タスクでなく「問い」を渡したいっ!
こんにちは、サービスデザインに関わっております藤井さとみです。
さて、中堅社会人の皆さんが業務リードができるようになったのはいつからでしょうか。どうやってできるようになったのでしょうか。プロジェクトをある程度一人で回せるようになるには、どんな訓練が必要なのか。過去を振り返りつつ考えていこうと思います。
タスクを渡してもらう毎日
社会人になりいくつかのプロジェクトに参加し、プロジェクトのリードをするディレクターに色々なタスクをもらいます。例えば「〇〇について調べて」「〇〇という商品のネーミングを考えて」「会社案内の構成案を考えて」……。この頃の私はもらったタスクをどう達成するか?を考えていました。大体クオリティが低い!とか、検討が足りないねと言われて、そう言われてもあなたが求めている正解が分からないよ……と考えていたような気がします。
ある日、問いを渡される
ある学校案内を作るプロジェクトに入ったとき、ディレクターから問いかけられました。
「入学を考える高校生は、この学校に何を求めているんだろうね」
確かに。何を求めているんだろう。
そこから学校案内を作るまでにどんなことをすればいいかを考えて行ったような気がします。在校生にインタビューをしてみよう、価値分析をするならあのフレームを使ってみよう……。そのディレクターさんと唸りながら、こんな価値があるのかもしれない、と洞察したときはとても発見したような心地があったことを覚えています。
それから、また別のプロジェクトを担当したときも同じように問いを渡され続けました。「地域にとってこの企業はどんな存在であるといいんだろうね」「この担当者さんにとっての成功は何だろう」……。だんだんとその問いをもとに自分で調査設計をするようになっていきました。
自分でプロジェクトに問いを立てるように
問いをもらって、調査設計をして、アウトプットを考える働き方から、だんだんと自分で問いを立てるようになっていきました。
(私がこのプロジェクトで明らかにすべきことは何だろう?)
そんな頃、ある日先輩の業務を引き継いでほしいと言われて、自分と同じ若手のデザイナーの二人でプロジェクトを推進することになります。二人で話しながら、問いかけあってどんなプロジェクトにしていくか考えていきました。時にクライアントから「もっとこうしたい」「ここはどう考えていますか?」など確認されることで、また新たに問いを立て直していきます。
そんなプロジェクトをいくつか担当して、リードするような立場になることも増えていきました。
ジュニアデザイナーに問いがなぜ必要なのか
まず一つは、考えどころ・観点を渡すことで、経験の浅いメンバーが集中すべきところを決められるから。問いは、そのタスクが完了しているかの指針になります。10個のネーミング案を考えるタスクなら、10個考えればそれでタスクは終了します。でも実際に依頼している側は10案考えてほしいわけではなくて「このサービスの価値は何だろうか」とか「このサービスに刺さる対象者は具体的には何だろう」とか、そういった問いに対する答えの形式として「ネーミング」を求めているだけなのです。
タスクを渡すだけだと、求めていることが完了しているかがメンバーも掴みにくいので、結果として「検討の足りない」ものが戻ってくるのではないでしょうか。
次のステップとして、メンバーがたくさんの問いを得ることで、プロジェクトに対面したときに何をまず考えればいいか?の観点を伝えることにも繋がります。それがあることで、自分でタスク設計をして、プランニングもできるようになるのでは。もしこの記事を読んでいる方で、育成者というよりは「ジュニア側」にいる方いれば、渡されたタスクの裏にある問いは何だろうか?を考えるようにしてみると、一人前への道に近づくのかもしれません。
自分は問いを渡せているだろうか
自分がリードするようになって、果たして私は問いをメンバーに渡せているだろうかと振り返りました。……正直なところ、時間がないとついつい私はタスクを渡しがちです。
問いを渡して、その問いをどう明らかにしていくかを考えるには時間がかかるし、根気のいることでもあります。それでも、自分が問いをもらっていたように、他者と問いかけることを忘れないようにしておきたいなと改めて思いました。
何かの参考や気づきになりましたら幸いです。
おまけ
先日コンセントでは全社員が集まる終日オフラインイベントがありまして、その運営・企画をしてまいりました。
そのイベントはまさに「問い」の一日!
一日かけて、一人ひとりが「問い」を立て、その問いを会場に散りばめて、気になった問いへ集まって議論を深めるというものでした。改めて、普段の業務でも「問いを立てられる」ことは大事だなと思いまして、こんな記事を書いた次第になります。このイベントも社内で行うだけでなく、社外にひらいていきたいと思っておりますので、関心がおありの方がいればお声がけください!
