コンテンツの未来 クリエイターの可能性 【シニアの独言】(15)
これから伸びそうな媒体
コンテンツを楽しむ媒体として、今後どのようなデバイスが伸びていくのかをAIに聞いてみた。
AI「Grok」によれば、有力候補は次の二つだという。
・Kindle Paperwhite、Kobo、BOOXなどのE Ink端末
・ARグラス(特にRay-Ban MetaやVITURE)
E Inkはカラー表示がまだ限定的であり、ARグラスはバッテリー性能や価格、長時間装着時の快適性などが課題だという。
それでも、「いつでもどこでも大画面で読書できる」という点では、ARグラスが現実味を帯び始めているらしい。
大画面といえば、紙のように丸めて持ち運べるディスプレイも、すでに開発されているという。
実用化されれば、ユーザーにとってさらに便利になるだろう。天井に貼ったり、プロジェクター代わりに使ったりと、活用の幅も広がりそうだ。
縦方向の読み方、横方向の視線
横書きの文章を縦スクロールで読むスタイルは、WEB記事やSNSでは主流である。
漫画でも、韓国で発展したウェブトゥーンの人気を背景に、Kindleでは漫画向けに縦スクロール形式のFliptoonが利用できるようになった。
これは、スマートフォンの画面に合わせた表示方法なのだろうか。一時期流行した携帯小説でも、やはり横書きで上から下へスクロールして読まれていた。
一方、現在でも縦書き文化が残っている地域は、日本だけではない。
台湾、香港、マカオ、モンゴルなどでも、縦書きが用いられている場合がある。日本では、特に文学作品や司法関係の文書などで縦書きが根強く残っている。
こうしたコンテンツは、スマートフォンなどのモバイル端末やE Ink端末でも、縦書きで横にスクロールして読む。
そう考えると、縦書き・横書きの違いは媒体の都合というより、文化的背景や読書習慣による影響の方が大きいのではないだろうか。
では、ARグラスのような大画面ではどうだろう。
画像が見やすくなるだけでなく、文章も読みやすくなるはずだ。
案外、縦書きでも横書きでも違和感なく対応できるかもしれない。
そうなれば、クリエイターが選択できる表現の幅は、これまで以上に自由になっていくだろう。
書き手──クリエイターの意識
歴史を振り返ると、人類は文字を使い始めて以来、創作のためにさまざまな道具を用いてきた。
近世だけを見ても、毛筆、ペン、鉛筆、ボールペンなどの筆記具からタイプライター、そしてワープロやパソコンへと変化してきた。
今では、創作をブラッシュアップし、効率化するためにAIを活用する方法を学ぶことが注目されている。
これは、これまでの道具とは次元の異なる変化だ。
これまでは、人間が長年にわたって蓄積した知識や経験をもとに、道具を使って作品を形にしてきた。
それとほぼ同じことが、「意」と「情」があれば短時間で形になる可能性が高くなっている。
少なくとも「知」の部分は、AIが情報を集め、指示の仕方次第では相当レベルの高い作品の土台を作ることができる。
しかも、速く、大量に。
携帯電話で変換候補が表示され、1文字入力するだけで多くの言葉が現れたときの感動とは比べものにならない。
今では、プロンプトを数行入力するだけで、評論や小説の一章が出来上がってしまう時代なのである。
数で勝負する時代
WEB広告の世界では、SEO対策もあり、大量のコンテンツを生み出す競争が続いているようだ。
私はnoteで発信しながらさまざまなことを調べ、ライターの仕事を探す中で、その現状に気付かされた。
「数」で勝負する仕組みの中に巻き込まれたコンテンツに、果たして未来はあるのだろうか。
AIと競い合わざるを得ないクリエイターも、量で勝負するしかないのだろうか。
人間の能力を超える量の情報があふれ、似たような内容が次々と現れれば、人は読むことにも、探すことにも疲れてしまう。
これからのコンテンツとクリエイターが生きる道
そこで、私が相談相手にしているAI「チャッピー」にも聞いてみた。
AIは短時間で大量の物語や記事を作ることができる。では、そのようなコンテンツがあふれたらどうなるのか。
人間の読む能力が急激に進化するわけではない。だからこそ、人間だからこそ生み出せる体験や実感に、より大きな価値が集まっていくだろうという答えだった。
人が実際に体験し、心を動かされたこと。
その一つ一つが、AIには簡単には再現できない価値になる。
これまでは、社会の常識の陰に隠れていた人々の思いや感性が、これからは表に出てくるのではないだろうか。
「そんなことを言ってはいけない」
「そんなことできるわけがない」
「そんなもの売れるわけないだろう」
そうした言葉によって抑え込まれていた感性が、少しずつ解放される時代になるのかもしれない。
そうして、新しい才能が次々と現れる。
そんな未来が訪れることを期待したい。
AIがコンテンツを大量生産する時代だからこそ、人間だけが持つ「実体験」が、最も希少なコンテンツになる。
数を競う時代は終わらないかもしれない。
だが、人の心を動かすコンテンツは、数だけでは生まれない。
人間が真剣に積み重ねた失敗作や駄作の先にこそ、名作は生まれる。
そんな未来に期待したい。
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