【レコ屋を巡る旅】香川・高松のレコ屋4軒でお買いもの、全19枚購入物件報告!
ボクは、どんな旅行でも(仕事の出張でも)できる限りのチャンスを作って、その土地のレコ屋を巡る時間を作ってます。国内旅行なら、北海道・札幌+旭川から沖縄・那覇まで。海外でも、アメリカ、メキシコ、イギリス、イタリア、フィンランド、アイスランド、韓国、台湾、香港、トルコ、モロッコなどなど。
もちろん、十分な時間や環境が整うわけではないです。ワイフに「ここだけ時間ちょうだい!」ってお願いしたりと色々配慮しつつ、短時間でガツッとその街を駆け回ります。ワイフももはや呆れ果て過ぎて、もうボクの「レコ屋巡り時間」を旅行の中に折り込んでる感じすら出てきました。
仕事でも出張予定を土日に連結させて、自費で滞在を伸ばしたり。関係者を東京に先に送り出しつつ「ボクは現地解散します」なんてやってました。若かりし頃の無礼な話ですが、ロサンゼルス出張の自動車移動が30分浮いた瞬間に「すいません!この近所に有名なレコ屋があるんで寄ってもらえませんか!後生です!」と通訳さんに言ったりしてたのは、今思うとだいぶヤバいことやってたなあと思ったり。
一方で、その土地ならではの個性的なお店や珍しい音源を見つけたりした時の感動たるや、本当に甘美な思い出になります。お店の人との短い会話とか、そのお店ならではのコダワリとかを感じられたらとても嬉しい。外国では言葉も通じないわけで(ボクの英語はマジ適当です、まあ先方も英語できない場合も多い)、その上でのコミュニケーションとか本当に素敵。音楽が好きだという共通項があるだけで、なんとなく伝わるところがあるんですよね。だから、東京でどんなにレコ屋で買い物してても、常に旅先のレコ屋はチェックしたい。
で、今回は香川県の高松市を巡ったのでありました。
うどん屋が多いが、レコ屋も意外と多い高松市街
今回はワイフと二人旅。子供二人が就職したので最近はこのパターンが多いです。旅行の主目的は、ボク自身の病気に対する平癒祈願を、金刀比羅宮参詣+弘法大師の出生地である善通寺の参詣(金刀比羅宮のある琴平市のお隣に善通寺市というところがある)で神さま仏さまにお願い事をすることでありました。ホントカラダが弱くて困ってまして。その上で、高松市内で美味しいうどんを食べること。今回の工程では4回食べられました。美味い!今まで食べてたうどんはなんだったのか?と思うくらいにどの店も美味かった。ヘッダーの写真に使った「うどん棒」さんの「釜たまバター」が、とりあえず一番ユニークかつ美味だった。バター乗っけるのか!
ホントの名店は田んぼの真ん中に存在するなど、「うどんタクシー」というサービスが必要になるほどのエライ辺鄙なロケーションだったりするそうだが、そこは攻めなかった…だってレコ屋の時間がなくなるもん。でもそんな心配が無用になるほど、市街中心地には無数のうどん屋が存在していた。すげえな、うどん県!
