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(ショートショート)錯覚

 私は、大人になるまでずっとみんなから愛されているから、何しても許される存在であると錯覚していた。

 それが、錯覚だと気づいたのは最近のことだった。

 ある時、大学のお昼の休憩時間に、私を除いた仲のいいメンバーで今人気のカフェでランチを取っているのを知った。

 知ったのは、間違えて回ってきたLINEのメッセージからだ。

 「また、この前行ったランチに行こうね」

 もしかしたら、みんなから嫌われていたのかもしれない。

 私は、自分が凄く可愛いからみんなじろじろ見ているのだと勝手に錯覚していた。

 良かった、早くに気づいて。このまま気づかずアイドルのオーディション受けるところだった。

 事実を知った今、長年の錯覚が崩れ、これからどうやって生きていけばいいのか分からなくなった。


↑この企画に参加しました。
ありがとうございました。