カミングアウトする枕草子
春は挑戦。あたためていた考えを実行したくなる。新しいことをしてみたくなる。そしてあれやこれやとやってみて、結局ほとんど進まない。それでも毎日記事を書く。
夏は継続。挑戦し残ったナニカを続けてみる。足掻いてもがいて苦しんで。ほんのひとかけらの光が見えれば、それを頼りに突き進む。やっぱり毎日記事は書く。
秋は絶望。続けてきたけれど、なんの成果も得られませんでした。みんなが励ましてくれるから、なんとか己の存在意義を抱きしめる。転んでも泣いても喚いても毎日記事を書く。
冬は戦略。また新しいナニカをやろうと企む。おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。まだ見ぬ、誰もやっていないようなナニカを見つけるため、インプットをしまくる。アンテナをびんびんにする。ひとりでニヤニヤしながら毎日記事を書く。
三毛田さんの「自分なりの枕草子」に乗っかりました。おもしろい企画に感謝です。
書いてて思い出した。こっちに出したかなぁとnoteの過去記事を探したけれど、まだこちらに投稿してない時代だった。Facebookの放課後ライティング倶楽部グループからもってきました。
さあ、ここからが本編です。
ちょっと長いです。
【物語に悩む】
うーん。
「物語を書きなさい」はサロンで書く、お題ライティングのコツなんです。物語調の文章は読んでもらいやすい。
でも私が物語を書いたって絶対に比べられちゃうんだよね。“例のあの人”が必ず壁になる。
とんでもなく評価されている作家だもん。ベストセラー作家だよ。はぁ。
同じ土俵に上がるわけにはいかない。私は私の得意分野で文章を紡ぐわよ。
あんまり知られていないけど、というか出してないからオープンにしてないけど、実は私、短歌を書けるんです。(ええっ?!)
でもさ、短歌を書いてもこれまた比べられてしまう。
知っている人は知っているんだけどね、私の父と曾祖父は有名な歌人なんです。名前は明かしませんけど、ベストセラーになっとりますのよ。おほほ。
(だから文章知識がかなりあって、書くのがうまいんだ……)
って私のことを思った? いつかはバレるしね。色眼鏡がイヤなんだけど自分からカミングアウトしておきます。
なのでそこそこは短歌を創れる。だけど、まぁ、はっきり言って苦手です。
苦手と言いつつ自分の歌がこっそり本に入ってたり、コンテストはよく入選します。まさに親の七光り?
似たような経歴をもつ二世歌人と「短歌はムリ。書けない!」と意気投合したこともありました。彼は私の名前を見て(もしかして……)と思ったらしく、メッセージをしてきたんです。バレたか。
同じ境遇の人は共感する部分が多いもんですね。「短歌の呪縛から離れたいっ!」とお互い愚痴っておりました。
いやいや、そんなことは今はいい。問題は今、目の前にあるこのノートだ。
私がメインで入っているサロンのオーナーから、かなり上等な白紙ノートをいただいたんです。
皇室が使うレベルのノートなのよ。いくらするんだろう。
しかもめっちゃ分厚い。何ページあるんだ、これ。
サロンオーナーに「枕の代わりにするから、それちょうだい」と冗談で言ったら本当にもらってしまった。
オーナーは私の文章力を認めてくれている、ある意味で一番の私ファンなんです。こんな上等なノートを「ほれ」ってプレゼントしてくれるのは「おもしろい文章を書けよ」って意味だよね。
しまった。ハメられたかもしれない。オーナーは自分から言ってこないのよね。「何か書いて」なんてストレートな表現は避けるのが私たちのマナーです。遠回しに「察せよ」ってのも時にはしんどいわ。(短歌あるある)
そんなこんなで今、目の前には一文字も書かれていない分厚いノートがある。枕には、していない。
あー、やばい。もう朝じゃないですか。
春の夜明けって好きなんだよね。(現実逃避)
空気感というか、冬の澄んだ香りがまだどこかに残っていてさ。じんわり白みがかってくる感じがね、くぅぅぅって心に来るね。
……ん?
そうだ。こういうことを書けばいいんじゃない? 誰もやってないよね、まだね。
空想物語を書くんじゃなく、「私の物語」を書けばいい。
私自身が見て聞いて感じたことを、時には妄想を織り交ぜながら(ほとんど妄想でもええやん)そういうのを書けばオーナーも喜んでくれるんじゃないかな。
これなら誰からも比べられない。私の思考とエピソードは、私のものだ。
オーナーを喜ばせよう。オーナーは結構敵が多くて良からぬウワサも聞くけど、せめて私が捧げる文章には、ネガティブ要素は一切無しだ。楽しませよう。
書き出しは、決まった。
春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山際、少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。
読んでくれてありがとうございます。清少納言と稀代のエッセイ集『枕草子』を調べていたら上のような物語になりました。創作っぽいけど忠実です。
物語を書く作家“例のあの人”は源氏物語を書いた紫式部、サロンオーナーとは清少納言が女房(使用人)を務めた藤原定子です。
清少納言の父は著名歌人であった清原元輔。曽祖父は『古今和歌集』の代表的歌人である清原深養父なんです。
枕草子のネーミングと書いた目的は、上のような一説があるそうな。
私は文章の一人称に『私』を使うし、語尾も女性っぽいので、バレないかなと。叙述トリックでございました。途中で気づくかしら。
今日も読みにきてくれてありがとうございます。2021年に書いた物語でした。昔から読んでくれてるメンバーさんは、懐かしいんじゃない?
《小説を、書きました》
◆66日ライティング×ランニング〜シーズン2 《30日目》

参加者全員の記事はこちらに。
《こちらはシーズン1》
ひとりでなかなか頑張れないなら、私たちがいっしょに走るよ。
[画像協力:さちわ]
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