LCC の JETSTAR を駆使すれば東京〜高松は一人片道6000円台までイケるらしい。宿泊費はふるさと納税を駆使して、琴平市と高松市の宿泊券をゲット。ボクは自動車の運転をずっと辞めてるので、主に琴平電鉄(ことでん)というローカル路線を使ってトコトコ移動。

で、レコ屋である。高松市街で今回は4か所のお店を見ることができた。徒歩などでサッと回れる範囲に集約されてるレコ屋の件数としては、地方都市としては多い方なのではないだろうか(このカウントにタワーレコード、HMV、TSUTAYA、ブックオフなどの全国展開系列店舗は入れません、基本ローカル独立系のみ。ちなみに高松にはタワレコありました)。東京都はレコ屋死ぬほど多過ぎなので考慮しないとして、それ以外の全国で見ると、札幌/名古屋/京都/大阪/神戸/広島/福岡、このあたりの大都市はやっぱり規模がデカい。第1グループ、先進七都市、G7といった感じだ。
その次のグループが、盛岡/仙台/宇都宮/金沢/那覇あたりになるのだけれど、4軒となる高松はこの第2グループとほぼ同格と見るべき規模。第3グループとしての存在感は例えばこんな街…大宮市街で3軒、千葉市街で2軒、甲府市街で1軒、奈良市街で2軒、長野市街で1軒、松本市街で3軒と、南関東を含む県庁所在地でこの程度になってくるので、高松は実に成績優秀である。
同じ四国でいうと愛媛・松山には1軒あるっぽいのだが、時間がなく見つけられなかった。高知&徳島は未踏破エリアにて知識ありません。中国地方に目を転じると、鳥取市で1軒お邪魔したが、松江にはあっただろうか?なかった気がする。山口&岡山はほぼ未踏破…倉敷とか行ってみたいなあ。
※すみません、この数字は、あくまでボクの体感というか訪問した時期に由来した感覚なので(古い記憶だと20年前とか)、常にお店の数は変動していることも含め、正確とは言えません。まだ行ったことのない街もあるし…。そこはご承知ご容赦を。
高松市街は、ダウンタウン部分にT字型のアーケード街がある。いくつもの商店街がアーケードを連結させてて、枝葉の部分も含めると全長2.7キロ、全国でもトップランクの長さらしい。実はレコ屋4軒はこのT字アーケードの南側半分近辺に分布している。稠密具合がちょうどいい!だからホテルの場所も、アーケード街南半分に対応する、ことでん瓦町駅の近辺に構えた。
ROOTS RECORDS - CD/アナログ大量在庫でチェックが大変

香川県高松市瓦町2−1−28 / https://ameblo.jp/megaroots500/
ことでん瓦町駅前バスロータリーから菊池寛通りを西に進み、高松南新町商店街(アーケード街)を1ブロック北へ。ラーメンチョモランマの角を東へ曲がって数十メートルの地点
(以下同様)
旅先・地方のレコ屋さん巡りは、常に時間のない勝負、一期一会、タッチ&ゴーである。だから、レコ屋さんの品揃えとボク自身の嗜好関心を、超高速でチューニングしなければならない。チューンインできなければ、お買い物は不成立。
単純にチューンインと言ってますが、脳ミソはフル回転。売り場の構成は?何が得意ジャンルのお店なんだろう?値段は妥当か?東京より安いか?東京でも簡単に手に入るものならスルー、そもそもでもう持ってる音源だぞコレは。イイ値ごろで売っててナイスだが今のボクには関係ない。あれコレは逆に珍しくないか?東京で見たことない。こちらは値段が高いのでダメ。でもコッチは安いぞ、東京だったらもう少し高額になる気がする。あれ、このアーティスト、こんな音源出してたんだ知らなかった、おおかた集めたつもりだったのにまだ持ってないのがあったのか。うーん、これ一枚買うと予算オーバーだ。最近は「配信でいいんじゃね?」という悪魔の声も聞こえてくる。どうする?アタマがグルグルしてくる。
