AIを入れて最初の2週間、業務時間はまったく減りませんでした
福岡県内の卸売業(従業員10名以下)で、受発注メールの処理に毎日3時間かかっていた会社の話です。担当は他の業務と兼務の方が1名。生成AIとメール側の機能、簡単なスクリプトを組み合わせて、メールから要点を抜き出し、返信の下書きまでを任せる仕組みを入れました。
それでも、時間は減りませんでした。
理由ははっきりしています。担当の方が、AIの出したものを信じられなかったからです。抽出された内容が目の前にあっても、結局ゼロから元のメールを読み直して確認していました。
これは、当然のことだと思います。間違えれば自分の責任になる業務で、初日から信用しろというほうが無理があります。結果として「AIが処理する時間」と「人が全部やり直す時間」が二重に積み上がります。
そして多くの会社が、ちょうどここでやめます。「やっぱり使えない」と。
でもこの期間は、失敗ではありません。信用が作られている途中です。
抜け出せたきっかけは、確認の仕方を変えたことでした。全部を読み直すのをやめて、間違えたら影響が大きい項目だけを見る。数量、納期、届け先。そこが合っていることを何度か確かめると、それ以外まで毎回精読しなくていいと分かってきます。
信用は、宣言では作れませんでした。回数でしか作れませんでした。
2週間を越えたところで、数字が動きはじめます。
ここから先——3時間の中身が実は何だったのか、AIに任せた範囲と人に残した工程をどこで区切ったのか、そして残った30分に何をしているのか。本編に具体的に書きました。返信の文面が「いかにもAIっぽかった」問題への対処も入れています。
▶ 受発注メールの仕分けに毎日180分。それが30分になるまでの話。
「うちだと、どの業務から手をつけると効きそうか」を客観的に確かめたい方へ。設問は6つ、所要60秒。結果はその場で表示されます(メールアドレスの入力は、90日ロードマップのレポートを受け取る場合のみです)。
株式会社グローカルワークス(福岡市)/代表・田中裕一郎
