人はなぜ不安になるのか
村の中に、一歩踏み込んだ。
土の香り。
草木の揺れる音。
どこかから聞こえる、小鳥の声。
きれいな場所だった。
あたたかくて、静かで。
なのに、ぼくの胸の中は ざわざわしていた。
「……なんで、こんなに落ち着かないんだろう。」
足が、自然と止まる。
木々の間から、やわらかい光が覗き込む。
ぼくはそのまま、道の端に座り込んだ。
頭の中で、いろんな声が回り始める。
(ここでも変だと思われたらどうしよう・・・)
(うまく話せなかったら嫌われちゃうかな・・・)
( もし、また馴染めなかったら・・・)
まだ何も起きていない。
誰かに何かを言われたわけでもない。
でも、頭の中では
いやな未来がどんどん広がっていく。
「どうして不安になるんだろう・・・」
ぽつりと、つぶやいた。
その瞬間、風が吹いて
木の葉がさわさわと舞ってきた。
ふわっ・・・

風に揺られながら、
ゆっくりと、ゆっくりと落ちていく一枚の葉っぱ。
どこに着地するかなんて、わからない。
風次第で、
道の上かもしれないし
草むらの中に落ちるかもしれない。
それでも葉っぱは、ただ静かに落ちていった。
迷っている様子も、 怖がっている様子もなく。
「……あ。」
その時なんとなく
不安って、まだ起きていない未来のことを
考えているから生まれるんじゃないかな。
って。
葉っぱは、どこに落ちるかなんて
考えていないのかもしれない。
だから怖くない。
でもぼくは、考えてしまう。
この先のことも
まだ見えない未来のことも。
でも、それって
怖いことじゃなくて
ちゃんと前を向いているってことなのかな。
不安になるのは、
進もうとしているからなんじゃないかな。
そう思ったら、
胸のザワザワが
すこしだけ、やわらかくなった。
立ち上がって、また歩き始めた。
不安が消えたわけじゃないけど、
頭の中に残ってるその声は
ぼくが前を向いている証拠だと思えば、
少しだけ、前向きになれそう。
風がまた吹いて、木の葉が
舞っていく。
ぼくは、村の奥へと
もう一歩
踏み出してみる。
── 第2話へ続く ──
不安になるのは、弱いからじゃない。
ちゃんと先のことを考えているから。
あなたの不安は、前を向いている証拠です。
このお話を読んで、どんな気持ちになりましたか?
最近、不安を感じたことはありますか?
よかったら、コメントで教えてください。
あなたの言葉が、この村の灯りになります。
次回のお話は、
「自分は何者でもないと感じる理由」です。
村の中でペンちゃんが、ある住人と出会い
何を感じるのか、どう変わっていくのか
優しく見守ってもらえたら嬉しいです^^
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つむぎ ゆいより、新社会人の皆さんへ
新生活。
ドキドキ、ワクワクする人もいれば
不安でいっぱいの人も多い季節。
私は、どっちもあるタイプでした笑
はじめての仕事はとても緊張しました・・・
恥ずかしいことに今も不安になることは多いです。
でも、不安になることがダメだとは思いません。
環境が変われば
わからないことだらけ。
新しいことを始めるなら
わからなくて当たり前。
図々しくても
わからないことは
「分からないので教えてください!」と
潔く聞いてもらえる方が、私は嬉しかったですよ^^
なので、
「不安でいっぱいでどうしよう」
って思ったら、
勇気を出して聞いてみてくださいね。
それでは、また。
