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#244 漫画感想④『摩利と新吾』

ゴールデンウィーク。
大好きな漫画を再読していました。

至福の時間♡
しかし、泣ける・・・。
何度読んでも泣ける・・・。

高校時代の親友に教えてもらってファンになった漫画家木原敏江さん。
好きな作品はたくさんあるのですが、今日はこの漫画について語らせてください!

※ネタバレありです。

18歳の時買った本。
リビングに積み上げて読み耽りました♡
プリンセスコミックスエクセレント版(秋田書店刊)です。

*この記事はアフィリエイトリンクを含みます。

『摩利と新吾』
(木原敏江、白泉社)*リンクはkindle版全8巻完結。


舞台は全寮制旧制高校
その名は「持堂院(じどういん)高校」。
明治・大正・昭和と、時代が移り変わる中で、
変わらぬ友愛を育んだ仲間たちの物語。

え~ 旧制高校というのは 学生改革後の昭和25年に廃止されるまで 明治・大正・昭和3代の長きにわたり 近代日本をしょってたつべき人材育成の場として 重要な役割をはたしてきた教育機関であります。
 -中略ー 徹底した少数精鋭主義をとったため 入試は大変むずかしく 晴れて難関を突破した生徒たちは みな帝大(現東大や京大など)志望の秀才ばかり くわえてこれを受けいれる教授陣もまた一流の人物ぞろいで
落第留年は日常茶飯事 けれど全国から集まってきた生徒たちはみな わるびれずに全力で学び かつ遊び 年齢もまちまちな仲間たちと親交をふかめ それぞれの学校独特の校風と伝統をうけついで まことにおおらかなものでありました。

『摩利と新吾 第1巻』:(プリンセスコミックスエクセレント)
17頁の著者コラムより

主人公は二人の青年。

理科乙類(必修外国語ドイツ語)の
印南新吾(いんなみ しんご)
鷹塔摩利(たかとう まり)

幼馴染のふたり。

医者の父と優しい母に大切に育てられた
明るくまっすぐな性格の新吾

ドイツ人の母と敏腕ビジネスマンの父のもとに生まれた容姿端麗摩利
母は、摩利を産んですぐに亡くなっている。
父は、世界を飛び回っていて、いつも不在。
家は裕福だけど、孤独で、
幼いころは「混血」と差別されていた摩利

新吾は、理不尽な差別に怒り、
いつも摩利のそばにいた。

成長してからは、世慣れた摩利が、
正直すぎて不器用な新吾をいつも助けている。

親友のふたり。

でもいつしか摩利は、新吾への想いが「友情」ではなく「」であることを自覚する。

新吾にとっても摩利は大切な存在だけれど・・・。
でも・・・。
お互いを大切に思う故に、苦しむふたり。

葛藤をのりこえ、
理不尽な人生の試練をのりこえ、

二人がその生涯をかけて育んだ絆の物語です。


摩利18歳の時の述懐

培われたのは 信頼と愛
・・・・・・
それ以上のものに・・・
新吾にとって 水や空気と同じ意味をもつものに 
なれるだろうか
おれは そこまで 広く ゆたかに 
新吾をみつめていけるかどうか・・・

知り合って まだ18年
・・・まだ!

『摩利と新吾』「忍ぶれど」章末より

摩利 ひらき直りの第1歩をふみだした初春ー
(『摩利と新吾』「忍ぶれど」章末より)

摩利ーーー!!!


この後も、本当にいろんなことがあって。
摩利の気持ちを知って混乱したそのタイミングで、両親を事故で失った新吾出奔して死にかけたり。

欧州留学時代に、
新吾がセルビアの美女に遅咲きのをしたり・・・。

とにかくドラマが。
すごいドラマが。

胸が痛い。


持堂院(じどういん)高校の仲間たちも、
とても魅力的。
胸が痛む恋の話だけではなく、
ゆかいなエピソードもたくさん描かれています。

真剣にふざけて、
真剣に生きる。
学生たちのエネルギーに圧倒されます。

私が特に好きなのは、摩利たちの一つ先輩の
安曇紫乃(あづみ しの)。紫乃さん。

踊りの家元の跡継ぎ。女性に慕われまくっている。
色っぽい。新吾のことをかわいがっている。
よい男は皆、目が大きい絵柄(摩利は別♡)の中で、 紫乃さんは、一重の細い目。
その目でチェシャ猫みたいに微笑む。

でも彼も、つらい恋をしている。

紫乃さんが好きだという詞。
(清元の「保名(やすな)」の一節)

恋や 恋 われ なか空に なすな恋
*「なかぞらに」=うわのそらで

紫乃さんのセリフ。妖しく笑んで、言うのです。

おれはこのまま・・・・・・
浮いた 浮いたで
暮らしたや

・・・・・・

『摩利と新吾』最終章「LARGO-ラルゴ」より

紫乃さーん!!!


紫乃さん、
関東大震災で最愛の人を守って命を落とします(泣)


青い春です おのおのがたよ
 春は十七 身もほろろ
花の顔容(かんばせ)男は浪漫
 憧憬(あこがれ) 友情 夢 恋 涙
如何(いか)の時でも 御天道様は
 我らが心の うちに在り

持堂院第一桜豪寮寮歌 (花井紀子作詞)より


青春とは、この物語のこと。

せつなく、熱く、苦しくー でも、美しい。
自分の青春より、青春だわ・・・


大学卒業後、摩利が欧州で暮らしているころを描いた番外編が一冊だけあります。こんな番外編が、もっと読みたい・・・。


今日も読んでくださってありがとうございました。

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