「書けるようになるnote勉強会」に行ったら、役立つコツを2時間脳味噌に叩き込まれた話
「もう……なにも書けねえ」
毎週のようにnoteを書き続けていると、にっちもさっちもnoteを書けなくなる時がある。
商品を紹介するにしても、商品を新しく仕入れられる量には限度もあるし、noteが書きたくなる商品がどんどん発売されるとは限らない。
それでもインターネットを見ていると、次から次へとキラキラした情報や輝かしい日々の発信が途切れないので、自分に自信をなくしてしまいそうになるなんてザラだ。
そんな時を乗り越えるために、ついつい根性に頼って「面白くなくても1本noteを書き上げる!」という方法を取ってきた私だが、できればもうちょっと楽にスランプを脱せるようになりたい。
今週末は、奈良で勉強会です。ふだん会えない関西の皆さんとたくさんお会いできそうでうれしい。まだ、お席ございます。終わったら自由参加の懇親会もあります。この春つくったZINEも少し持っていくので買ってください pic.twitter.com/hLDY4KBiG6
— みずのけいすけ|goodbuff inc. (@mikkemac) May 11, 2026
そんな折、元noteのディレクターであるみずのけいすけさん(以下、水野さん)が開催する「書けるようになるnote勉強会」が行われると知り合いから誘われたからには行かずにはいられない。
note創作大賞でも、水野さんが主宰をされている「パーソナル編集者」がついている方が入選されているのも、授賞式の際に耳にしていたのでなおさら気になる……
そしてお伺いした所、これがもう、私のぼんやり考えていたnoteの書き方のコツを見事に言語化してくれていて、非常に素晴らしい内容だったのだ。
今回は、noteを全然よく分からないという方に向けても 、この勉強会で学んだ「noteを書けるようになるコツ」を、おもいっきり分かりやすくシェアしたいと思う。
noteにはない2つのもの
そもそもnoteとはどんなプラットフォームなのだろうか。
水野さんによれば、noteには他のインターネットサービスには当たり前にある「2つのもの」がないという 。
それは「記事のランキング」と「広告」だ 。
通常のインターネットの世界では、ページビュー(PV)がお金になる 。
そのため、タイトルで嘘をついたり、コンプレックスを刺激するような誇大広告や仰々しい見出しをつけてでも、読者を呼び込もうとする力が働いてしまう 。
どんなに期待値を裏切っても、ページに来させさえすればOKという仕組みのウィークポイントがあるのだ 。
しかし、noteは広告が貼れないし、ランキングもない 。
むやみにお客さんを集めても特にいいことがないため、読み手にとって読みやすい環境が保たれている 。
結果として、治安が良く多様性が保たれる空間になっているというお話には、改めて深く頷いた 。
ページビューそのものは、自分がnoteを書くうえでも気になる指標だ。
でも、note上にタイトルで気を引くものばかりが氾濫して、そんなnoteしかランキング上位にのぼらないとなると、同じ土俵に上がるか泣き寝入りするぐらいしかない。
面白いnoteを書くことができれば、誰かが読んでくれる可能性がある。
その土壌を守ることを貫くnoteのありかたは、noteを使う上での心地よさにもつながっているのだと思う。
ネタがない?なら「プロセス」と「失敗」を書こう
「noteを書きたいけれど、書くネタがない」
これは誰しもがnoteを書くうえで感じることだろう。
自分なんかが書いてもいいのだろうか?
