なぜ今、金利が上がるの?住まいの購入計画で知っておくべき、変動金利の影響と今からできる備え
ニュースで『日銀が金利を上げた』と聞くけれど、これからの住宅ローンはどうなるの?
住まいの購入を考え始めると、金利のニュースってとても気になりますよね。
2026年6月16日、日本銀行は政策金利を1.0%に引き上げることを決めました。これは31年ぶりの高水準だと言われていますが、FP目線では「高水準」という表現には少し違和感があります。
日銀はどうして金利を上げるの?
日本銀行(日銀)の大きな役割のひとつは、私たちの暮らしに関わる「物価を安定させる」ことです。 モノの値段が上がりすぎても下がりすぎても、経済や家計にとってよくありません。
そこで日銀は、「金利」というレバーを使って景気の温度を調整しています。
物価が上がりすぎているとき(景気が強いとき):金利を上げます。お金を借りにくくして、熱くなりすぎた景気を落ち着かせます。
物価が下がっているとき(景気が弱いとき):金利を下げます。お金を借りやすくして、景気を温めます。
いまはモノの値段が上がりやすく(インフレ)、円安も進みやすい状況です。
そのため日銀は、金利を上げて「お金を借りにくくする」ことで、景気や物価の過熱を落ち着かせようとしたり、海外との金利差を小さくして円安が進みすぎないようにしたりしています。
変動金利には、どんな影響があるの?
日銀が政策金利を上げると、住宅ローンの変動金利も上がりやすくなります。
変動金利は、銀行が優良企業にお金を貸すときの基準となる「短期プライムレート」と連動しているので、政策金利が上がると、銀行側の資金調達コストも上がりやすくなります。その結果として、変動金利が見直される、という流れです。
これまでの「超低金利」は、特別な状態だった?
「金利が上がる」と聞くと、どうしても不安になりますよね。
でも、2024年ごろまで続いていた「超低金利」は、世界的に見るとかなり特別な状態でした。
長く景気が伸びにくかった日本も、ようやく「物価が安定して上がり、お給料も上がり、モノも売れる」という循環(インフレ率2%)に近づこうとしています。
急に金利を動かすと経済への影響が大きくなるため、少しずつ金利を上げて「普通の温度」に戻していく途中、と考えるとイメージしやすいかもしれません。
今後、金利はどこまで上がるの?
今後も金利がじわじわ上がる可能性はあります。とはいえ、ずっと上がり続けるとは限りません。金利を上げる目的は、あくまで経済を安定した状態に近づけることだからです。
景気が落ち着いて、目標とされるインフレ率2%に近づけば、金利の上昇もいったん落ち着く可能性があります。バブル期の8%や、ゼロ金利導入前の4〜5%まで一気に上がるといった、過度な心配は現実的ではないでしょう。
一方で、日本経済研究センターの予測調査などでは、政策金利が将来的に1.5%〜2%程度まで上がる見立てもあります。これからの住まいづくりでは、「金利が1.5%〜2%になっても無理なく返せるか」を、先にシミュレーションしておくと安心です。
いずれにしても、超低金利時代によく言われていた「今の家賃程度の返済額だから大丈夫」という考え方は、いったん見直しておくとよいかもしれません。これから住まいづくりの計画を立てるときは、家計全体の見直しもあわせて進めていくことが大切です。
資金計画で、いちばん大切にしたいこと
10年後、20年後の未来は、専門家でも完全に予測することはできません。
だからこそ住宅ローンは、「いくら借りられるか」ではなく「いくらなら無理なく返せるか」を基準に考えることが大切です。金利が上昇しても、家計に余裕を持たせておくことが、いざというときの備えになります。
『ウチつく』では、住まいづくりのご相談の中で、ファイナンシャルプランナーへのご相談も受けていただけます。
金利上昇を織り込んだ返済シミュレーションはもちろん、将来の「繰り上げ返済」に向けた準備まで、ご家庭の状況に合わせて具体的にアドバイスいたします。
「これからの住まいづくり」が気になった方は、『ウチつく』にご相談ください。
〜最後までお読みいただきありがとうございました〜
執筆者:緒方 登(『ウチつく』専属ファイナンシャルプランナー)
注文住宅の会社選びをプロに無料相談できるサービス「ウチつく」にて、資金計画やローンのアドバイスを担当しています。
【保有資格】FP1級|CFP®|宅地建物取引士|住宅ローンアドバイザー|ライフプラン診断士
本記事の内容は、以下の情報を参考に作成しています。
日本銀行:総裁記者会見(内田副総裁代理)2026年6月17日https://www.boj.or.jp/about/press/kaiken_2026/kk260617a.pdf
日本経済研究センター:ESPフォーキャスト調査(民間エコノミストの経済見通し)https://www.jcer.or.jp/jcer_download_log.php?f=eyJwb3N0X2lkIjoxMzkwMzMsImZpbGVfcG9zdF9pZCI6IjEzOTAxNyJ9&post_id=139033&file_post_id=139017
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