NHKで新編成 BARBEE BOYS を観たので、アルバム「√5」1989年を聴く。【超極私的名盤探訪vol.2】
BARBEE BOYS 4PEACE、NHK「THE COVERS」に登場
先日、NHKの音楽特番「THE COVERS ロックフェス 完全版!」を観ておりましたら、80年代中盤〜90年代初頭に活躍したロックバンド BARBEE BOYS が、ドラムレスの新編成ユニット BARBEE BOYS 4PEACE へ改組して出演。代表曲を披露しておりました。この時演奏された「目を閉じておいでよ」はボクが音楽にハマり出した中学生時代と時期がかぶっておりまして、思わず「おお!」となりました。一方で、ボーカル KONTA さんの車椅子姿を初めてみて「おお…」ともなってしまいました。
BARBEE BOYS の近況… KONTA の負傷と再起
BARBEE BOYS は1984年に EPIC SONY からデビュー、6枚のアルバムをリリースして1992年に解散。その後、2000年代以降はチョコチョコと再結集してはライブ、イベントやツアーなどをやっておりましたが、2018年ごろから動きが活性化、ニューアルバムをリリースするなどしておりました。
しかし、2025年12月に、ボーカル KONTA さんが「四肢の完全麻痺」になっていることを公表。加えて、前回公演から決まっていたドラム小沼俊明の勇退もあって、BARBEE BOYS 4PEACE という形態になることとなる。

この発表はネットニュースにもなってたので耳には入っていたが、命に関わる大怪我??と思いつつも具体のイメージがつかず正直ピンと来てなかった…。ところが、NHKホールのステージに登場した KONTA さんは、ガッツリと車椅子に乗っており、ホントに腕も動かせないためか、水分補給の飲み物ストローが、マイクと同じ高さで顔のすぐそばに設置されてる。ああ、本当に大変な障害だったんだと、この時やっと思い知った。

ただ、動かせる方から上の部分では、元来からの前ノメリな歌唱ポーズを連想させる挑むような表情でのパフォーマンス。まっすぐ伸びる高めの声も以前と同じイメージ。MCとのヤリトリでも「ちょっと看板に文字を足してみましたという感じで、あんまり変わっちゃいないんですよ。ただ飛んだり跳ねたりするのはちょっと控えようかなと。」と明るい表情で返した。
しかし、いつ怪我をしたのかもわからないが、ここまで復帰するのにどんなにリハビリが必要だったか。むしろ、このステージでプレイできることがすごく楽しみだったかのような笑顔に、なんだかホッとしたのだった。
BARBEE BOYS「√5」1989年
ということで、ボクにとってはかなり懐かしい音源を夜中ずっとベッドで聴いた。当時のボクは中学3年生。音楽にのめり込み始めた時期で、このCDは、人生で5枚目に買ったものだったはず。今1万枚以上あるCDの最初の5枚ですよ。

後列左からエンリケ(b)、いまみちともたか(g)
Z 世代の方々には、このバンドがなんなのか、今のところサッパリでしょうから、改めてバンドの基本情報をご紹介。
男性ボーカル・KONTA/女性ボーカル・杏子の2トップ体制が特徴的で(男女ツインボーカルって割と珍しくないですか?STEVIE NICKS 時代の FLEETWOOD MACとかくらい?)、直情的なオトコ KONTA と妖しげな女性杏子のキャラクターを生かした、男女の駆け引き/すれ違いをそのままリリックの題材にして、掛け合いのスタイルにしている。
このアルバムに収録されてる代表曲「目を閉じておいでよ」は、ズバリワンナイトラブな男女のベッドの中の駆け引きを歌っておりまして、冷静に考えると結構突っ込んだ表現なのですが、中3のボクにはそこまでの想像力が足りず、なんもわからなかったです。近年は、椿鬼奴+レイザーラモンRGがモノマネとしてカバーしたりしてるから、曲はご存知かも。
1989年あたりは「バンドブーム」という言葉が吹き荒れてて、アイドル全盛期だった80年代前半をサヴァイブしてのし上がってきた実力派ロックバンドが注目を集めていた。ボクが BARBEE BOYS を知ったのは「桃色学園都市宣言!」というテレビ番組。おニャン子クラブを輩出した80年代アイドル番組の最終兵器だった「夕やけニャンニャン」終了後に続いた番組で、こちらではむしろOP/EDに硬派なロックバンドのパフォーマンスを月替わりに使ってて、THE BLUE HEARTS や PRINCESS PRINCESS、UP-BEAT などが採用されてた。BARBEE BOYS もその中の一つだったのです。
で、今聴くとですね、いや当時から気になりまくってたんですけど、詞曲のほぼ全てを担うギタリストの、いまみちともたかのプレイがスゴいんですよ。この人のギターは、ロックバンドにありがちなディストーションで歪ませた音をガーッと敷き詰めていくようなことを全くせず、一音一音をカリーン、コリーン、チョリーンと鳴らすような、スキマを大きくとってくような空間作りをするんです。丁寧で繊細なアルペジオを工夫しながら積み重ねたり、細かくエフェクトを切り替えたりしててリバーブも多彩、左右にパンを振ったりとかホントに細かい。リフを刻むとしても複雑。
このアルバムの時点ではシンセをアレンジに積極的に加えているけれど、もっと前の時期だと、この不思議なギターがより際立ってて、2トップのすぐ後ろにいて、攻撃的MFみたいに立ち振る舞ってるんです(あまりにフォワード寄りなので、彼のプレイにスキマがありすぎると中盤がスカスカで不安になるくらい)。すいません、ボクは楽器できないんで、プレイヤー視点に全然立てないし説明もお粗末なんですけど、とにかくなんかすごく独特なんです(このアルバムからカットされたもう一つのシングル曲「chibi」とかが典型かも)。ボクはこの音源の他、ファーストのLPとかベストCDももってるんですけど、このへんを聴き返すともうギターばっかりに耳を取られてしまう。注目してみてください。
あ、ただ配信コンテンツにある「√5デトックス」2025年はちょっと聴けてないです。デトックスって?リミックス?リマスター?雰囲気変わっちゃったかな?
余談ですけど、いまみちともたかさんの、まんまるサングラスを鼻に引っ掛ける感じ、そして髪の毛をツンツンに立てるスタイル、これは後世にインパクトを残してる気が…。アニメ「マクロス7」の主人公バサラくんが、まさしくまんまるサングラスに髪の毛ツンツンのギタリストという設定、ギターを演奏して歌を歌いながらメカを操縦するというムチャなキャラ。絶対いまみちさんの気分を参照してる。それと、人気マンガ「HUNTER×HUNTER」のレオリオも、髪の毛ツンツンに丸メガネ、これもボクはどうしてもいまみちさんを連想してしまう。
あ、「√5」収録曲じゃないけど、「桃色学園都市宣言!」でボクが見たはずの動画「ごめんなさい」が上がってた。4THアルバム「LISTEN!」1987年収録。ソプラノサックスってものも、この時生まれて初めて見た。いまみちさんのファッションにもご注目ください。
あ、あとさらに余談で、ベースのエンリケさん(本名存じ上げず、なぜラテン風の名前なんだろうと思ったら、ホントにコロンビア生まれの方だった)、バンド解散後は、浜崎あゆみのバックを結構長いことやってた。いつも歌番組であゆの隣にいたのが気になって。その逆サイドのギターが、たのきんトリオのよっちゃん〜野村義男さんだったのも異常に気になってた。誰があの浜崎あゆみバンド、集めたんだろう。
普段、邦楽ちっとも聴かないのに、noteのネタは懐かしめの方角になってしまう…。大丈夫かな…。
