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パートナー担当になって気づいた、主語を「自社」から「パートナー」に変える意味

こんにちは、Cloudbaseの宇田川です。
国産クラウドセキュリティCloudbaseでパートナーグロースを担当しています。
ミッションは「Cloudbaseのファンを増やす」です。
#パートナーマーケティングnoteリレー の16日目の記事です。

パートナー担当になって、相手を動かすことの難しさを感じたことはないですか。
社内のチームならまだ同じ方向を向きやすいですが、会社を超えたパートナーとなると話は別です。
私も2025年10月にパートナーグロース担当になってから、最初のうちは何をしていいかわからず、目標はあったものの、パートナーに「紹介してほしい」「商談化してほしい」とお願いするばかりでした。
そんな状況でしたが、意識する主語を「自社」から「パートナー」に変えたことでパートナー企業さまとの関係が少しずつ好転していきました。

今回はその変化の経緯と、これからやっていきたいことを書いていきます。


主語が「自社」のとき、何が起きていたか

Cloudbaseには、これまで専任のパートナー担当がおらず、営業(AE)が実務を兼任する形をとっていました。
そういった背景もあり、直販が9割という状況で、いくつかのパートナー企業さまと代理店契約は結んでいるものの、弊社がパートナー様が動きやすい環境やメリットを提示できておらず、パートナー経由の商談が増やせておりませんでした。
ただ、直販中心のモデルだけでは、売上成長が頭打ちになる懸念がありました。また海外競合とのコンペも増え、市場環境は激化しています。そこで会社として、パートナー戦略を強化する方針が決定し、私がその立ち上げ主担当に指名されました。

まずは「一定期間でパートナー経由の商談を◯件作る」といった目標を設計し、その数字を追う前提で動き始めました。
私自身、ソフトウェアエンジニアからパートナーグロース担当への変更だったので、最初は営業の商談に同席して知識をインプットしつつ、パートナー企業さまとの定例を引き継いでいきました。

当初は「状況把握が第一」という感じだったのですが、しばらくすると「このままだと数字が上がらない」と気づき、焦り始めます。
何をしたらいいのかわからず、パートナー企業さまの担当者に、

  • 「こういう目標を追っているのですが、どうにかなりませんか?」

  • 「紹介を増やせませんか?」

  • 「とりあえず、勉強会やりませんか?」

といった形で、“Cloudbaseがどう売れるか”“どうやったら商談が増えるか”という、自社起点の話ばかりをしていました。

今なら想像がつくのですが、パートナー企業さまの視点では「Cloudbaseは扱う商材のひとつ」であり、顧客との論点・課題も複数ある中で、Cloudbaseだけを強く推すのは簡単ではありません。
各社・各担当者それぞれの背景・事情があります。
しかし当時の私はそれがほとんど見えておらず、目標数字の達成方法がわからず頭を抱えていました。

今思うと、その視点を持てなかったのは、私のこれまでの経歴(ゲーム企画者/ソフトウェアエンジニア)的に「プロダクト」か「自社」を主語にしがちだったからだと思います。
社内では同じ方向を向く前提がある一方で、社外ではその前提がありませんでした

主語を「パートナー」に変えたきっかけ

きっかけは大きく2つありました。
1つは上司からのひと言です。
「その提案は、自分たちがやってほしいことを“こちら都合”で伝えていない?」
もう1つは、パートナープロップを導入したことです。

上司からは、「その提案だと動いてくれないよ。相手にどういったメリットがあるかを考えて伝えて」と何度かフィードバックをもらっていました。
それでも当時は、「Cloudbaseが売れればパートナー企業さまにも売上が立つ。だからそれ自体がメリットでは?」という、今思えばパートナーセールスに対する理解が足りない捉え方をしていました。
一方で、パートナー企業さまと向き合う時間が増えるほど、「自分の仕事は、パートナーの皆さまの成功に向き合うことでは?」と感じ始めました。その先にCloudbaseの成功があるのではないか、と。
ただ、そう感じつつも「具体的にどうすればいいのか」という問いには答えが出ず、勉強会、メルマガ、訴求の切り口変更などを考えては提案する日々でした。
そんな悩みを上司に打ち明けていたところ、上司とパートナープロップの井上さんが元同僚だったご縁で紹介いただきました。社内にパートナービジネスの経験者がいなかったこと、そして会社としても本気で力を入れる方針があったことから、パートナープロップを導入することになりました。