この買い物に自分の中で攻めの気持ちはあるか?内容が安易に予測できる程度の買い物じゃダメだ、自分の知識経験を更新する買い物になってるか?敢えてアウェーに手を突っ込む勇気はあるか?ハズレだとしても大怪我じゃない値段だよな、イケルか?イクしかないか?もうじゃあイクぞ!もうこの辺になると、ボク個人の覚悟の問題ですわ。
そんな葛藤をモンモンと脳内で繰り広げながらレコード/CD探しってやってるんですよ。その際には「コレが欲しい/コレを探してる」という先入観はむしろゼロにする!このレコ屋さんが、ボクをどこに連れて行ってくれるのか、その未知の世界、新しい世界を探るつもりで虚心をもって向き合うのです。
そこでいうと、ROOTS RECORDS さんは、在庫量が一番多いのでヤバかった。外から見たお店構えから予想される以上に奥行きがある。うち、手前側6割がアナログ、奥側にCDが4割程度という分布。ジャンルもカバー領域が満遍なく広い。ジェイポップから欧米ロック、ジャズ、クラシック、ヘヴィメタル、ソウル/ヒップホップ/クラブミュージック、ブラジルほかワールドミュージックもゾロリ。こりゃ全部は見られない。アナログはクレイツ(=レコード箱)がパンパンになるほど詰まっていて、パタパタ軽くチェックする空間的余地がない=チェックする時間が足りない。コレは断腸の思いでCD売場のみにフォーカスをすることにした。CDだと棚の中に一部新譜も混じってて、その新品の再発廉価盤みたいなヤツは結構気になった。普段は中古専門店ばっか行ってるので、再発廉価版のマニアックなやつにあまり出会わないもんですから。
おお!と思ったのは、香川県や四国地方を拠点としてる若手インディアーティストのコーナーがあったこと。コレは貴重で嬉しい、現場じゃないと買えない案件あるからね。志あるレコ屋は地元のアーティストをちゃんと応援してます。今回はちょっと線が細い感じのギターバンドやSSWばかりに見えたのでスルーしてしまいましたが…。
お店のお兄さんが、イギリスのパブロック、EDDIE & THE HOT RODS「LIFE ON THE LINE」のTシャツ着てて嬉しかった!この曲大好きなのよ!
大阪のパンクの名店 TIME BOMB で12インチシングルを買いました、30年くらい前に。
結局CDを四枚購入。以下に詳細を記します。ジャケ情報などを読み取って内容を推定評価するレコ屋現場での選盤の思考プロセスを、テキスト化するってのは意外とない経験なので、書いてみたら結構楽しかったです。ああ、こんなこと考えて買い物してるんだなと客観化できた!
MIAMI feat. ROBERT MOORE「THE PARTY FREAK」1974年 / 70年代前後のマイアミファンク/マイアミソウル、今すごく興味あり。新譜の再発廉価盤、と言いつつ2016年の再発だから、よくぞ10年店頭で待っててくれましたという感じ。TK RECORDS のハウスバンドらしい。
AIRTO「FREE」1972年 / 参加ミュージシャンが、CHICK COREA、STANLEY CLARKE、JOE FARRELL、FLORA PURIM とフュージョンバンド RETURN TO FOREVER とメンツ被りが甚だしい。もはや RETURN TO FOREVER のB面じゃん。CTIレーベル、プロデューサーは当然 CREED TAYLOR。さらにエンジニアが RUDY VAN GELDER。鉄板の布陣。
NAHKI「BADDEST JAPANESE」1990年 / ジャパニーズダンスホールの先駆者ナーキのメジャーデビュー前のファーストアルバム。ナーキの音源なんて最近見てない、ことメジャー前なんて初めて。クレジット見たら STEELY & CLEVIE とかが参加しててレコーディング&ミキシングはジャマイカの BLACK SCORPIO やニューヨークの WACKIES などでやってるという意外なほどの本格派。こりゃ楽しみだ!
