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これやこの

☕️まったりトーク Vol.10☕️
〜「これやこの」って何!? 逢坂の関で考える人生のすれちがい〜

A:ねぇねぇ、「これやこの」って聞いて何のことかわかる?

B:え、急に古語!? それ百人一首でしょ?なんか…有名なやつ?

A:そうそう!蝉丸って人が詠んだ「これやこの〜行くも帰るも〜」の歌。学校で覚えたんだけど、意味ちゃんとわかってなかったからさ、調べてみたの。

B:えらい!私は「逢坂の関」って名前だけ覚えてる。

まったりトークvol.10

A:そこ大事だよ!「逢う」とかけてるんだって。知ってる人も知らない人も、ここで出会って、別れていく…って、なんかさ、人生っぽくない?

B:え、めっちゃ深いやん!? 通学路で誰かとすれ違うのも、もしかしたら運命の一瞬…とか考えたら、ちょっとドキドキする(笑)

A:そうそう。あとね、この歌、まったく知らない人のことまで歌ってるのがポイント高いのよ!昔の人なのに視野ひろ〜いって思った。

B:たしかに。友だち同士だけじゃなくて、すれちがう誰にだってドラマがあるって感じ。

A:うん。しかも「これやこの」って言い方、なんか感動してる感じするんだよね。「あ〜!ここがあの逢坂の関か〜!」ってしみじみしてる感じ。

B:わかる。旅人っぽくてエモい。

A:この歌、勉強っていうより、なんか映画のワンシーンみたいに感じたわ〜。

B:わかるわ〜。で、結局「蝉丸」って誰なん?

A:それがね、謎だらけの人なの。目が見えなかったって説もあるし、琵琶弾くのがうまかったとか。伝説の人っぽい!

B:マジで!? 歌もうまくて楽器もできて…天才か。

A:たぶん!そんな蝉丸の歌が、今でも残ってるってすごくない?

B:ほんまやな〜。じゃあ、今からでも「逢坂の関」行ったら、エモい気持ちになれるかもね。

A:その時は一緒に行こ!まったりトーク in 逢坂の関!

B:決まりやな!旅の一句も考えとこ♪

学習用プリント

<参考資料>


・和歌(作者名)
「これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関」
(蝉丸[せみまる])

・歌意
これはまさにその場所だろうか。人が行くのも、帰るのも、ここで別れていく。
知っている人も、知らない人も、みんなが通っていく逢坂の関なのだなあ。

・作者プロフィール
蝉丸(せみまる)は、平安時代の人物で、詳しいことはよく分かっていません。一説には、醍醐天皇(だいごてんのう)のころの人で、盲目(目が見えなかった)だったとも言われています。また、琵琶(びわ)の名人だったとも伝えられており、音楽と関係の深い人だったようです。伝説上の人物として登場することもあり、神様のようにあがめられたこともありました。

・鑑賞
この歌の舞台は「逢坂の関(おうさかのせき)」という場所です。現在の滋賀県と京都のあいだにある関所で、昔は都(みやこ)に入るための大事な通り道でした。たくさんの人がここを通るため、「人と人が別れたり、出会ったりする場所」として、よく和歌に登場します。

この和歌では、「行く人」も「帰る人」も、つまり、都へ向かう人も、都から出る人も、すべてがこの場所で交差し、別れていきます。しかも、「知っている人」も「知らない人」も関係なく、同じ場所を通っていくというところが、なんとも人の流れの不思議さや、旅のさびしさ、そして人生の出会いと別れを感じさせます。

また、「これやこの…」という少しあいまいな言い方が、この場所に立った時の驚きや感慨(かんがい)をよく表しています。「ああ、ここがあの有名な逢坂の関か」と感動しているような雰囲気です。

この歌は、だれか特定の人との別れをうたったものではありません。でも、「行く」「帰る」「別れる」「知る」「知らぬ」「逢う」といった言葉がならぶことで、まるで人生そのものを見ているような気持ちになります。通りすぎる人々の姿を見つめながら、「またどこかで会えるかもしれない」という希望や、「もう会えないかもしれない」という切なさも感じられる、味わい深い一首です。

・表現技法
掛詞(かけことば):「逢坂の関(おうさかのせき)」の「逢う」が、「人と人が出会う」の「逢う」と重ねられています。「坂(さか)」という地名なのに、「逢う(あう)」という気持ちを表す意味もふくんでいて、言葉に深みがあります。

縁語(えんご):「行く」「帰る」「別れる」「逢う」など、旅や出会い・別れに関係のある言葉がならび、テーマを強めています。

体言止め(たいげんどめ):「逢坂の関」で歌が終わっていて、余韻を残しています。関所という場所のもつイメージが、心に残る終わり方です。

蝉丸・第10番

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