パートナープロップのオンボーディングの中で、まずパートナービジネスの全体像を丁寧に説明いただきました。パートナービジネスの「理想的な立ち上げ」を理解したうえで、今のCloudbaseがどこにいて、何が欠けているのかが見えてきました。
そして、自分の中でぼんやり形になりかけていた「パートナーマーケティング」という概念が、確信に変わりました。
(ここでいうパートナーマーケティングは、「パートナー企業さまの売上や成果が出る状態を、一緒に作ること」です。)
また、最初に追うべき指標や、成功するためのHowとして「一緒に目標を立てる」「共同マーケティング」といった考え方も学びました。
一定の型がわかったことで社内合意は取りやすくなったものの、実際にはパートナー企業さまごとに状況が違います。「具体的に何をどう提案すればいいのか?」というところでまた悩んだのですが、担当の浅井さんに相談することで、成功例の共有や提案内容の調整まで伴走していただき、行動に落とし込めるようになりました。

この2つのきっかけが重なってから、「パートナー企業さまが成功するために、Cloudbaseと自分が貢献できることは何だろう?」「どうすれば双方が成功できるだろう?」と考える時間が増えていきました。

主語を変えると、何が変わったか

一番の変化は、自分自身の判断基準が明確になったことです。
「パートナー様の成功の先に、Cloudbaseの成功がある」と腹落ちしたことで、迷いが消えました。
コミュニケーションの取り方も変わりました。
真剣な議論の中でも、

「私の評価は、パートナー様との成功にすべて依存しています。一蓮托生でお願いします(笑)」
「共同マーケティングでせっかくなら“今までやりたくてできなかったこと”、一緒にやりましょう。」

といった、相手の懐に飛び込むような言葉を添えられるようになりました。
こういう言い方をできるようになったのも、「一緒に成功する仲間」という意識が自分の中で強くなったからだと思います。結果として、パートナー企業さまの課題に一緒に向き合えるのが純粋に楽しくなりました。

また、アクション面でも「目標を一緒に考えて、双方の会社を巻き込んで合意を取る」「共同マーケティングの予算をきちんと確保する」といったことを実行したことで、本気度が伝わり、部署をまたいで動いてくださったり、別担当者の方とも定例が組まれたりしました。
一番大きな変化は、定例の中で「仲間感」が醸成されて、担当者の方が施策を積極的に提案してくださったり、腹を割って相談してくれるようになったことです。

「この部署のこの人を一緒に説得しにいきましょう」
「こういう提案を出してもらえたので、現場として動きやすくなりました」

そんな言葉をもらえると、「同じ目標を持つ仲間になれてきた」感覚があり、素直にうれしいです。

これからやっていきたいこと

Cloudbaseのパートナー事業はまだ始まったばかりで、やりたいことはたくさんあります。その中でも、力を入れるべきことは次の3つだと思っています。

① パートナー企業さまの解像度をより一層上げる
パートナー企業さまの成功を考えるうえで欠かせない要素です。
会社としての方向性、部署の目標、メンバーの目標を理解して、Cloudbaseと自分がどんな形で貢献できるのかを考え、行動に移していきたいです。
「Cloudbaseのおかげで目標達成できた」「表彰された」——そんな状態を一緒に作れるように頑張ります。

② パートナーごとの勝ち筋を一緒に作る
解像度の話にも近いのですが、パートナー企業さまによって課題も違えば、解決策も違うはずです。加えてCloudbaseはセキュリティ製品なので、導入が簡単ではない側面もあります。
だからこそ、状況をしっかり把握したうえで、パートナー企業さまと一緒に試行錯誤しながら「成功パターン(再現性)」を作っていきたいと思っています。

③ 共同マーケティングを成功させる
直近の話ですが、ようやく社内・社外ともに予算の話ができて、共同マーケティングが動き出したところです。まずは一つひとつ着実に成功させて、Cloudbaseらしい共同マーケティングの形を見つけたいです。

終わりに

主語を「自社」から「パートナー」に切り替えたことで起きた変化を書いてきました。
パートナーセールスが長い方や営業の方にとっては当たり前の話かもしれませんが、私のように未経験でパートナー担当になった方にとって、少しでも参考になればうれしいです。
私は主語が変わったことで、パートナー企業さまと一緒に何かを作ることが、純粋にわくわくするようになりました。
パートナー企業さま単体ではできなかったこと、Cloudbaseだけではできなかったことが、「仲間になる」ことでできることが増えている実感があります。

Cloudbaseのファンだけでなく、パートナー企業さまのファンも増やせるように、これからも頑張っていきます。


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