DJ MUGGS & DJ WARRIOR「MASH-UP RADIO HIPHOP VS. ROCK VOL.2」2005年 / 全くイリーガルな気配のマッシュアップミックスをガンガン収録。「50 CENT vs. RAGE AGAINST THE MACHINE」とか「NOTORIOUS B.I.G. vs. PINK FROYD」とか内容の予想がつかない。DJ MUGGS は CYPRESS HILL のトラックメイカーで THE SOUL ASSASSINS クルーの総帥。その仕事の質は間違いないはずだが。

WAX GATE RECORDS - 明るい店内でアナログ100%を楽しく享受

〒760-0053 香川県高松市田町7−1-1F / https://x.com/WAXgate303
アーケード街をひたすら南進、観光通りとの交差点を超えた先の最後のアーケード、高松中央商店街のほぼ中央。商店街に面しているので見つけやすいです
在庫は100%の中古アナログ、LPメインですが、7インチ/12インチのシングルも豊富にあります。ジャンルも満遍なく網羅、洋/邦のバランスもよい感じ。さっきでいうマイアミファンクと同じくらい興味はあるけど、ボクがまだあまり理解できてない「ポジティヴパンク」のコーナーが割とシッカリありまして、ここから何枚か抜くことはできないか悩みました…。攻めるべきかどうするか?けどポジパンはまだ準備不足でマイナーなバンドの評価ができないと思い購入断念。
そもそも2026年段階で、80年代ポジパン攻めるヤツってどのくらいいるだろう?昔から馴染んでる人ならともかく、コレから頑張って馴染もうとするなんて。だけど ALIEN SEX FIEND くらいは買っとけばよかったかも、と異常にクヨクヨしてる現在です。別の東京の店でも THE DANSE SOCIETY を最近スルーしてクヨクヨ(盤質NGだが無理していくべきだったか?)。レコ屋巡りは一期一会、買ったレコードの思い出を忘れないのは当然だが、この「買わなかったがためのクヨクヨ」もなかなか忘れられない。下手すると10年以上引きずったりするので大変。
そんな中、お店のご主人は常連さんと楽しく会話。これ羨ましいです!お主人とお客が世間話できる距離感!東京のお店ではどこまで行ってもただのお客で通り過ぎていくのが基本普通、顔見知りのツーカーになるなんてごく稀なこと。ボクにも気さくに声をかけてくれまして、常連さんもコミで少々雑談ができました。常連さん、東京のレコ屋にも詳しい方で興味深い。
結局、お店の外にある一枚330円均一コーナーから五枚のLPをピックアップしました。ある意味珍しいのもあったのでコレはコレで満足!
サーカス「CIRCUS 1」1978年 / 男女四人のコーラスグループ、ALFA RECORDS からの1stアルバム、コレはシティポップの古典ってことでイイですかね?ヒットシングル「MR. SUMMERTIME」に「夢で逢えたら」やBOZ SCAGGS カバーなどを収録。サーカスは三人姉弟+従姉と血縁グループだったとは今回初めて知った。なにげに同じ ALFA のハイファイセットと混同しがちだけど、あっちは男女三人組。荒井由実詩曲提供もサーカスじゃなくてハイファイセットの方。手にとった瞬間は完全に混同して、あれ?ユーミン楽曲ないなーとか思っちゃった。
尾崎和行「ONE MORE TIME SING A SONG」1986年 / さてコレはシティポップに含まれるのか?バックバンドのコースタルシティはこの時期無くなっちゃってる様子。大阪出身の尾崎さんにとって「コースタル」の意味は大阪湾岸だったろうけど、高松もすごくコースタルな街だな。高台にある高松空港から市街と瀬戸内海と島々が全部見えてとても美しい。
宮原学「THE FIGHT」1986年 / コレはシティポップじゃない。1stアルバムである本作で打ち出してるハードロック志向強い感じは、ソロシンガーながら当時のバンドブームの気分に繋がってる。この人は90年代に CHAR さんのレーベル江戸屋に移籍。その頃の PINK CLOUD の前座を務めてたのをボクは見たことがある。確か日比谷野音。懐かしいなあ。
COOLS R.C.「THE CHANGELINGS」1981年 / バイクチーム〜キャロル親衛隊から出発したクールスは、ロックンローラーだがミュージシャンじゃない人が多いのでメンバーチェンジの頻度が高い。この時期から当時ローディだった横山剣(現クレイジーケンバンド)が正式メンバーに昇格、ボーカル/作詞作曲で活躍。剣さん所属時代は配信されてない様子?なので嬉しい発見!
