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2010年代のあの日、20代でスタートアップを選んだ皆さん、お元気ですか?

本記事はKAEN Advent Calendar 2025の5日目の記事です。
6日目はScout Base事業部の野中さんが書きます。
ぜひ明日ものぞいてみてください!

■ はじめに

2010年代のあの日、20代でスタートアップを選んだ皆さん、お元気ですか?2013年春、私は新卒でスタートアップに入社しました。社員番号は24番。

「御社の事業内容を教えてください」と聞かれて3分で説明しても、なんだか怪しまれる。親には「本当にそこで大丈夫なの?」と心配され、友人からは「なんでわざわざそんなリスク取るの?」と不思議がられる。

そんな時代でした。あれから13年。気づけば私達は30代半ば。

今、2周目のスタートアップ(KAEN)で働きながら、ふとあの頃を思い出します。
1周目と2周目。何が同じで、何が違うのか。
ふとそんなことを考えて、当時の思い出と今の考えを書いてみようかなと思いました。


■ 2013年、20数名のスタートアップに飛び込んだ

リーマンショックから4年。就活氷河期の余韻がまだ残る中での新卒就活でした。
周りの友人たちは競うように大手企業の内定を取っていく。
私が選んだのは社員20数名のスタートアップ。

理由は青臭いです。めっちゃ青臭いんですけど、シンプルでした。

「既に出来上がった会社の看板で仕事するんじゃなくて、自分が看板を作り上げていくことにチャレンジしてみたかった」

当時の僕は、本気でそう思っていたんです。
周囲の反応は…まあ、冷ややかでした。

「スタートアップって何?」 「ああ、ベンチャーね…(遠い目)」 「で、そこって何の会社なの? 大丈夫なの?」

両親世代には理解されない。友人には心配される。「えっと…IT系のベンチャーで…」みたいな。2013年のスタートアップは、まだそういう立ち位置でした。

※ 細かい補足(読まなくてOK) 2013年は、実はVCファンド設立が前年の2倍以上に急増した年でもあります。ファンド総額は1,942億円で前年の6倍。業界的には「スタートアップ投資が盛り上がり始めた時代」と言われるんですが、それでも社会的認知度はまだまだ低かった。私達が体感していた「物珍しく見られる感じ」は、数字とは裏腹だったなと思います。


■ あれから12年、スタートアップを取り巻く環境は激変した

2025年。スタートアップを取り巻く環境は、もう別世界です。

2013年、名刺交換で「スタートアップ勤務です」と言うと、「…で、何やっているんですか?」と聞かれました。2025年、同じことを言うと「へえ、どこのスタートアップ?」と聞かれます。

この違い、わかりますか?

「何?」じゃなくて「どこ?」なんです。

スタートアップ界隈の認知も上がり、もはや細かい説明が必要な存在ではなく、キャリア選択肢の一つとして認知されている。リモートワークも副業も当たり前。働き方の自由度は、比べものになりません。

当時、業界で注目されていたのは、メルカリ(2013年創業)、フリークアウト(2014年IPO)、スマートニュース、SmartHR(2013年創業)…。

ご存知でしょうか?2014年に、メルカリとフリークアウトとスマートニュースが共同でエンジニアイベントを開催していました。
六本木ヒルズに300人近くのエンジニアが集まって、「スタートアップから続々とイノベーションを創造する」って熱く語っていたあの雰囲気。

覇王色が漂う六本木ヒルズでした

あの頃のスタートアップには、独特の熱気がありました。
「俺たちが日本のIT業界を変えるんだ」 「シリコンバレーに負けない会社を作るんだ」

今思えば青臭いかもしれません。でも、本気でそう信じて、みんな走っていた。そして、あの頃の先人達が、本当に社会を変えたんだなと感じます。

メルカリは年間流通総額1兆円のプラットフォームになり、SmartHRは7万社が使う労務クラウドになり、スマートニュースは日本を代表するニュースアプリになった。

2013年に見上げていた諸先輩方が、この11年で本当に社会を変えたんだなと思います。

ツールも激変しました。

2013年、社内コミュニケーションはメールと対面、電話が中心。
受話器を取れる速度が新卒のTierを左右する指標になっていたと思い出す方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?

着信音が鳴る前の一瞬の光の点滅で受電する職人もいましたね


僕は新卒スタートアップだったのでYammerを使っていて、「やっぱりスタートアップは進んでいるなぁ」などなど思っていました。
なお、Slackなんてまだ存在しません(プレビュー版が出たのは2013年8月、正式公開は翌年2月)。Notionもない。Zoomもない。Google Docsはあったけど、まだそこまで普及してない。なんならSkypeで話していましたね。

毎朝、全員でオフィスに集まって顔を合わせる。夜遅くまでホワイトボードの前で議論する。金曜の夜は近くの居酒屋で飲む。

終電までか?始発で開き直るか?

