気分が良いね!

もう四国も稲刈りは終わってしまったようだが、これもまた良い景色だ。

大量の籾殻

そしていよいよマンモスまであと少しである。

なぜこんなところにマンモスを設置したのかは最高に謎だが、きっとこれには深い意味があるのだろう……!

わらマンモス
子マンモス
親マンモス
わらマンモスのいる風景

おぉ……!

なんか、絵になるね!!


福岡県の筑前町にあった『わらゴジラ』とはまた違って、なんだか優しい存在感を放っているのが非常によろしい。

しっぽ

……さて、このわらマンモスがどうやって生まれたのかについてだが、

なにやら2011年のれんげまつりを盛り上げるべく、武蔵野美術大学地元有志が協力して作ったのが始まりだそうだ。

なぜ東京にある美術大学が西予市と組むことになったのかは不明だが、これまで途切れることなく続いているそうなので、新しい文化がしっかり地域に定着した例と言えるだろう。

なにやら毎年3月から4月にかけてはわらの張替え作業をしているようで、わらマンモスが見せる四季折々の違った表情が、写真家を引き付けて離さないという。

夏のわらマンモス
冬のわらマンモス

(いや確かに、これはなかなか良いぞ……!?)


……ちなみにわらマンモスは、かつて建築基準法違反ということで市から撤去を求められたことがあるらしい。

なにやら親マンモスの高さが7メートルだったようで、『4メートルを超える高さの場合は申請が必要だから、撤去や改善を!』という指摘が入ったのだという。

だが建築確認審査を行うに市が確認したところ、「建築基準法に規定する工作物に当たらない」との回答を得たそうで、市は「確認不足でした…」とお詫びすることになったそうな。

うん、まあ……

親マンモスが助かって良かったね!!

「危なかった…」

ところでなんでこの場所で『マンモス』なんだろうか?

そう、原始時代と聞いたらマンモス狩りを思い浮かべてしまう人は結構多いと思うが、日本でマンモスがいたのは北海道だけなのである。

マンモスの南限
#132の北海道大学総合博物館より

なので正確には四国にはマンモスはいないのだ。

とはいえ、別種のゾウである『ナウマンゾウ』なら本州にもいたらしいので、四国にいたとしたらそっちになるだろう。(縄文時代初期くらいまでは生息していたらしい)

……まあ『わらナウマンゾウ』だと語感が悪い気もするので、音の響きで『わらマンモス』が採用されたんじゃないかなと個人的には予想している。


なんにせよ、かつてここには広大な草原が広がっていて、ゾウの親子がこんな風に闊歩していたのかもしれないと想像すると、目の前の光景がまるでタイムスリップした景色のように見えなくもない。(頑張れば)


伊予石城駅

……さて、わらマンモスという予想外な出会いもしたことだし、もうこれでサイクリングを終えるのもありな気がしてきた。

山を越えて、田園風景も見て、なんだかわりと満足した気もするのだ。


とはいえせっかくこんなところまで来たのだから、まだなにか見ないともったいないか……?

時刻は14時なので、時間的にはまだ問題なさそうではある。


そんなわけで、自分は次の目的地を探して自転車でうろうろし始めたのだった。

次回へ続く!!


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