BOB WELCH「FRENCH KISS」1977年 / この人はゴリゴリのブルースバンドだった FLEETWOOD MAC に途中加入、STEVIE NICKS らがやってきて大ブレイクするまでの中継ぎ〜バンド改造を担ったギター・ボーカル。なんだか過小評価されてて、MAC 離脱後に作ったバンド PARIS も二枚のアルバムがすっかりスベる。でもボクはこの PARIS が大好き!その流れで出した1stソロがコレなんで、PARIS の続編と思いつつ聴きます(いや全然続編ではないんだけど)。少々爛れたジャケが妖しくて良い!

MUSHROOM RECORDS - 満載な遊び心とレコード配列の繊細なコダワリ

香川県高松市藤塚町3-1-5 / https://ameblo.jp/mushroom-record/
アーケード街から離れ、前述・観光通りを東進。フェリー通りを越え、ことでんの踏切を渡ったところの右にお店が見えます
お店の中は、中古のレスポールギターが柱にかかってたり、クレイツの上にワニのオモチャやアメ車の模型があったり、ご主人のヴィンテージ趣味が全開という感じの素敵な空間。電話すらがヴィンテージ、リリリリリリン!と懐かしい音でなる昭和の電話器、さすがにダイヤルではないプッシュホンタイプだけどデザインはあの懐かしい丸みのまんま。現役で普通にご主人が使ってるのが衝撃でした。品揃えにおいても、どちらかでいうと洋楽押し(邦楽がないわけではない)、1980年代以前に比重を置く、ドシっと落ち着いたヴィンテージのお店です。お店の前でタバコ吸ってたご主人のオーラも、どこかブルースマンのような佇まい。
もっと衝撃だったのが、レコードの配列。取り扱いは100%アナログ、このジャンル分けがすごく細かくて便利。あまり見ない「ブラスロック」「ラテンロック」みたいなカテゴリが嬉しい、何せこの辺り大好物なので。ジミー竹内の「ドラムドラムドラム」シリーズでコーナー一つ独立させてた所で完全にビビった、渋すぎる。その上で各ジャンル内のレコードがキレイにアーティストごとに順番に並べてある!「ブルーノート1500番台」のコーナーなんてレコード番号順に並べてるんじゃないかという徹底ぶり。オモチャ箱のようにゴチャゴチャしてるように見えて、レコードの順番にここまで配慮してるとは!こういう棚を見ると敬意と畏怖を感じます。コレ気になるなーなんて思って、安易に棚から盤を引っこ抜いたり順番を変えてしまうと、このキレイな秩序を乱してしまう。そういう粗相がないように丁寧に盤の場所を記憶しながら丁寧にパタパタチェックしていきました(パタパタしやすいクレイツのスキマ感も最高でした、適切な配慮!)。
気になるモノはいっぱいあったんだけど、最終的に五枚に収斂。ブラックミュージックに寄せましたです。
OHIO PLAYERS「EVERYBODY UP」1979年 / この70〜80年代ファンクバンドは20歳の頃から集めてるはずなんだけど、ナニゲにコンプできてない。ありゃーこんなジャケのアルバムあったのか、と思う場面が今回もあった。で、このバンドは必ずジャケ写にエロを入れてくる。黒人女性のキワドイ写真がお決まりなのだが、LP見開きの面積となると迫力がスゴイ。今回も濡れTシャツでチョイとオッパイ透けてます…。いやいや音楽本位で選んでますよ!今回も粘り腰のファンクが効いてます!