もっと詳しい専門家がいるし……という不安は常に付きまとう。
そんな悩みを抱える人に対して、水野さんは、誰でも「プロセス」は書けると後押しをしてくれていた。
そこで例えとして出されていた、「大相撲」を最近好きになった人の例が面白かった 。
大相撲には何十年も観ているような専門家がたくさんいる 。
そこで試合の解説を書くのは、初心者からすれば間違えたら怖いし、勇気はなかなか出ないだろう。
でも、どんな初心者にも、「どうして大相撲を好きになったか」というプロセスは書ける。
好きになったきっかけや、そこに辿り着くまでのドキュメンタリーは、絶対に他人と被らない 。
ベテランの専門家には書けない「最近好きになった人のリアルな感情」は、新しいファンを増やしたいベテランにとって参考になるだろうし、大相撲を見始めた頃のピュアな気持ちを思い出すきっかけにもなるだろう 。
また、プロセスだけでなく、「失敗」についてのnoteを書くのもおすすめだと水野さんは言う 。
インターネットにはキラキラした成功体験ばかりが溢れているけれど、だからこそ自分が乗り越えた過去の失敗(ほとぼりが冷めた新人時代の失敗など)を丁寧に誠実に書くことで、noteの記事は成立する。
ワンチャンがお腹を見せてくれているような安心感と信頼感が生まれることも、広く読まれることに繋がるそうだ。
もちろん、専門家としての知識をわかりやすくシェアすることでも、読む人の役に立つことはできるけれど、あえて等身大の自分の失敗を見せてみることも誰かの役に立つ。
水野さんはインターネット上で「徳を積む」という表現もされていたけれど、私自身も補助金申請で苦戦した話をnoteにまとめてたくさん読んでいただいたこともある。
その、結果としてファンやフォロワーが増えていくという考え方は 、私自身noteでもXでも実感していることなので、おすすめしたいと思う。
noteはタイトルが命。オチまで書いてしまえ
今回の勉強会で最も衝撃的であり、かつ共感したのが「タイトル」の重要性だ。
水野さんは「noteはタイトルで読まれる」「タイトルが命」と断言していた 。
ちなみに紹介された中でも個人的にベストワンのタイトルがこちらだ。
『羽田と成田を間違えたけど間に合った話』
普通なら「ドタバタ顛末記」のようにしてしまいがちだが、オチである「間に合った」までをタイトルに入っているのが確かに素晴らしい 。
初見の読者に対して、「この記事には何が書いてあるのか」「どうなったのか」ということを、きちんと読む前にを適切に教えてくれている。
たしかに「おもてなし(読者ファースト)」の精神がここにはある 。
ついつい世間のニュースやドラマなんかを見ていても「衝撃のラスト」などのサプライズを書けたほうがヒットしそうな気がする。
でも、普通の人に毎回サプライズのすごい体験を書けるわけではないのだ。
それよりも、どういった内容についてのnoteかが読む前にわかり、その話のプロセスがどの様に進んだかに興味を持ってもらうという方がいい。
大河ドラマだって、歴史上の偉人がどうなったのかという「ネタバレ」はネットで調べればすぐに分かる。
それでもこれだけ愛されてきたのは、「その歴史のプロセスをどう表現するのか」だと私自身は思っていたので、このあたりも共感できる。
水野さんは、タイトルを付ける際は、「主語(誰の話か)」と「どうなったか(結果)」を入れると良いタイトルに変わるという 。
そして水野さんは、SNSのフィードで流れてくる際に表示される30〜40文字程度の情報量をしっかり使い切るために「タイトルは長い方がいい」と推奨していた 。
プロフィールの3要素──信頼性・専門性・愛嬌
公開添削の中で水野さんが繰り返し参照していたのが、noteでも有名な編集者・竹村俊介さんがよく言っているという、プロフィールの3要素のフレームだった。
プロフィールに必要なのは、信頼性・専門性・愛嬌。
水野さんいわく、プロフィール添削をしていて一番多いのは「硬すぎる」か「柔らかすぎる」のどちらか。
経歴と肩書きを並べただけのプロフィールは硬い。
一方で、好きなものや日々の感想だけだと、何の人かが伝わらない。
3つの要素のバランスを意識すると、ちょうどいいところに着地しやすい、という話だった。
信頼性は、いわば「住民票的」な情報。
どこに住んでいる、どんな経歴がある、何年こういうことをしている、といった事実ベースの記述だ。
学歴や職歴を堅苦しく並べる必要はなく、「カメラが好きで10年ほど触っています」とか、「子育てしながらコーチングを学んで5年です」といった関わってきた年数を事実として表示するだけでも、十分に信頼性として機能する。
「こういう人なんだ」「◯◯年、こういった仕事に触れてきた人なんだ」が伝われば、それでいい。
逆に、肩書きだけが豪華で実態が見えないプロフィールは、読者が距離を取ってしまうそうだ。
専門性というと身構えてしまいそうになるけれど、こちらも身構えなくていい。