それが当たり前でした。というか、それしかなかったんです。

2024年は違います。Slackでリアルタイムにやり取りし、Notionでドキュメントを共有し、Zoomでどこからでも会議する。フルリモートのスタートアップも珍しくない。

働き方の自由度は、比べものになりません。

でも…これ、本当にいいことばかりなのかな、とも思うんです。あの頃の「全員で顔を合わせて戦う感じ」は、ツールでは代替できない何かがあった気もします。


■ あの頃のスタートアップあるある

ここからは、ちょっと懐かしい話を。

2010年代スタートアップあるあるネタを、いくつか。

①Good FindやジョブウェブでGoogleで血眼で探したインターン

覚えていますか?Good Findジョブウェブ
今では当たり前になっている大学生インターンですが、当時はまだまだ数が少なかった。情報も少ない。どこで何をやっているのか、本当に分からなかった。

Good FindやジョブウェブのサイトをGoogleで血眼で検索して、「あ、このスタートアップ、面白そう!」って。何をやっている会社なのか正直よく分からないんだけど、とにかくワクワクしながら応募していた。

そして、合同説明会。
外資系コンサルやメガバンクと横並びに、見知らぬスタートアップの小さなブースがポツンとある。そのブースに行って話を聞くと、「え、なにこれめっちゃ面白そう…!」ってなる。でも、友達に話しても「どこそれ?」って言われる。

あの頃の、あの手探り感。

②無人島インターン、覚えていますか?

VOYAGE GROUPの「Island」も人気でした。チーム資金を獲得して無人島でミッションに挑戦する体感型ビジネスプログラム。実施場所も内容も非公開。ミステリアスで、めちゃくちゃ魅力的だった。

今のインターンはより洗練されてスマートになりましたけど、あの頃の「なんかよく分からないけどワクワクする感じ」は、忘れられないですよね。

③「グノシー派?スマートニュース派?」論争

覚えていますか?グノシー vs スマートニュースの激戦。

2014年2月、グノシーが大幅リニューアル。レコメンドエンジンから時事ニュース配信にピボットして、3月にはウルトラマンのCMを開始。一方のスマートニュースは「圏外でも読める!」のSmartモードで差別化。

グノシー派、スマニュー派、中にはAntenna(アンテナ)派もいたり。
僕は広告の仕事をしていたので、ここぞとばかりに新機能やUI/UX差分を勉強していました。

④TechCrunch Tokyoの熱気

毎年11月のTechCrunch Tokyo。あれ、行きましたか?
2012年はラフォーレミュージアム六本木、2013年は秋葉原の3331 Arts Chiyoda、2014年は渋谷ヒカリエ。

スタートアップバトルで優勝賞金100万円をかけて競うピッチイベント。歴代優勝者は、WHILL(2012)、ログバー/Ring(2013)、AgIC(2014)、そしてSmartHR(2015)。

今や誰もが知ってる企業もあの小さなステージでピッチしてたんです。
夜の懇親会では、VCや起業家たちが軽食片手に熱く語り合ってた。あの独特の興奮と緊張感、覚えてますか?

⑤オフィスの個性が爆発してた時代

スタートアップのオフィスが、めちゃくちゃ個性的だった時代。
フリークアウトの六本木オフィス(2014年移転)。
めちゃくちゃCOOLでした。

バスケットコートがあって、DJブースがあって、ドラムセットとギターがあって。4階は「海フェス」でプールと卓球台。

「あのバスケットゴール、シュート打ったら天井にぶつからないのかな…?」って、訪問するたびにドキドキしてました。

まだあるんでしょうか?

⑥資金調達のニュースに一喜一憂

1社あたりの調達額の中央値は5,000万円(2012年の2,000万円から2.5倍!)。
「◯◯社が3億円調達!」ってニュースが出るたびに、「うちも頑張らなきゃ」「次は俺たちの番だ」って燃えてた。

2014年3月、メルカリが14.5億円調達したときは、業界中が「すげえ…」ってなりました。


■ でも、変わらないものもある

環境は激変しました。でも、変わらないものもあります。

「明日、来月、来年、本当にごはんが食べられているのだろうか?」

このヒリヒリ感です。
大手企業で働く友人たちは、来年の給料が読めます。5年後のキャリアパスも見えます。退職金も年金も、ある程度計算できる。

スタートアップは違う。
来月の売上が読めない。半年後のキャッシュフローが心配。1年後、この会社がまだ存在しているかも分からない。

この不確実性。2013年も、2025年も、変わっていません。
でも、この不確実性こそが、何者にも変えられない経験だなぁと思います。

自分の決断が、会社の運命を左右する。
チーム全員で、生き残りをかけて戦う。
昨日と今日が、全く違う展開になる。

このダイナミズムは、大手では味わいにくいと思います。

私は運よく、その後数千名規模の大手企業も経験できました。
スタートアップではCHROも経験させて頂き、数百人規模の組織も見てきました。IPO経験も経験させて頂きました。

だからこそ、言えます。

スタートアップ独特のあのヒリヒリ感、あの一体感、あの「全員で何かを作り上げていく感覚」は、他の何物にも代えがたい。

大手で働いた経験も、すごく貴重でした。学ぶことも多かった。でも、あの「明日のごはんが食べられるか分からない」緊張感は、スタートアップ独特の味わいだなぁと思います。


