身を置く場所のヒント──拡がりがあるかどうか
「13年前、あの選択をしていなかったら──」
ふと、そんな思いに立ち返ることがあります。
私は25歳のときに1社目を辞め、次の会社を決めないまま転職活動に踏み出しました。
自分の人生を振り返っても、あれほど危なっかしい選択はなかったかもしれません。
けれど──
長い目で見れば、それは“ナイスプレイ”だったと思います。
今、13年以上続いているこの会社で、自分がどんなふうに働いているかを振り返ると、その実感は確信に近づいています。
Ⅰ. 危機感が起点だった
あのとき転職に踏み切れた背景には、表向きの順調さとは裏腹に、内側にあった危機感がありました。
「このままの延長線でいいのだろうか?」
「10年後も、同じような自分だったらどうしよう」
そうした焦りが、決断の背中を押しました。
そして、転職後の13年。
私は小さいながらもチャレンジにチャレンジを重ねてきました。
司会・MCや講演、執筆、アートイベントなど、当時は想像すらできなかった領域に少しずつ手を伸ばし、現在の働き方に辿り着いています。
想定どおりではない人生の道のり。
でも、それこそが“拡がり”なのだと思います。
Ⅱ. 「拡がり」のある場所に身を置くということ
一社目は、大手企業。
実績も評価も悪くなく、“ちゃんとやっている人”として周囲から見られていました。
ただ、自分自身の中にあったのは──
「このまま続けても、大体このくらいのポジションに落ち着くな」という、未来への予測と限界感。
どんなに成果を出しても、それ以上の変化は起こらない。
自分の未来が読みきれてしまうことに、どこかで“閉塞感”を覚えていました。
その点、今の会社は小さな組織です。
でもその“小ささ”が、むしろ自分の動き次第で環境が拡がっていく感覚を与えてくれる。
会社と一緒に進化しながら、働き方そのものも更新されていく。
13年前の自分に、今の働き方を見せたら、きっと驚くと思います。
Ⅲ. 判断軸は「拡大感覚」か「閉塞感覚」か
当時の自分がなぜ飛び出せたのか。
今の自分がなぜ続けられているのか。
振り返ってみて、シンプルな判断軸が一つあります。
それは、「拡がりがあるかどうか」。
「目先の年収」や「肩書き」ではなく、
組織に余白があるか
自分の役割が進化していけるか
未知の可能性に触れられるか
そうした拡大感覚があるかどうかが、働くうえでの活力を左右していたのだと、今なら思えます。
Ⅳ. 閉塞感を感じているあなたへ
もちろん、すべての人に転職をすすめたいわけではありません。
ただ、もしも今、
「このまま働き続けたら大体ここに落ち着くな」と感じているなら──
一度、自分の“変数”に目を向けてみてもいいかもしれません。
あのときの私のように、危なっかしく見える選択が、実は未来への扉をひらくことだってあります。
終わりに
2020年以降、社会全体の働き方が大きく揺さぶられました。
特に小さな組織ほど、その変化に呼応して形を変え、柔軟に進化していくことができる。
どこで、どう働くか。
それは目先の安定や条件だけでなく、
「この先も、拡がっていけるか?」という自分への問いから考えてみると、
少し違う景色が見えてくるのかもしれません。
おまけ
当時、会社を辞めると決断するにあたって、大きな後押しとなった言葉は、下の楽曲の『飛べるのに飛ばないよりはいい』というフレーズでした。
追伸:
冒頭写真はVeneziaの空。
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