【読書メモ】『魔界転生』(著:山田風太郎)
今回のウマ娘の新シナリオ「レジェンズ」、いわゆる「夢のレース」を再現しようとしているのかな、、まぁ、そもそもにマルゼンスキー(1974年生)とデアリングタクト(2017年生)が同時代に居る時点で、といった話もありますけども。
昨年(2024年)はJRA75周年ってことで、こんなコンテンツが発表されてもいましたが、個人的には2015年の時のCM「夢の11レース」が印象に残っています。
本来なら交わることの無い関係性が混ざるごった煮感、やはり好きだなぁ、、なんて思いながらふと思い出したのが『魔界転生』との一冊。
主人公は柳生十兵衛とその仲間たち。敵対するは、とある忍法で転生した7人の武芸者。その名は、、荒木又右衛門、天草四郎、田宮坊太郎、宮本武蔵、宝蔵院胤舜、柳生但馬守、柳生如雲斎と、どうにも錚々たる名が連なっています。
彼ら、史実では実現できていない武芸者たちの戦いが、山田さん好みの「魔人」との設定をクロスさせて描かれていきます。メインで戦うのは十兵衛ですが、真っ向勝負に終始しているわけではなく、わずかながらでもの、地の利、人の利、天の利をとって戦っていくのも、また。
決して完全無欠の主人公として描かれてはおらず、物語の設定では、武蔵が最強の剣腕を持っているような感じに。対する十兵衛は、武蔵も含めてどのようにして勝利するのか、、それだけでも、ページを捲る手が止まらなくなります、結果を知っていたとしても。
初めて読んだのは中高生の頃でしたが、理屈抜きで面白い、エンターテイメントとはこういうことかと今でもそう、思います。これが1960年代に書かれたというのが、また凄い。個人的には『甲賀忍法帖』と双璧の忍法帖の一編です。
確か、せがわまさきさんによるコミカライズ版も出ていて、こちらも丁寧に描かれていたなぁ、、シリーズ最終作『柳生十兵衛死す』のコミカライズは無いのだろうか、なんて風にも思いながら。
