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高IQ夫 ピザと税務署編

夫の人間性について

前にも似た話はした気がするけど、今回はちゃんと書いておきたい。


夫には、人としてすごいと思うところがいくつかある。

まず、人の悪口を言わない。

(正当な怒りは別として)

ここでいう悪口とは、
失敗を責めるだけで改善につながらない発言や、
5秒で直せないことを貶すような、理不尽な人格否定のことだ。

私は夫と出会ってから、
他人の悪口を言っているのを聞いたことがない。

夫との会話はいつも

「この人はすごい」
「ここが面白い」
「これが楽しい」

そんなふうに、誰かの良いところを拾う話やポジティブな内容ばかりだ。

ただし

私の悪口は、
私の目の前でぬいぐるみに向かって言う。

この場合私に聞こえているので悪口というよりは喧嘩のゴングを鳴らしているだけだが、、、


あとは、嘘がつけない。

夫はよく言う。

「嘘をつくコストが無駄すぎる」と。

確かにそう思う。

一度ついた嘘は、守り続けなければならない。
辻褄を合わせるために、余計な労力がかかる。

かといって、嘘を真実だと思い込めるほどの悪党でもない。

だから、つかないのではなく、つけないのだ。

そして、ついてもすぐバレる。

夫に浮気の才能がない理由も、たぶんそこだ。

それから、人をむやみに馬鹿にしない。

夫はこう言っていた。

「人を馬鹿にするなんて、誰でもできることだから」

確かにその通りだと思う。

人を馬鹿にするのに、知識も技術もいらない。

文字が読めて書ければできる。
根拠も、真実もいらない。

ただ「貶したい」という気持ちさえあれば、誰でもできる。

だからこそ、やらない。

夫は、昔は理解されず、
馬鹿にされることも多かったらしい。

でも、そこで同じことを返す人ではなかった。

むしろ、

「そういう人もいる」と学んでいったのだと思う。


私は

「過ちて改めざる、是を過ちと謂う」
孔子の言葉が好きだ。

人は誰でも間違える。

でも、本当の間違いは、
それを認めず、改めないことだ。

人はなかなか、自分の非を認められない。

正しさに固執したり、
権威のある言葉にだけ従ったりする。

でも、自分の未熟さを受け入れて、
修正できる人間は、強い。

夫は、そういう人だ。


未熟だった私たちも、
結婚して10年を過ぎる頃には、ほとんど喧嘩をしなくなった。

したとしても、次の日には持ち越さない。

夫はちゃんと謝ることができるし、感謝もよく言葉にする。

言いたいことでも、言うべきでないことは飲み込めるようになった。

喧嘩ばかりだった頃は、
眠る時間を削って、深夜まで話し合ったこともある。

そうやって少しずつ、
夫婦は形になっていくのだと思う。


人の悪口は言わない
嘘もつけない
人をむやみに馬鹿にすることもない。

そんな夫だが

実は心の底から憎んでいるものがある。


それはドミノピザと税務署だ。

ある日頼んだピザに、
臍の緒ほどの具しか乗っていなかったらしい。

それ以来、彼はそれを許していない。
年単位で、許していない。

時間が経っても風化せず、
むしろ定期的に取り出されては、きれいに温め直されているので

感情の保存状態が良いままだ。

食べ物の恨みは怖い。

税務署に関しては、もっとシンプルで

国民の皆さんのお怒りと一致している。


この二つに関しては

さすがの夫も自然と流暢になる。
言っていることは、ほとんど暴言だ。

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