雑誌のコンセプトとは違って、「このnoteではこういうことを書いていきます」というメディアとしての方針までは、きっちり決めなくていいというのだ。
「眠る前に読んでほしいです」とか、「モヤモヤしている人に向けて書きます」「文房具好きに向けて書きます」程度の一文があるだけで、来た人が「自分が読むべき場所かどうか」を判断するには十分。
プロフィールには、「noteを書いている「私」の説明とは別に、noteでどんなことを書くつもりなのかという、メディアそのものの説明をちょっとしてほしい」というのが水野さんの考えだった。
月刊の自分という雑誌として、どういう雰囲気の場所にするのか、それを一言添える。
専門性ははっきり決まっていなくてもいい。
「ついつい散らばっちゃうんですよね」と添えるだけでも、その姿勢自体がメディアの色になる、という話もあった。
そして最後の愛嬌は、プロフィールに「人」を出す決定打。
ここで水野さんが力を込めて話していたのが、好きなものは具体的に書くということだった。
「カレーが好き」ではなく「神保町ボンディのシーフードカレーが好き」とか、「トマトが好き」ではなく「フルーツトマトが好き」だとか。
解像度が高いほうがいいという。
この「解像度」の効能を、水野さんは自分の経験で語っていた。
留学先を書くときに「アメリカ」と書くだけだと反応はない。
でも町名まで書くと「私もそこにいました!」と声をかけられる。
水野さん自信も、「愛知県出身」と書いていた頃は何もなかったけれど、「愛知県瀬戸市出身」と書いたら、瀬戸市の人から声がかかるようになったそうだ。
国名だと一致しても反応が起きない。
町名まで降りると、突然「同郷ですね」が成立する。
これはカレーでもトマトでも同じで、ジャンルの一段下まで降りると、急に人と人がつながる。
これはカメラのフォーカスを合わせるのにも似ていて、そこが合ったときに初めて「会いに行きたい人」になるというのは確かに実例を聞いて納得できた。
また、愛嬌は「自分のしょうもなさを開示する」ことでもある。
竹村さんのプロフィールに「ポテトサラダが好き」と書いてあるのを水野さんは気に入っていた。
活躍するベストセラー編集者が、あえて愛嬌を一行入れる。
それで読み手との距離がぐっと縮まる。
実績を並べるだけのプロフィールには、この余白が生まれない。
3要素を意識して見直すと、自分のプロフィールがどこに偏っているかが、見えてくる。
硬すぎたら愛嬌を一行足す。
柔らかすぎたら信頼性と専門性を補う。
シンプルだけど、誰でもすぐ使えるアプローチだった。
リアクション機能・固定記事の使い方──書き手の存在を感じさせる小さな仕掛け
公開添削の途中で、水野さんが何度も繰り返して言っていたのが、noteに備わっている小さな機能を使い倒そう、という話だった。
一見「ちょっとかわいい程度」に見える機能が、実はかなり効く、と。
リアクション機能から。これは、読者がスキボタンを押したとき、フォローボタンを押したときに、ぴょっと吹き出しでお礼メッセージが出る機能。
これは、設定画面の「リアクション」タブから、画像とテキストを登録できる。
この一見、ちょっとかわいい機能が、水野さんはなかなかどうして結構大事だというのだ。
水野さんの説明はこうだ。
読者が記事を読み進めて、「あ、このnoteいいな」と思った瞬間にハートボタンを押す。
その気持ちがある種、高まっている状態で、そこに吹き出しのメッセージが標準のテキストではなく、書き手の気持ちのこもったものが、パッと出てくることで、この記事の奥には書き手がいるんだ、と想像してもらえる。
noteって読みやすすぎて、わざわざプロフィールページに行かない人が多い。
基本は「いい読み物だった、次」「戻る」で終わってしまう。だから、リアクションのところで一瞬でも書き手の存在を出してあげるのは、結構大事だというのは確かに納得できた。
スキを押した人がフォロワーになりやすくなる、という実利も当然ある。
でもそれ以上に、AIが便利なこの時代には特に、「機械的に消費される記事」と「人が書いた読み物」のあいだの境目を、この一瞬の吹き出しが作っている、という話に聞こえた。
設定していない人は、画像なしのテキストだけでもいい、まずは入れておくのを勧めたい、と水野さんは繰り返していた。
もうひとつが固定記事の機能。
クリエイターページの3点リーダーから「クリエイターページに固定表示」を選ぶと設定できる。
水野さんいわく、クリエイターページ自体のPVは実は少ない。
先ほども触れたけれど、記事に直接来て、読んで、帰ってしまう。
じゃあ誰がクリエイターページに来るかというと、「ファンになりそう」な人だというのだ。
言い換えればそれは、noteの記事を1本読んで、この人ほかに何書いてるんだろう、と興味を持って来てくれる人のことだ。
つまり、クリエイターページに来る人は、ほぼ全員が「次の一歩」を探している人。
ここで雑然と新しい順に記事が並んでいると、その人は何を読めばいいかわからずに帰ってしまう。
