見出し画像

具なしラーメンは、自由の味がした。――養育費ゼロ、5人家族の「ご機嫌」サバイバル術

「養育費はいりません」
そう口にしたとき、私の心には一筋の光が 差し込んでいました。
強がりでも、意地でもなく、ただ「過去の縁に
振り回されたくない」という、自分への誓い。
それが私の手に入れた、たった一つの、そして
最強の「自由の切符」やったんです。
とはいえ、自由の代償はなかなかにシビアでした(笑)。

扇風機一台、5人の夏
エアコンなんて、夢のまた夢。
京都の蒸し暑い夏、家族5人で川の字になって、たった一台の扇風機を首振りにして寝る毎日。
ある日、4歳の一番下が熱中症で運ばれた病院で、先生に言われました。
「お母さん、区役所に相談しなさい。まともな
生活ができてないよ」
その言葉が胸に刺さりました。でも、役所に行けばまた「裁判して養育費を……」と言われるのは
わかってた。もう、あいつとは1ミリも
繋がりたくない。私は先生の言葉を飲み込み、
また家へと戻りました。

給食こそが、最強のサプリメント
ご飯がない日も、もちろんありました。
私の仕事は「子供たちに食べさせること」。
自分の分なんて後回しです。
朝は子供たちだけ。私は夜の一食だけ。
お昼は
「学校の給食でしっかり栄養取ってきいや〜!」
これが当時の私の口癖。
これ、究極の食育やと思いません?(笑)
「給食さえあれば、この子たちは大丈夫」という、学校への全幅の信頼。
給食にはほんま感謝してます。

伝統の「具なしラーメン」
極めつけは、5食パックの袋ラーメン。
具なんて一切なし。ただの麺を、大きな鍋で
ドカッと茹でるだけ。
それを5人で突き合うんです。
「はい、早い者勝ちやで〜!」
なんて言いながら笑
おかずがなくても、そこには笑いがありました。必死やったけど、悲壮感に浸っている暇なんて
なかったんです。

「あの頃が一番おもろかったな」
あれから年月が経ち、子供たちは立派に育ち
ました。
今、みんなで集まると、あの「具なしラーメン」の話になります。
「あのラーメン、最高やったな」
「あの頃が一番おもろかったわ!」
あんなに苦しかった日々を、子供たちが
「いい思い出」として語ってくれる。
その時、私は確信しました。
起きた出来事は「極貧」でも、
それをどう味わうかは、私が決めていい。
もし私が「養育費ももらえへん、かわいそうな私」として泣きながらラーメンを作っていたら、それは子供たちにとって「呪いの味」になって
いたはず。
でも、私が「自由でご機嫌な私」として笑って
鍋を出したから、それは「黄金の思い出」に
変わったんです。

捉え方一つで、最悪な出来事は「お宝」に変わる。
私の自己肯定感は、あの具なしラーメンの湯気の中から育っていったのかもしれません。

いいなと思ったら応援しよう!