BOBBY WOMACK「I DON'T KNOW WHAT THE WORLD IS COMING TO」1975年 / BOBBY WOMACK もキャリアが長くかつ60〜70年代は不遇とあってモノの流通量も多くない。普通に見てると80年代ばっかなんだよなー。このアルバムは1975年というところが気になった。初めて見る盤だったし、とてもお値ごろだったし。
DOLLAR BLAND「THIS IS DOLLAR BLAND」録音年1965年 / 南アフリカ共和国出身ピアニストのソロ演奏。この人のクセ強めなピアノが近年すごく気になってます。この人は60年代後半にイスラム教に改宗、名前も ABDULLAH IBRAHIM と改めるのですが、敢えて古い音源にあたってみたいと思ってたので、この旧名表記と1965年という録音年に注目(表記はないけど発売は多分70年代中盤)。実は日本盤で TRIO RECORDS が出してるのもヨシ。TRIO 気になる!ジャズピアノ福居良の世界的再評価は TRIO からの1976年リリース作品がネットにアップロードされたからでしょ。
DEODATO「DEODATO 2」1973年 / デビュー1枚目で R.シュトラウス「ツァラトゥストラはかく語りき」を大味ディスコファンクにカバーしてビックリさせたブラジル人ソングライター/アレンジャーの2枚目。こっちではラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」とかガーシュイン「ラプソディーインブルー」とかをカバーしててマジ大丈夫か?と思ったが、BILLY COBHAM や STANLEY CLARKE などボクの大好きな辣腕プレイヤーが大勢関わってる様子で我慢できず。同じ南米系アルゼンチンの GATO BARBIERI と迷ったんだけど…GATO はフリー過ぎてついていけない時があるし…でも両方買っときゃよかった!またクヨクヨが発症しそう。
HENRY KAPONO & TROPICAL HEAT「TROPICAL HEAT」1984年 / このお店のシメはハワイだ。CECILIO & KAPONO 名義でリゾートロックを70年代に発信してたのは好きで聴いてたが、コンビとは別にバラ売り活動してたのは知らなかった。実は1980年代はコンビ解消してて、コレはその頃の名義らしい。90年代に再結成してリリースしたCDを現地ハワイで見つけた時は感動したが、ローカルレーベルが故に激安だったのも感動。日本の三分の一の値段だった。

BOY MEETS RECORDS - 今年2月開店、若きレコ屋の船出を祝福!

香川県高松市常磐町1-9-35 / https://x.com/BOYMEETSRECORDS https://www.instagram.com/boymeetsrecords/
ことでん瓦町駅前バスロータリーの南端から始まるアーケード・高松常盤台商店街に入って、最初に左側に現れる脇道に入るとすぐあります
おそらく長い歴史があるだろう前述3店に対し、なんと今年2月にオープンしたばかりという若いお店。ご主人も若くて30歳代前半?いや20歳代かも?レコードブームとはいえ、新しいお店を開くってのは簡単じゃない挑戦と思います。本当にこの勇気ある船出を応援します!頑張ってくださいね。
駅チカだからかお店は広くないが、頑張ってできるだけのクレイツがドンドンドンと並んでいる。基本的に在庫はLPがほとんど。ジャズも邦楽もゴッタ混ぜでジャンル分けがなされてない。でもコレもアリなんですよ、以前そういうお店に意図を伺ったら「ジャンルに囚われず色々な音楽に触れてもらいたいんです」と毅然と仰ったご主人がいました。まー入荷と分類が追いついてないのかもですが、雑然としたオールジャンルのシャッフル感覚は、何が出てくるかわからない楽しみになりました。実際、はーこんなのあるのか!って掘り出し物に到達できましたから!
