-第1話:サフィールの静けさ
渋滞を離れて、海を眺めるだけの120分。サフィール踊り子の静けさについて
渋滞を離れて、ただ海を眺める旅がある。
3月の伊豆。
国道135号線は、朝から渋滞が始まっている。
サフィール踊り子の車内には、
天窓の光と相模湾の青だけが流れていく。
東京駅の改札内で、冷えた一本を手に取った。
はせがわ酒店の棚に並んでいた、小さなクラフトビール。
袋に入れて、ホームへ向かう。
乗り込むと、天窓が広がっている。
頭の上から空が見える設計になっている。
シートに座って、缶を開ける。
身体が、ふっと軽くなる。
横浜を過ぎたあたりから、右手に海が見え始める。
相模湾の青。
水平線が、窓の外をゆっくり流れていく。
スマホを置いた。
特に理由はない。
ただ、窓の外の方が面白かった。
4号車のカフェテリアへ向かう。
予約した時間に行くと、温かい軽食が出てくる。
揺れる車内で、湯気が少し揺れる。
外の海と、テーブルの上の湯気が、静かに混ざり合う。
東京駅から伊東駅まで、約1時間45分。
ただ座っているだけで、
伊豆が近づいてくる。
渋滞を横目に見ながら、
海を眺めながら、
お酒を飲んでいる。
それだけのことが、
旅の中心になっていた。
移動が目的地になる旅が、
静かに続いていきます。
次の旅も、きっとこの静けさから始まる。
※ 座席の選び方、予約の攻略、宿と動線の実用ガイドはブログにまとめています。