だから、「初めて読むならこれ」「私の代表的なものはこれですよ」という固定記事を1本ピン留めしておくと、ちゃんと掴める。
水野さん自身は「歩き方」というシリーズや、よく読まれた記事を集めたお品書きnoteを固定しているそうだ。
記事10本くらい書いた段階で、「自己紹介+これまで読まれた記事のまとめ」を1本作って固定しておくだけでもいい。
古い自己紹介ノートを1本、ピン留めし直すだけでも違う、というのは確かにと参考になった。
加えて、フリーランスや個人事業主の場合は、「ポートフォリオ+仕事依頼」のnoteを固定しておくこともできる。
固定するとヘッダーメニューに「仕事依頼」のリンクが自動で出るので、依頼の入り口も開ける。
サムネイル画像にも触れておくと、SNSでシェアされたとき、サムネイルとタイトルが同時に表示されることが多い。
だから情報が重複していてはもったいない。
記事の中で撮った写真があればそれを。
なければnoteの「みんなのフォトギャラリー」機能を使う。
これは他のクリエイターの写真を、著作権クレジット付きできちんと使える仕組みになっていて、逆にイラストレーターやフォトグラファーは、自分の作品を登録しておけば、いろんな書き手に使われるチャンスにもなる仕組みになっているそうだ。
公開添削から拾ったヒント
ここからは、参加者の方々のnoteを水野さんが公開添削していくパートで出てきた、汎用性のある処方箋を要点で並べる。
「#1, 2, 3...」と連載形式で同じタイトルをつけていくのは、もったいない。
ある参加者の方は海外滞在記をシリーズで書いていて、タイトルが「○○滞在記 #1」「#2」と続く形式だった。
水野さんは「#2から読む人は少ない。
毎回『読み切り』の顔をしたコラム的なタイトルにしたほうが全然読まれる」と提案。そしてサムネイル画像も毎回違うものにすることを提案されていた。
シリーズ感は書き手にとっては整理だが、読者にとっては入りにくさにもなりうる、という指摘だった。
「3〜4年前の記事を直したら急に読まれた」という事例もあるそうで、過去記事のタイトルとサムネイルを後から手直しするのは全然アリとのこと。。
「目次の前」が勝負。
内省的な長文を書いている方が「読まれているか不安」と相談したケース。
記事の内容自体は丁寧に書かれているし、質問者ご本人の中の書く動機もある。
けれど初見の読者には「これをどう受け取ればいいか」のヒントが足りなかったのではないかと水野さんは推測されていた。
水野さんは「目次の前のところが勝負」と言って、「こんな方に読んでもらえるとうれしい」「こういう境遇の人にこういう助けになるかもしれない」という取扱説明書的な一文を、目次の前に置くことをすすめていた。
編集会議を友達やSNSでやる。
「自分が書いたものが面白いのか自分でわからない」という相談には、編集会議を友達とできればやってみるという方法以外に、水野さん自身の実例を紹介されていた。
Xに「次これを書こうと思うんですけど、どれがいいですか?」とアンケートを投げる。
「モスバーガーでアルバイトしてた頃の思い出」
「取り寄せたくなる塩せんべいベストバイ」
「子どもの話ばかり読まれるのはなぜか」などを並べたら、意外とモスバーガーの話が1位だったという。
自分の頭の中だけで完結させずに、ちょっと開いてみることが必要だという。
「未来のこと」もプロフィールに書いていい。
「将来こういうものを作りたい」という構想を持つ参加者には、「何かを目指している状態にある人っていいなと思う。応援が集まりやすい」と水野さん。
叶っていないことを書くのは抵抗があるかもしれない。
でも「いずれこういうことをするのが夢です」と可視化されていれば、「この人はこっちに行くアカウントなんだ」と読者にも伝わる。
「黙っていると本当に届かない」というのは、確かにそのとおりだと感じた。
書く時間は「予定」に入れる。
これはむしろイベント参加者の方でnoteを書き続けている方の参考になるnoteの書き方だった。
『執筆』というスケジュールをきちんと確保することで、仕事もミーティングもその時間には入れない。
そう決めないと要らない予定がどんどん入ってくると仰られていて、なかなか真似できないけど、確かにそのとおりだと感じた。
noteを書くためのコツは言葉にされている
とても全ては書ききれなかったけれど、水野さんの勉強会で教えて頂いた中で気になったところを今回はシェアさせていただいた。
私が思ってもいなかったことから、なんとなく感じていたけれど言葉にできていなかったことまで、様々なコツを言語化して2時間脳味噌に叩き込んでいただいたので、まだ頭が麻痺している。
いきなり全ては取り入れられないけれど、noteがまた「書けない!」となったら読み返して、1つずつ取り入れていこうかと思う。
また、もしこのまとめがnoteを読んで頂いたあなたのお役に立てば嬉しく思います。
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