守らなきゃと思った、あの日の小さな手
皆さま、ごきげんよう。
繋ぎ屋 ryubonです🍀
今日は、ふと懐かしく思い出した出来事を綴ります。
倒れた日
これは、もう何十年も前の話です。
当時の私は、体調を崩していました。
原因がはっきりしていたわけではありません。
ただ、体が重く、起き上がれないような頭痛もあり、
思うように動けない日が続いていました。
近所の内科を受診したとき、血圧がとても低く、
「少し休んでから帰ってください」と言われたこともありました。
それでも、家の中は
「体調が悪い」という理由で
フォローしてもらえる状態ではなかったんです。
体調が悪くても、
夫からは家のことは普段通りにやるものだと
当たり前のように言われていました。
だから私は、
休むことができませんでした。
家事も、育児も、
できるだけ普段通りにこなそうとしていました。
無理をしている自覚はありましたが、
続けることしかできなかったのです。
そんなある日、
私は家の中で倒れてしまいました。
フローリングの床に転がったまま、
しばらく動くことができず。
そのとき、
当時の夫が私のそばを通りました。
床に倒れている私を冷たい目で見て、
面倒くさそうに吐き捨てるように
「これみよがしに倒れやがって」
と言いました。
そして、
私の体を跨ぐようにして
そのまま別の部屋へ行きました。
私はそのまま床に横になりながら、
悲しみと情けなさで固まったまま、天井を見上げていました。
小さな声
その様子を見ていた息子が、
私の顔を覗き込みました。
当時、息子はまだ3歳くらい。
ムチムチの足でしゃがみ込み、
私の顔を覗き込んでいます。
小さな手で
私のほっぺをぺちぺち触りながら、
心配そうな声で言いました。
「おかぁたん、だいじょうぶ?」
その声を聞いた瞬間、
涙があふれてきました。
こんなに小さな子が心配してくれているのに、
夫にとっては、煩わしいことなんだ。
倒れた私が悪いんだ。
私が弱いからいけないんだ。
そんなふうに、
そのときの私は思っていました。
息子に
「お母さん、ちょっと休みたくて寝てるだけだから
大丈夫だよ。ありがとう」
そう言いながら、
涙が止まりませんでした。
息子は状況がよく分からないまま、
それでもその場を離れず、
私のそばにしゃがんだままでした。
そばにいてくれた時間
息子は、
どうしていいのかわからない様子で、
ただ私のそばにいました。
私はフローリングの床に転がったまま、
天井を見たり、息子を見たりしながら、
ゆっくり呼吸を整えていました。
やがて、
少しずつ体に力が戻ってきました。
ゆっくり、ゆっくりと
上半身を起こしました。
すぐには立てなかったので、
しばらくそのまま座っていました。
その間も息子は、
ずっとそばにいました。
そして私がゆっくり立ち上がったとき
息子は、
ぱっと嬉しそうに笑い、
その笑顔を見たとき、
私は胸の奥がぎゅっとなり、また涙があふれてきました。
守らなきゃと思った瞬間
倒れていたとき、
息子は私のほっぺを
ぺちぺちと触っていました。
その手は、
とても小さくて、
そして、あたたかかった。
私は
何があっても、
この子だけは守らなきゃ
その小さな手のぬくもりを感じながら、
誓いのような、
決意のような思いが湧きました。
愛おしい記憶
あの日のことを思い出すと、
まず浮かんでくるのは
あの小さな手です。
ムチムチの足でしゃがみ込み、
私の顔を心配そうに覗き込みながら
「おかぁたん、だいじょうぶ?」
と声をかけてくれた息子。
そう声をかけてくれた
あの小さな姿。
あの日のあの小さな手のぬくもりを、
今でもときどき思い出します。
あの時の
何があっても、この子だけは守らなきゃ
この決意を持って、
いろんなことを乗り越えられました。
あの日の出来事は、
私の人生の中で、
とても大きな分岐点だったのだと思います。
とても懐かしい、愛おしい記憶です。
読んでくださって、ありがとうございます。
今日はここまでで。