VARIOUS ARTISTS「微熱少年 MOVIE SONGS」1987年 / 早速はーこんなのあるの!と思った一品。はっぴいえんど〜作詞家の松本隆さんが書いた小説を、ご本人の監督で映画化した際のサントラアルバム。小説は1985年発表(後年コレは読んだ)、映画は1987年公開(コレは見てない…配信もされてない)。そもそも「微熱少年」は盟友・鈴木茂さんのソロに作詞提供した楽曲タイトル、よっぽど思い入れがあったキーワードなんだろうなー。70年代までの暑苦しい熱血青春恋愛物語に対して、ちょこっと引いた感じが「微熱」というフレーズに着地してるんだと思う。「風街」には「微熱」がピッタリ。まさか21世紀東京が熱中症で人が死ぬ灼熱都市になるとは予想しなかったが。楽曲は全て松本さん作詞提供、インスト小品2曲は鈴木茂/細野晴臣が担当。REBECCA から松田聖子まで参加してるが、CLAXON「くずせるものならくずしてごらん」が一番気になった。当時は化粧品のCMソングになってたはずだから。
MARCOSIAS VAMP「DESTINY CALLING」1988年 / 80年代バンドブームの臨界点を象徴するテレビ番組「イカすバンド天国」で注目されたグラムロックのバンド。でも1988年じゃ番組開始以前じゃん。テレビでブレイクしてメジャーに行く前にインディ盤を出してたのか、はー知らなかった!ということで購入。ヴィジュアル系は苦手だが、グラムロックが嫌いなわけではない。番組の中では、ベースの人が手袋して演奏するのが審査員に感心されてたなあ。
紫「MURASAKI」1976年 / ハードロック・ヘヴィメタルが苦手でジャパメタも全然わからないボクだが、紫は気になる。沖縄返還前から活動してきたバンドだからだ。歴史と国家の狭間にて、沖縄市コザのクラブで荒っぽい米兵相手に演奏してきたゴリゴリの叩き上げ。そんな彼らの本土上陸メジャー盤。今までは80年代再結成時のライブ盤しか持ってなかった。当然、DEEP PURPLE からの影響大で、今回も「LAZY」のカバーを収録。
オックス「TELL ME / オックスオンステージ NO.1」1969年 / グループサウンズはチェックせねば!シングルだと職業作家の歌謡曲モードにされてしまう彼らも、ライブとなると本来の根っこである英米ロックやR&Bをカバーして盛り上がる!だから敢えてライブ盤を買います。ただ収録環境良くないから概ね音は悪い。しかしそれも味、「GSのGはガレージのG!」ガレージロックだと思うのです。オックスといえば「失神パフォーマンス」が有名だけど、今ウィキで見たら観客女子の「失神予防のためにロックと他のジャンルを交互に演奏するという苦肉の策」というセトリになってるとな!すげえなあ。
VARIOUS ARTISTS「THE DAY OF R&B - 横浜スタジアム・ライヴ盤」1982年 / コレはお店のご主人のオススメ盤。全盛期 RCサクセションと、CHUCK BERRY、そして SAM MOORE & THE SAM & DAVE REVUE の三組が出演したスタジアムフェスイベントのライブ盤。一瞬、SAM MOORE って?と思ったが、ATLANTIC SOUL の看板デュオ SAM & DAVE はこの時期には解散、SAM だけがこの名義で活動してた様子。こんな三組じゃ、熱苦しい対決になりそうだ!

こちらのご主人からは、さらにもう一軒ユニークなお店があることを教えてもらった。FROZEN SEAFOOD RECORDS というお店で、水産会社の廃工場をスタジオ兼レコードショップに改装したそうな。日曜しか営業してないし、レンタカーないと行けない距離だったが、実に面白そう。
さらには、小豆島にもレコ屋さんがあるらしい。ヨシダ音楽館というお店で坂手港の近所とな。今回は瀬戸内海の島々は全然アプローチできなかった。
香川県は、都と道と府を抜いた43県の中で面積最小だとか。しかし懐は大きくて全然網羅できた感じがしない。今回は神仏頼みなトコロが重要だったが、アートや建築の観点でも見どころが多いという。ミュージックバーやカフェもたくさんある様子で、ここもチェックできなかったなあ。
地元の出版物方面も実はチェックして興味深い読書もした。落合貞夫著「高松が舞台になった村上春樹『海辺のカフカ』」、なるほど確かにアレには高松が出てきた!春樹新刊そっちのけでこの本を飛行機の中で読んでた。村上春樹は、旅エッセイの中で讃岐うどんツアーもしてたはず。
そもそもで四国地方は徳島&高知と未踏破エリアがまだ広がっているので、もっと攻めなければ。やっぱ旅は楽しいねえ。
ここまで読んでくださった方々、今回もありがとうございます。レコ屋を巡る旅の思い出は、国内/海外含めていっぱいあるので、ちょっとづつ書いてみようかなと思いました。今後もご贔屓、よろしくお願いします。
