Photo by
mikaruma
アプリコットの休息
毎年この季節になると、
裏庭のアプリコットの木に、
可憐なつぼみが顔を出し始める。
ところが今年はその気配がない。
果物の木についての知識はゼロだけど、
ふとこんな思いが胸をよぎった。
「もしかしたら、この木は今まで、
毎年あんなにたくさんの実をつけて、
頑張り過ぎたのかもしれない。
だから休息が必要かも」
この家に引っ越してきた時にはすでに、
アプリコットの木は裏庭に根を張っていた。
その年初めて、たわわに実ったアプリコットをみた。

すごい!
太陽の光をいっぱい浴びて、
産毛の生えたまんまるの果実。
それだけで、すごいと思った。
甘酸っぱいアプリコットは、
そのまま食べてもおいしいし、
ジャムにすれば、瓶いっぱいに旬を閉じ込めて、
一年中楽しめる。
そして、お裾分けもできるのも、ささやかな喜びだった。
でもあまりにも沢山の実がなると、
困ったことも起きる。
もったいなくて、捨てることもできない。
たくさんジャムをつくるのも一苦労。
そして、何より、、、
なんと家族はだれ一人として、アプリコットを食べてくれない。
今朝、花壇に水をあげた。
もちろん、つぼみをつけていない、
アプリコットの木にもたっぷりと水をあげた。
ゆっくり休んでもいいけど、
いつかまた
一個ぐらいつぼみをみせてね。
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