■ KAENの2周目人材たち

今、KAENには複数の2周目人材がいます。

私自身もそうですが、彼らもまた、1周目の経験を持ってこの会社に集まっています。

あるメンバーは、2度のスタートアップ創業期を経験して3度目の正直でチャレンジをしている。
別のメンバーは、スタートアップ経験後に大手も経験して、再びスタートアップに帰ってきている。
また別のメンバーは、起業を経験し自分の会社を畳んでKAENでチャレンジする事を選択している。

みんな、それぞれの1周目があります。

成功した人も、失敗した人も。 IPOした人も、していない人も。 大手を経験した人も、ずっとスタートアップにいた人も。

でも、共通しているのは「2周目でも、まだヒリヒリしたい」ということ。

経験はある。でも、慢心はしない。 サンプルは頭にある。でも、思考停止はしない。

そして何より、「正解なんてない」と分かっていながら、それでも前に進める人たち

KAENの17名は、そういうメンバーで構成されています。


■ 2周目で見える景色

1周目と2周目、何が違うか。

一番大きいのは、「あー、コレ、前に経験したアレだ」というサンプルが頭にあることです。

1周目は、全てが初めて。

資金繰りが苦しくなって、「もうダメかも…」と思う。
主力メンバーが突然退職して、パニックになる。
プロダクトのピボットを迫られて、途方に暮れる。

全部が初体験だから、どう対処していいか分からない。がむしゃらに、全力で、走るしかない。

2周目は違います。

「ああ、この状況、前に見たことがある」
「この問題、あの時はこうやって解決したな」
「今この選択をすると、3ヶ月後にこうなるはず」

サンプルが頭にあるから、最短最速で正しい選択ができる。
…いや、「正しい選択」って言い切っちゃうと嘘かもしれません。

でも、少なくとも「明らかに間違っている選択を避けられる」。
これは大きいです。1周目で痛い目に遭ったこと、あの人が大変そうだったこと、全部インプットされてるので。

でも、それでも迷います。

「この道が本当に正しいのだろうか?」
「もっといい方法があるんじゃないか?」
「今の判断で、本当に大丈夫か?」

スタートアップには「正解」がありません。教科書もない。先例もない。だから、経験があっても迷う。でも、それがスタートアップの面白さかなと思います。

1周目の熱量と、2周目の冷静さ。
経験から来る自信と、未知への緊張感。
この両方を持って戦えるのが、2周目の特権かなと思います。


■ やること・やらないこと

2周目で大事にしていることを、整理してみました。

やること:

  • 経験を活かした最短ルート選択

  • でも、固定観念に縛られない柔軟性

  • 1周目の熱量 × 2周目の冷静さ

  • メンバーへの知見の共有(押し付けじゃなく)

やらないこと:

  • 「経験者だから分かる」という慢心

  • 「前はこうだったから」という思考停止

  • 不確実性から逃げること

  • ヒリヒリ感を失うこと

ただ2周目だからって、全てが楽になるわけじゃないですね。
むしろ、経験があるぶん「もっとできるはず」というプレッシャーもある。「あの時こうしておけば…」みたいな後悔も、実は結構あります。

完璧な選択なんてできないし、迷いながら進むのがスタートアップ。
経験があっても、やっぱり迷う。しかし、それが面白い!


■ 2周目人材、募集してます

さて。このnoteを読んで頂いたあなた。
もしかして、2010年代にスタートアップに飛び込んだ人じゃないでしょうか?

Good FindやジョブウェブでGoogleで血眼でインターン探してませんでしたか? グノシー派でしたか?それともスマニュー派? TechCrunch Tokyoのスタートアップバトル、観に行きましたか? フリークアウトのオフィスで、「あのバスケットゴール、天井にぶつからないかな…」って心配したことありませんか?

今、どこかの会社で働いていて、ふとあの頃を思い出したりしませんか?

「2周目、私たちとやってみませんか?」

KAENは今、まさに2周目人材を求めています。
1周目で学んだこと。失敗も成功も、全部持ってきてください。
あの頃の熱量と、今の冷静さと。両方持って、一緒に戦いませんか。

ただし、条件があります。
「明日のごはんが食べられるか分からないヒリヒリ感」を、まだ楽しめる人。

不確実性を恐れない人。 経験はあるけど、慢心しない人。
そして、「正解なんてない」と分かっていながら、それでも前に進める人。
そんなあなたを、お待ちしています!!


KAENで一緒に働きませんか

すこしでもKAENに興味をお持ちいただけたら、下記採用サイトよりぜひエントリーしてください。カジュアル面談も大歓迎です!


2010年代、あの日選んだ道。 あなたは後悔していますか?
僕は、していません。
いや、細かい選択で後悔してることは山ほどあります。「あの時ああすれば良かった」とか。
でも、「スタートアップを選んだこと」そのものは、後悔していません。
むしろ、2周目が楽しみです。

スクランブル交差点小僧で終わりとさせて頂きます。ありがとうございました。


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