3つのお題に空想のひらめきを&イラストから空想した世界を書いて下さい。(ショートショート)きつねと銀河の忘れもの
朝靄が立ち込める静かな森の朝。
きつねが目を覚ますと、枕元にキラキラと輝く星の形をした手紙が届いていました。
それは、遥か空の彼方にある「星くずの郵便局」から、ふわふわと風に乗ってやってくる「たんぽぽ飛行船」を経由して届けられた、不思議な招待状でした。
きつねは寝ぼけ眼をこすりながら、その光る手紙の封を切りました。
中に書かれていたのは、たった一言。
「消えた王国の地図を探せ」
「えっ、消えた王国の地図?」
きつねはびっくりして、その場できょろきょろと辺りを見渡しました。
するとどうでしょう。
ついさっきまで何もなかったはずの草むらに、古びた羊皮紙がぽつんと落ちているではありませんか。
恐る恐るそれを拾い上げると、そこには見たこともない山々や、今はもう存在しないはずの街の影が描かれていました。
「もしかして、これが『消えた王国の地図』なの?」
あまりに突然の出来事に、きつねはどうしていいか分からず、ただその地図をじっと見つめることしかできません。
ふと空を見上げると、役目を終えた「たんぽぽ飛行船」が、朝日を浴びて黄金色に輝きながら、ゆっくりと高度を上げていくのが見えました。
あの船はまた、世界のどこかで便りを待っている誰かのもとへ、誰かの想いを運んでいくのでしょう。
手元に残された謎の地図と、空をゆく飛行船。
きつねの小さな冒険は、まだ始まったばかりでした。

Fin。
※この小説はフィクションです。
登場するモノや人物は存在しません。
↑この企画に参加しました。
ありがとうございました。
