見出し画像

2022年読んでよかった洋書5冊

2022年は27冊の洋書を読みました。特によかったなあ、という5冊を挙げます。

The Giverシリーズ (Lois Lowry)

王道中の王道ですね。ようやく読みました。
Gathering Blue, Messenger, Son と続く4部作、全て素晴らしかったです。
第1部のThe Giverは、あちこちに仕掛けられた地雷が一つずつ爆発していくような話で、ドキドキ、あるいは恐る恐るページをめくりました。
選べる、という幸福と不安。コミュニティの管理と個人の自由。色々な重いテーマを孕みながらも、物語を読むわくわく感で最後までぐいぐい引っ張ってくれます。

英語は極めて読みやすく、
茶ぶどうが考える読みやすい洋書の3条件
①1章ずつが短い(6ページ以内とか)
②スラングが少ない
③固有名詞の種類が少ない
 

にバッチリ当てはまります。少なくとも第1部、第3部、第4部はそうかな。
第2部のGathering Blueは一部のキャラクターの英語が標準的ではないので、洋書初心者には少しきついかもしれません。

Piranesi (Susanna Clarke)

卓抜な奇想。三層に分かれた巨大な、果てしない屋敷。海水に沈んだ部分、生活できる部分、そして上には雲が……見たことがない景色が展開するのに、なぜか読みやすい。
私が好きなミヒャエル・エンデの『鏡のなかの鏡』(の第1話)と、舞台は似ている気もする。ああ、ここ私も行きたい!!

Love That Dog (Sharon Creech)

私が信頼するSharon Creechによるpoetry型のストーリー。
最初は、詩なんて書かないもん!と口をとがらせていた少年Jackが、時の試練を経た美しい英詩に心動かされ、自ら「言葉で絵を描く」ことを始める。

ああ、待って、そんな、と思う間に涙があふれました。そうか、そうだったのか、とJackのことを抱きしめたくなって…

本書に引用されてはいないけど、シェイクスピアのSonnet 18を思い出しました。命は儚い。でも、言葉は、詩は永遠に残る。

英文科時代に授業で習った英詩が目白押しで、知っているべき詩はきちんと押さえさせてくれたんだな、と教授たちに今更感謝したりもしました。

The Land of Neverendings (Kate Saunders)

ぬいぐるみが大きな役割を果たす物語。私も自分のぬいぐるみ一人ひとりに名前と誕生日と年齢を設定するタイプの子どもだったので、ものすごくスッと入れました。

大事な人との死別をどう乗り越えていくか、という物語なので、全体がほの暗い影に覆われています。表紙の雰囲気が絶妙にその空気感を表しているので、表紙が好きな人は中身もほぼ間違いなく気に入るでしょう。

これ、エンディングが出色でした。もちろん、そこまでのストーリーやキャラクターの人間関係・オモチャ関係(?)もすばらしいんですが。最後の数行はほとんど不意打ちのように心にしみて、ほろっと涙が出ました。大人にこそ読んでほしい。

Auggie and me (R. J. Palacio)

Wonderのサイドストーリー3篇。こっちの方が私にはピタッと来ました。本編のWonderももちろんすばらしいのですが、Auggieの日常が自分とあまりにもかけ離れているようで、没入しきれないところがありました。でもこの本の3人は、私と同じだ、と思えたんですね。

第1章はいじめっ子の改心モノなので、受け入れがたい人もいると思います。でも、
"One mistake does not define you"というおばあさんの語りかけに勇気づけられない人はいないんじゃないか、と。

第3章が一番私には親和性が高かったです。Charlotteの「いい子」な感じがすごく、身に覚えがあるというか…
学校生活(特に女子の)がリアルに描かれているのですが、ヒエラルキーの上位にいるXimena、あのAuggieと自ら友達になったSummer、という通常なら交わらない二人とダンスを通じてどんどん仲良くなっていく過程が最高でした。

電子書籍でも今年けっこう読んだのですが、こうやってみると、今年の5冊に挙げたものはすべて紙で読んでますね……やっぱり紙の読書の方が印象に残りやすいのかなあ。


いいなと思ったら応援しよう!